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600 兆円経済実現に向けたIoT、人工知能、データ活用の位置付け

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内閣府は2016年4月25日、第7回経済財政諮問会議を開催し、600兆円経済の実現や、経済・財政一体改革について議論を行っています。

600兆円経済実現に向けて、「成長と分配の好循環」の実現に向けた基本方針 を示しています。

 日本の景気回復の腰折れを回避し、日本経済を再びデフレに戻さない。
 平成 28 年(2016 年)熊本地震による被災者の生活への支援等に万全を期す。また、地域経済の早期回復や産業復旧に取り組む。
 世界経済の回復のための国際協調に向け、積極的に取り組み、G7等で日本が積極的役割を果たす。
 来年4月の消費税率引上げを控え、予算や税制などを通じた消費喚起策や可処分所得の増加策等により環境を整備する。
 少子高齢化などの構造問題に正面から取り組み、様々な「壁」を一つ一つ取り除き、誰もが活躍できる一億総活躍社会を構築する。
 一億総活躍社会の実現等のため、アベノミクスの成果の活用について方針を明確化する。
 サプライサイドの強化を所得や需要の増加に結び付け、所得や需要の増加を持続的成長に結びつけるとともに、ローカル・アベノミクスを深化させることで「成長と分配の好循環」を一層強化する。
 「経済・財政再生計画」に掲げる歳出改革等を着実に実行し、国・地方を通じたワイズ・スペンディングを徹底する。

本政策において、IoT、人工知能、データ活用に焦点をあて、それぞれどのような内容が記載されているか、少しまとめてみたいと思います。

生産性革命に向けた取組の加速では、

第5期科学技術基本計画に基づき、IoT、ビッグデータ、人工知能に係る研究開発等について、将来必要となる技術を特定し今後の展望をロードマップとして描き、一元的な司令塔の下、官民を挙げて推進するとともに、新たな価値創出のコアとなる強みを有する基盤技術の強化・基礎研究の推進、大学・国立研究開発法人におけるオープンイノベーション活動の促進や機能強化、及び民間における研究開発投資の促進を図る。これにより、2020 年度までに官民合わせた研究開発投資を対GDP比4%以上とすることを目標とする。また、人工知能普及に伴う社会的・倫理的課題に関し国内外の議論を進める。加えて、世界最高水準のITインフラ環境の確保及び利活用促進、サイバーセキュリティ対策、知的財産戦略の推進、先端技術の国際標準化に、官民挙げて取り組む。

など、IoT、ビッグデータ、人工知能は大きな研究テーマとしています。

経済統計の改善でもデータ活用に触れています。

景気判断をより正確に行う観点から、行政記録情報やビッグデータ等の活用を拡大する。さらに、GDP統計をはじめとした各種統計の改善に向け、経済財政諮問会議に

とし、行政記録情報やビッグデータ等の新たなデータ源についての効率的な利活用の推進していくとしています。

IoTでは、地方創生、中小企業・小規模事業者支援についても触れています。

日本版DMOや地域商社を通じた地域のブランド確立、日本型イノベーション・エコシステムの形成による地域イノベーション促進、IoT を活用した地域サービス産業の生産性向上、「密度の経済」等を実現するコンパクト・プラス・ネットワーク等を通じた稼げるまちづくり等によりローカル・アベノミクスを実現し、強い地域経済・産業を再生するため、地方創生の本格展開を進める。

とし、IoTを活用した地域サービス産業の生産性向上などについて紹介されています。

人工知能では、

人工知能の 普及に伴う社会的・倫理的課題に関し国内外の議論を進める。

としています。

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