人口減少時代(3)出生率と婚姻率
内閣府は2014年2月24日、「経済財政諮問会議」の専門調査会「第3回 「選択する未来」委員会」にて少子化問題についての現状について発表しています。
出生率と出生数の推移をみると、合計特殊出生率出生率は減少を続け、近年合計特殊出生率はやや持ち直しをしており1.41となっています。一方、出産する女性の人口規模が減少しているた め、出生数は減少し続けています。
婚姻件数では、1972年が109万の婚姻件数がピークを迎えましたが、年々減少しており、2011年が66万と最低率の婚姻数となっています。また、婚姻率も同様に低下傾向にあり、未婚化・晩婚化が進行し、出生率に大きく影響しています。
男女別年齢別未婚率の推移では、1980年代以降、男女共にすべての年齢層で未婚率が上昇しています。男性の場合、2010年では25~29歳では71.8%、35歳~39歳でも未婚率が35.6%となっています。女性率も男性よりも未婚率は低いものの、未婚率は上昇しています。
生涯未婚率の推移は、男性で1990年代以降上昇しており、2010年は20.14%と約5人に一人が生涯未婚となっています。一方、女性も2000年代以降に上昇し、2010年には10.61%となっています。
出所:第3回「選択する未来」委員会
独身にとどまる理由は、男性の場合、結婚できない理由」を見ると、「適当な相手にめぐり会わな
い」が最も多く、「結婚資金が足りない」は、すべての年齢層で、近年上昇傾向にあります。
雇用形態別に男性の有配偶率を比較した場合、すべての年齢層において、非正規雇用労働者の有配偶率が顕著に低くなっており、結婚に当たって、所得や雇用形態などが経済的環境が大きな影響を及ぼしていると考えられます。
女性の平均初婚年齢及び平均出産年齢の推移では、平均初婚年齢、平均出産年齢ともに、上昇傾向長期的に続いています。2011年以降は、第1子の平均出産年齢が30歳を超えています。
理想の子ども数は、二人以上が続いているものの、実際には平均は二人未満となっています。理想の子どもを持てない理由として、各年齢すべて子育てや教育にお金がかかり過ぎる点が最も多くなっています。
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