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京都のデータは宝の山、どう活用していくのか ~「京都クラウドコレクション2013 社会が変わる!オープンデータ×ビッグデータ」に参加して

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2013年7月30(火)、「京都クラウドコレクション2013 社会が変わる!オープンデータ×ビッグデータ」に参加をしてきました。

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今回のイベントでは、「オープンデータ」や「ビッグデータ」の活用に焦点をあて、オープンデータに関する基調講演や地元のIT企業の取組を紹介し、京都や他地域からのクラウドサービス関連の ブース展示、各種ミニセミナーなど充実したプログラムでした。

2013年7月26日から8月3日までは、「KRP-WEEK 2013」ということで、各会場で様々なイベントが開催されていました。

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基調講演では、「オープンデータの最新動向とビジネス活用」というタイトルでお話しをさせていただきました。
政府の「新たなIT戦略」において、オープンデータの推進が重要な戦略の位置づけとなっており、オープンデータにおける政府の戦略や国内外の動向とともに、自治体の取り組みやビジネス活用などについてお話しをさせていただきました。

目次は以下のとおりです。

1.オープンデータはどれくらい注目されているのか?
2.オープンデータとは何か?
3.海外におけるオープンデータの動向と日本の位置づけ
4.日本政府のオープンデータの取り組み
5.オープンデータに関するニーズ
6.国内の自治体におけるオープンデータの取り組み
7.オープンデータとビジネス活用

講演後は、50名近くの方と名刺交換をさせていただき、行政におけるデータ活用だけでなく、特に、オープンデータを活用したビジネス活用に関しての相談が多数を占め、ビジネスとしてのオープンデータへの関心度の高さが伺えました。

次に、京都クラウド・ビジネス研究会チームBの株式会社ワードシステム 企画戦略担当部長の北村森夫 氏より

 「京都におけるオープンデータの活用」~オープンデータを活用したビジネスの可能性~

というタイトルで、京都での「行政データのクラウド化プロジェクト」の活動内容を紹介し、 オープンデータを利用したビジネスの可能性について発表を行なっています。

本セミナーでは申込は180名近く、会場は満席の状態で、参加者は真剣に耳を傾けていました。

北村氏が所属する「京都クラウド・ビジネス研究会」は、「財団法人京都高度技術研究所(ASTEM) 」の支援による京都のIT企業のクラウド・ビジネスの創出支援と活性化、京都の中小のユーザ企業へのクラウドサービスの導入支援などを行う研究会です。

今回の発表は、行政データの活用モデルとして、「いしぶみデータベース」を活用したアプリを開発し、観光都市、歴史のある京都の魅力を「いしぶみデータベース」を通じて京都らしさを伝えていくという取り組みです。

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北村氏の講演後は、セミナー会場3箇所に分かれて、各社よりサービス紹介などを行なわれました。

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http://www.astem.or.jp/c-seminar/KyotoCloudCollection2013.pdf

各社の関係者の方からは、「予定していたパンフの枚数よりも多くの方に参加いただいた」というコメントも聞かれ、それぞれのセッションはかなり盛況でした。

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NTTコミュニケーションズのセッションの模様
(ソーシャルメディアを最大限に活用したマーケティング手法の改革)

ブース展示のスペースでは、

株式会社AIVICK、株式会社アルバス、株式会社アントアント、株式会社ウェルアソシエイツ、株式会社内田洋行ITソリューションズ西日本、エイジシステム株式会社、カゴヤ・ジャパン株式会社、株式会社システム創見、日本事務器株式会社、株式会社甚松(株式会社スリーエース)、バンテック株式会社(京風味 なごみ会)、NTTコミュニケーションズ株式会社、株式会社シムトップス、ウイングアーク株式会社、京都クラウド・ビジネス研究会 チームK、京都クラウド・ビジネス研究会 チームB

が展示を行いました。

最後のパネルディスカッションは、

『オープンデータ』によるビジネス活性化の可能性~民間企業でのビッグデータの活用事例からの期待~

というテーマで、全国SaaSベンダー連合会代表、NCRI株式会社会長の津田 邦和氏がモデレータで、シナジーマーケティング株式会社 代表取締役 兼 CEOの谷井 等氏、北村 森夫氏、そして、私が参加をさせていただきました。

谷井氏は、シナジーマーケティング社で業績を急拡大をさせており、CRMなどのデータを活用したビジネスについて、実績に裏付けられたお話しは大変興味深いものでした。

北村氏は、京都におけるデータを活用したこれからのビジネス、特に、京都ならではのデータ活用とビジネスの可能性について、お話しをいただきました。

私自身は、オープンデータを活用したビジネスモデル構築や活用事例、京都での活用などについて、お話しをさせてただきました。

本パネルディスカッションの模様など京都クラウドコレクションの取り組みは、京都新聞の2013年7月31日の記事にも大きくとりあげられました。

記事の一部を引用させていただきます。

林氏は、(中略)「日本は行政のデータ公表拡大に加えて、地域の経済活性化や課題解決につながるアプローチが重要になる」と指摘した。

IT関係者による意見交換では「観光客がどんな日に何を買うか、データが集まれば売上をのばせる」「京都市が持つトイレ情報を中国語、英語に翻訳して海外に売るなど、京都は宝の山だ」などの提案が出た。

新聞の記事にもあるように、京都のデータは、歴史、観光などの京都ならではのデータを多く保有しており、「宝の山=Treasure Data」を持ています。これらのデータを活用し、データ活用による観光誘致や、データによる観光客の購買分析など、様々な利活用が期待できるでしょう。

セミナー後は、京都クラウドコレクションの事務局をはじめ、関係者の方々と懇親会に参加させていただき、有意義な情報交換ができました。

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関係者の皆様、どうもありがとうございました。

 

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