コンピュータが人類を超える日(2)コンピュータと人間の一体化
Google GlassやApple Watchなど、人間が身に付けるウェアラブルデバイスが多く登場しています。私自身もソニーのSmart Bandをつけて日々睡眠時間や歩数などの健康管理を行っています。
米調査会社のガートナーは2014年8月11日、The 2014 Gartner Hype Cycle「Gartner's 2014 Hype Cycle for Emerging Technologies Maps the Journey to Digital Business」を公表しました。
この中でガートナーでは6つのビジネス領域を定義し、第6の Autonomous(オートノモス)のステージでは、Human Augmentation(人間の拡張)やBrain-Computer Interfaceをあげています。これらの動きは、コンピュータによって人間の知能や機能を拡張させ、コンピュータと人間を一体化させていく動きにもなるでしょう。
「2045年問題 コンピュータが人間を超える日 」では、将来的には、人間の脳の情報と膨大なインターネット上のデータから最適な答えを検索するといった動きも出てくる可能性も指摘しています。
本書の中で、カーツワイル氏がコンピュータ化がさらに進めば、コンピュータを装着するのみならず、コンピュータの中に入り込んでしまう「マインド・アップローディング」について書かれています。
つまり、希望する人間は、自分の脳の意識を全部コンピュータの中に格納し、その中で生活するようになり、意識をアップロードしてくおくこで、肉体が死んでも、コンピュータの中で生き続けることができ、不死身の存在になるということです。
若いうちに、自分の意識をアップロードしておければ、コンピュータと肉体の2つに意識が存在し、それぞれがそれぞれの経験を重ねることで、異なる人格や能力を形成することになるということもとりあげています。
カーツワイル氏は、現在、地球上の生物進化の頂点にいるのではホモ・サピエンスである人間ですが、将来的には、コンピュータが進化の頂点に立ち、人間は絶滅危惧種として生き残り、コンピュータの中に入り込んで意識だけの存在になると指摘しています。
そして、究極の未来では、全宇宙がコンピュータ化し、そのコンピュータを作った人類は創造神とて存在する未来像を描いています。
- コンピュータが人類を超える日(1)「シンギュラリティ(技術的特異点)」問題 2014.9.11