日独IoT/インダストリー4.0協力に係る共同声明について
経済産業省は2016年4月28日、ドイツ経済エネルギー省との間で、IoT/インダストリー4.0協力に係る共同声明への署名を行ったことを発表しています。
今後、この共同声明に基づき、IoT/インダストリー4.0に関する様々な課題の解決に向けて、日独両国間で連携していくといいます。
背景には、2015年3月の日独首脳会談において、両国間で製造業におけるIoT/インダストリー4.0協力を推進していくことに合意し、その具体化にむけて、両省間での協議を進め、今般、共同声明を締結することで合意しています。
共同声明のポイントは、
経済産業省とドイツ経済エネルギー省の間で、IoT/インダストリー4.0協力に関する局長級対話を毎年実施し、IoT/インダストリー4.0に関心がある民間団体等の参加を得て、具体的に① 産業サイバーセキュリティ、② 国際標準化、③ 規制改革、④ 中小企業、⑤ 人材育成、⑥ 研究開発
の分野で連携していくとしています。
日独共同声明の詳細(可能性のある協力分野)は以下のとおりとなっています。
① 産業サイバーセキュリティ
・ 両国企業(中小企業を含む)によるベストプラクティスの共有
・ 制御システムセキュリティに関する共同演習の実施
・ 国際的な規制に関する協力
② 国際標準化
・ 両国間でのユースケース(先進事例)の共有
・ 標準やアーキテクチャーモデルに関する協力
・ ドイツが進めるアーキテクチャーモデル「RAMI4.0」を利用した国際標準づくりの推進
③ 規制改革
・ OECD、G7、G20 等の多国間対話の場での協力
・ データの所有権を含め、データ活用やプライバシーに情報交換
・ IoT 関連の規制(自動運転やスマートホームを含む)に関する協力
④ 中小企業
⑤ 人材育成
・ 中小企業のための IoT に関連する取組や政策に係る情報交換
・ 上記情報に基づく共同プロジェクト(相互訪問やビジネスマッチング、中小企業支援拠点への日独相互アクセス等)
⑥ IoT/インダストリー4.0 に関する研究開発
・ IoT 関連技術の研究開発ロードマップに係る意見交換
・ 研究機関間での共同プロジェクト(産業技術総合研究所とドイツ人工知能研究所との間で研究協力の LoI を締結済みであり、今後具体的な協力に向けて連携強化の調整を行っている) 。
⑦ プラットフォーム
・ ロボット革命イニシアティブ協議会とドイツのプラットフォームインダストリー4.0の間で相互アクセスを可能とする(ドイツにて、28日午前(日本時間28 日夜)に連携強化に係る文書を締結予定(参考2))。
出所:(参考2) 経済産業省 日独IoT/インダストリー4.0協力に係る共同声明 Joint Statement 2016.4.28