IoTやスマートマシンにおけるクラウドの位置づけ
クラウドサービスの市場は急速に成長していますが、時代の変化とともに、クラウドサービスのターゲットは、PCやスマホで利用が多くを占めるコンシューマクラウドやエンタープライズクラウドの流れから、より膨大なデータを処理し、インテリジェンス性の高いマシン/デバイス/サービスがターゲットになりつつあります。
調査会社などの予測では、2020年には、数百億のデバイスがインターネットにつながるモノのインターネットであるIoT(Internet of Things)の動きが進んでいくと予想しています。
また、スマートマシンと呼ばれるように、「自律的に行動し、知能と自己学習機能を備え、状況に応じて自らが判断し適応し、これまで人間しかできないと思われていた作業を実行する新しい電子機械」が今後、大きく進展し、人間の雇用にも大きく影響していくと考えられます。
これらのベースとなるのは、膨大なデータを蓄積し処理するプラットフォームが必要となり、その基盤となるのがクラウドサービスです。
ある調査会社のデータでは、5年以内に、全IoTデータの90%がクラウド上で利用される
という予測もあります。
IoTやスマートマシン関連のアプリケーションを活用した場合の、レイヤー横断の構成イメージを以下のとおり、まとめてみました。
IoTデバイスが産業機器など、さまざまな領域で活用されるようになり、モジュールの高機能化・小型化も進んでいます。これらのデバイスやスマートマシンから収集された膨大データをクラウドサービス経由で、データを蓄積し分析・処理します。
今後は、クラウドサービス上にある、IoTプラットフォームや、ロボットOS、人工知能OSといったスマートマシン向けのOSのデファクトスタンダード化に向けた覇権争いが始まっていくと予想されます。
今後は、レイヤーを横断的に異業種が連携し、新たなエコシステムの形成していくことが重要になっていくでしょう。