Interop Tokyo 2014 に参加して~注目はSDI ShowCase
2014年6月12日、幕張メッセで開催された「Interop Tokyo 2014」に参加してきました。
ShowNetのトポロジー図も公開されています。
まず、最初に、SDI ShowCaseに足を運びました。
NTT持株研究所(以下、NTT)が中心となって開発したオープンソースのSDN(Software Defined Networking)ソフトウェアスイッチ「Lagopus」です(ニュースリリース)。
「Lagopus」は、総務省の委託研究により、NEC、NTT、NTTコミュニケーションズ、富士通、日立製作所の5社が立ち上げたSDNの研究開発プロジェクト、「O3プロジェクト」の一環として開発されています。
NTTが開発したSDNコントローラ「Ryu SDN Framework」とも連携させ、SDN/NFVの領域においてオープンソースをベースにしたSDNのエコシステムの拡大を目指しています。
すでに、株式会社ストラトスフィアは、「Lagopus」のオープンソース化を受け2014年6月12日に、「Lagopus」を利用するユーザーに対し、実装や導入を支援するプロフェッショナルサービスの提供を発表しています(ニュースリリース)。
出所:NTT ニュースリリースNTT ニュースリリース 2014.6.6
SDN ShowCaseのNTTコミュニケーションズブースでは、キャリア網オペレーションを支えるSDN基盤 AMPP(A Multiple southbound interface control Platform and Portal system)のデモが展示されていました。
AMPPは、キャリア網内のOpenFlowやL2/L3スイッチなどの各種ネットワーク装置、クラウド環境を制御するコントローラ(CLI device Controller、OpenFlow Controller等)、そして、これらの複数コントーラをREST APIを介した粗結合構成にて横断的に統制するネットワークオーケストレータで構成されています。
これにより、プロトコルやベンダの異なる機器が混在するキャリア網を疎結合で制御することができ、将来的な拡張性も担保することができるとのことです。
デモのネットワーク構成図は以下のとおりで、
各コントローラをネットワークオーケストレータで制御するイメージは以下のとおりです。
実際に、AMPPの画面から構成変更などの設定のデモもしていただきました。
次に、Canonicalのブースにお伺いしました。Canonicalは、オープンソースのUbuntu と クラウド・オーケストレーション・ツール Juju/MAASを提供しています。
Juju/MAASは、図のように、OpenStackだけでなくAWSなどクラウドサービスやクラウドアプリケーションなどのワークロードをグラフィカルで簡単に利用できるオープンソースのデプロイツールです。
次に、SDN利用技術とOpenStackベースのクラウドとを融合する実用研究拠点の「沖縄オープンラボラトリ」のブースにもお伺いしました。
ミドクラさんのブースにもお伺いしました。
東陽テクニカのブースでは、アプリケーショントラフィックテスタ"Spirent Avalanche in worldwide cloud" をNTTコミュニケーションズのグローバルに展開するクラウドサービスBiz ホスティング Enterprise Cloud と Biz ホスティング Cloudn(クラウド・エヌ)上で連携動作させることで実現しています(ニュースリリース)。
デモンストレーションの図は以下のとおりです。本デモンストレーションは、クラウドサービス部門の特別賞を受賞されています。
そのほか、ビッグデータ関連では、分析ツールを提供するsplunkのブースにもお伺いしました。最近注目度の高いIoT(Internet of Things)をはじめ、ツールやポータルなども充実してきているという印象でした。
Apps Japanのブースでは、iPad/iPad mini間で使えるミーティングアプリケーション「meeting Force」のブースと、販売管理などの基幹系システムのデータをCSVファイルとして取り出し、システムに格納するだけで、スマートホンやタブレット向けに表示可能なビジネスモバイルアプリケーションソフト「おしえてスマホ」を提供するマジックソフトウェアのブースにお伺いしました。
実際に、Interop Tokyo の会場での滞在時間は2時間弱でしたので、残念ながらすべてを見きれなかったのですが、SDI Showcaseが特に充実していて、一日じっくり話を聞いてみたかったというのが率直な感想でした。