役職別から見るクラウドとは
クラウドコンピューティングを導入するにあたって、立場によってメリットやデメリットに対する考え方が異なります。
IT Leaders の12月号の「Gartner’s Eye」に「役職別に見るクラウドへの期待 本音から本質が垣間見える」という記事があり、以下の8つの役職別に整理をしています。そのポイントをここで少し紹介したいと思います。
(1)CEO/CFOなどの経営トップ
経営トップは柔軟にITリソースを活用できるメリットを感じながらも、外部にデータを置くことによる管理体制の低下を恐れる向きもある
(2)事業部門の責任者
IT部門以外のところでIT化を推進できる好機であるととらえ、自らが統括する事業部門を大きく成長させる手段ではと見ている
(3)CIO
自社でクラウドを使うか否か調査検討を進めている
(4)CTO/Futurist
クラウドの実体を見極める議論をし、もっと革新的なことができるのではという議論も盛ん
(5)アーキテクト
クラウドを、どうシステムに具現化するかが大きなテーマ
(6)アプリケーション開発者
否定はから肯定はまで多岐に渡る
(7)データセンター/運用担当者
標準化や仮想化などに取り組み規模の経済性を実感し、ハイブリッド型のアーキテクチャーにも関心
(8)セキュリティ統括責任者
クラウドが抱えるリスクに対処するのは一筋縄ではいかない任務と認識
各々の役職別に見てみると、クラウドに対して各々期待や捉え方が異なるというのが理解できるのではないかと思います。
また、クラウドを提供するベンダー側でも広報、営業戦略、営業担当、SEなどによって大きく異なるでしょう。
ベンダーやインテグレーターがクラウドの提案をしていくにあたって、相手側の役職がどのような立場なのか認識した上で、対応をしていくことが重要になっていくのではないでしょうか。