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オープンデータから持続的な収益モデルを

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オープンデータによるデータの公開が進む中、オープンデータを活用したビジネスの議論が本格化しています。

海外のFobesの記事「Turn Liquid Information Into Solid Revenue」では、オープンデータを活用したビジネスの可能性を中心に解説しています。この内容を少し自分なりにまとめてみたいと思います。

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http://www.forbes.com/sites/teradata/2015/02/18/turn-liquid-information-into-solid-revenue/

米調査会社ガートナーが2014年4月に発表した「Gartner Identifies the Top 10 Strategic Technology Trends for Smart Government」によると、スマートガバメントの実現における戦略的なテクノロジーの一つにコスト削減を実現するオープンデータがあげられています。

Cost Effective Open Data
Many tend to equate open data with public data, However data can be defined as open when it is machine-readable and is accessible through an API. This can apply to potentially any data that needs to be processed: whether it be public, discoverable through Freedom of Information Act requests, or restricted for use by a particulat government agency This leads to new ways of mashing up data coming from different sources as well as the ability to build new services and processes based on open data. Governments become both providers of open data to each other and to the public at large (the latter just for public data) and consumers of open data coming from other parts of government as well as from businesses, NGOs and citizen communities.

オープンデータの活用により、新しいサービス提供やプロセス改善などが期待されるとしています。

コンサル会社のマッキンゼーが発表したレポート「Open data: Unlocking innovation and performance with liquid information」によると、気象データや交通データを活用することで、販売予測など効率的な小売展開に役立つ事例を紹介し、経済への潜在効果は、毎年3兆ドルから5兆ドルの効果にのぼると算出しています。本レポートでは、効率的なマーケティングセグメント、新商品の開発、効率的なオペレーションなどを通じて、新しいビジネスの創造を支援するとしています。

オープンデータは、データをパートナー各社とデータを共有することでコスト削減を支援し、データを活用することで収益を獲得し、ビジネスの拡大やイノベーションの創造につながるとしています。

調査会社のForrester Researchが2013年11月に発表した「Top Technology Trends To Watch: 2014 To 2016」によると、ビッグデータのコンセプトでオープンデータを活用することで、破壊的なイノベーションを生み出し、次世代の新しいスマートシステムを構築するとしています。また、Forrester では、多くのオープンデータを活用するために、ユーザの行動やユーザニーズを予測するなどリアルタイムで状況を確認できるアプリをデザインしていくことを推奨しています。

現在、世界各国でデータを公開しており、アクセスできるデータセットは100万にものぼり、オープンデータを活用するための環境は整っている状況です。これらのデータを活用し、将来につながるビジネスにどう展開していくか、今後の動向が注目されるところです。

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