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IoT時代に対応したデータ経営2.0

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経済産業省は2014年12月9日、「産業構造審議会 商務流通情報分科会 情報経済小委員会」を開催し、IoT時代に対応したデータ経営2.0の促進について議論を行っています。

スクリーンショット 2014-12-12 6.10.36.png
http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/shojo/johokeizai/001_haifu.html#

ITの活用の変遷として

○IT革命以降、世界のIT関連ビジネスは米国IT企業が主導。
○IoTやAIの進展により、ITによるビジネスモデルの変革が従来限定的で あった製造業を含め、全ての産業において、既存のビジネスモデルや 産業構造の大変革が不可避。
○全てのモノやサービスの性能が、PCと同様にプログラム・データで体 現され、人の熟練技能やノウハウが置き換えられる時代へ。

諸外国の動きとして

○IoTの進展によるビジネスの大変革後に主導権を獲得するため、フロ ンティアである製造業等において、新たなプラットフォームを獲得競争が 開始。
○各国が戦略的な取組を進める中、我が国においては、IoTの重要性に 関する認識や、各国の対応を踏まえた取組が欠如。

日本の置かれている状況として

○経営上の構造的問題や制度の未整備により、プラットフォーム獲得もさる ことながら、それ以前のデータ利活用にも遅れる日本企業。
○ITによる産業の垣根を越えた大変革が不可避だが、モバイル機器での敗 北に続き、対応の遅れにより、我が国の強みであった自動車や工作機械を 始め、主要産業の国際的地位が脅かされるおそれ。 ○モノづくりや人の技能等に過度にこだわらず、「モノ」の売り切りモデルの 見直し、企業間連携による新しいビジネスモデルの導入、飛躍的生産性向 上、自動化などにより、従来のビジネスモデルを変えていくことが必要。
○今後は、ITによる現状の「改善」という発想ではなく、全く新しいイノベーシ ョンを生み出すという発想への転換が重要。

としています。

政府では今後の論点として

○前提として、これまで日本独自の進化を遂げても、国際競争力が減速してきているところ、この原因は何か。ま た、「ガラパゴス化」しないための仕組みは何か。
○ITの技術革新により、ビジネス環境が大きく変化する中で、企業の経営や組織をどのように変えていくことが求 められるか。
○経営革新や新しいビジネスモデル創出に必要な人材をどのように育成し、また外部から受け入れていくべきか。
○既存の制度が想定していないような新しいビジネスモデルに対し、国はどのように対応すべきか。 ○ゲームチェンジの鍵となる、技術やビジネスモデルに革新をもたらすベンチャーをどのように育成すべきか。 ○プラットフォーム構築に資する標準化戦略や、関連するITの研究開発など、国の技術政策はどうあるべきか。
○IoT時代に対応するための、セキュリティ政策はどうあるべきか。

といったところをあげています。

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