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米国大統領選挙におけるビッグデータ活用

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2008年はオバマ氏がソーシャルメディアを駆使し選挙に勝利しましたが、2012年は、民主党のオバマ陣営がITチームによるデータの駆使が大きな原動力となり、共和党のロムニー陣営との選挙戦の接戦をものにして再選を果たし、ビッグデータ選挙として注目を集めました。

オバマ陣営の選挙対策本部にあるデータ解析チーム「THE CAVE」では、SNS、ボランティアの記録、党の支持者データ、資金提供者データ、有権者データ、消費者データ、世論調査結果など、各州の有権者のデータを統合し、その嗜好や動向を分析・予測・絞り込みをすることで、最善の方法を選択し続け、選挙に勢いをつけることになりました。

支持者層が集まる夕食会開催では、データ分析によりその土地柄などにあわせて影響力のある人をホストにすることで資金集めに成功するとともに、支持者のターゲット層を効果的に絞込みをし、効果的なキャンペーンに結びつけています。

選挙激戦州では、たとえば、「そのアーティストを起用すれば、どれくらいの票を稼げるか」といったように、様々なシナリオを想定し、データに基づき毎晩6万6000回もの選挙シュミレーションをし予測モデルを組み立てて、勝率を試算していたといいます。

 

オバマ陣営のIT関連チームは、「ニューメディア」「テクノロジー」「データ」の3つのチームで構成し、データ分析チームは、2008年の大統領選と比べて5倍の規模に拡大し多いときで54人の体制を組んでいます。データの統合作業には、18カ月もの時間と稼働をかけていることから、今回の選挙戦ではデータ活用を重要視していたことが伺えます。

データ担当チームの構成メンバーは、

チーフ分析オフィサー(Chief Analytics Officer)
チーフ分析オフィサー代理(Deputy Chief Analytics Officer)
チーフサイエンティスト(Chief Scientist)
データディレクター(Director of Data)
データマネージャ(Data Manager)
データ担当(Data)
データベースエンジニア(Database Engineer)
データベース管理者(Database Administrator)
データアナリスト(Data Analyst)
レポーティングマネージャ(Reporting Manager)
地域別データマネージャ(Regional Data Managers)

で構成されています。

責任者となるチーフ分析オフィサーには、29際の若いDaniel Wagner氏が起用されています。Wagner氏はシカゴ大学経済学部卒で、2008年のオバマ氏の選挙戦にボランティアとして参加し、2009年には民主党全国委員会(DNC)「ターゲティング担当責任者」として採用されています。Wagner氏は、自らSurvey Managerという分析システムを開発し、2009年のニューヨーク州(北部)の連邦下院議員の補欠選挙やマサチューセッツ州の上院議員補欠選挙、2010年の中間選挙の予測が的中したように、細かな単位で正確な予測を生み出すデータ解析が評価され、データチームの責任者に任命されています。

また、チーフサイエンティストには、カーネギーメロン大学で機械学習を専攻し、アクセンチュアテクノロジーラボに在籍のデータマイニングの専門家のRayid Ghani氏を主任研究員として起用するなど、優秀な人材を揃えています。

 

日本では、ようやくネット選挙解禁に向けて一歩前進です。自民党は、インターネットを使った選挙運動を解禁する公職選挙法改正案を2013年1月召集の通常国会に提出する方針を固めており、今後具体的な検討に着手する予定となっています(関連記事)。

2012年12月16日に投票が行われた「第46回衆議院議員総選挙」の結果と、「Yahoo!検索」や「Yahoo!検索(リアルタイム)」などのビッグデータを比較・分析・調査を実施し、その調査結果を公表しています。比例区の検索量と得票数、座席数にかなり高い相関が確認できています(関連記事)。

今後、日本においてソーシャルメディアやビッグデータを活用した選挙戦などが繰り広げられることが期待されるところです。

 

参考記事

“大統領選は新技術活用の見本市”―米大統領「選挙」におけるビッグデータの活用と課題(2012.11.5 Enterprizezine)

バラク・オバマ版『マネーボール』 大統領選勝利の鍵はビッグデータの徹底活用(2012.11.8 ZDNet)

オバマ大統領の再選を勝ち取ったITチームは、どんなメンバーで構成されていたのか? (2012.11.14 Publickey)

接戦州で圧勝、オバマ再選はビッグデータ活用の勝利 - 米大統領選(2012.11.15 マイナビ)

米国大統領選で見たネット・ソーシャルと「本来の民主主義」の関係(2012.12.14 日経ビジネス)

オバマ大統領を再選させた「ビッグデータ分析」の衝撃(2012.12.27 TechTargetジャパン)

世論調査の限界を超えろ--オバマ陣営のデータ戦略は「有権者を一人ずつ数える」 (2012.12.31 ZDNet)

なぜ今、「データジャーナリズム」なのか?(津田大介の「メディアの現場」Vol.54 より) (2012.12.18)

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