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2020年→2030年→2045年の世界

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2014年に入り、IOTやM2M、ウェアラヴァルデバイス、スマートマシンなど、ハードウェアを中心とした急激な市場成長とビジネス環境や社会生活の変化を予測するケースが増えてきています。

オリンピックが開催される2020年、2030年、そして2045年を節目として、様々な市場予測データを参考にしながら、未来予測を整理してみたいと思います。

2020年は800億のデバイスがインターネット接続、介護ロボット市場が2012年度比の20倍に

要注目!2025年までの「ハードウェア革命」のトレンド予測」の記事では、2025年までのハードウェアイノベーションの流れが紹介されてます。

・現在ハードウェア革命は、アーリーアダプター(初期少数採用者)の半分くらいのところ
・2014年には、洗練されたハードウェアプロダクトのプロトタイプを一晩で作れるようになる
・2016年あたりには、ハードウェアのオンデマンド製造が可能になる
・2019年あたりには、販売後のフォロー的な営業活動よりも、事前の営業活動の方が重要となる(ハードウェアにおける予約販売が普通になる)。そのための予約販売プラットフォームも充実している
・2020年、インターネット接続されたデバイスは世界中で800億以上となり、これらのデバイスの50%以上が、新しいハードウェア企業の製品となる
・2025年には、アップルのような革新的なハードウェアメーカーが100以上存在する

2020年は世界中に800億を超えるデバイスがインターネットにつながり、膨大なデータが蓄積されることで、様々なイノベーションが生まれることが予想されます。この時期はウェアラブルデバイスも本格的な普及期に入っており、一部自動運転車も一般道を走行しているかもしれません。

矢野経済研究所が2014年1月7日に発表した「国内の介護ロボット市場の調査」では、2020年度には介護福祉機器ロボットとして主に高齢者の介護を目的とした介護ロボットが2012年度比200倍の349億8000万円まで拡大すると予測しています。日本は本格的な超高齢化社会を迎え、介護ロボットの需要は年々高まっていくことが予想されます。

2030年の雇用の変化

雇用の変化も生まれてくるでしょう。調査会社のダビンチインスティティートでは、2030年に

世界中の全雇用の50%、20億人分の仕事が機械化でなくなる

と指摘しています。

この機械化による雇用減少は、マイクログリッド、自動運転、3Dプリンター、ロボットの4つのテクノロジーの進化をあげています(参考文献:日経ビジネス 職場&働き方未来予測 2014)。

マイクログリッドでは、マイクログリッド技術による分散型の電力網の発展による大規模発電所や石油科学向上などのメンテナンス業務の減少があげられます。

3Dプリンターでは、多くの人が衣服や靴など自分で作るようになり、製造業や雇用が減少すると指摘しています。

そして、ロボットでは、ロボットの高性能化により、

Ⅰゾーン:ロボットによる代替で無人化が加速する分野
Ⅱゾーン:コンピュータの進展で省人化が進む分野
Ⅲゾーン:自動化の環境が整いそうな分野

などのゾーンで、建設労働者、魚師、農家、消防官などの機械化で肩代わりできる仕事の多くが減ると指摘しています。

記事の中では、この流れを「第三の失業の波」と指摘しています。

第一の失業の波は、18~19世紀の産業革命、第二の失業の波は1960年代以降のオートメーションの波、そして、第三の波はコンピュータや人口知能の進化による失業です。

2045年はコンピューターの能力が全人類の知能を上回る可能性

ムーアの法則では「半導体チップの集積度は、約18ヵ月で2倍になる」と指摘していますが、これを元に計算すると、2045年にはコンピューターの性能は現在の約264万倍の性能になり、コンピューターの能力が全人類の知能を上回るという可能性があります。

ここ数十年で、進化したハードウェアがインターネットにつながり、膨大なデータを蓄積し、人口知能を持つことで、社会生活やビジネス、さらには雇用形態にも大きな変化をもたらすことになることが予想されます。

人間は進化したハードウェアとどう接していくことになるのか、ここ数十年の大きな注目すべきテーマとなっていくでしょう。

 

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