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自治体クラウドの大手IT企業の参入について

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12月7日の日経新聞の一面に自治体クラウドの記事が大きく掲載されていました。大手IT企業の参入事例が紹介されているので以下ご紹介したいと思います。

NEC   
国民健康保険など基幹業務システムをクラウド型で提供するサービスを開発し、山形県内の7市町村が導入する予定(4月に一部が稼働済み)。NECは、電子申請のクラウドサービスも開発し、山梨県などが利用しており、40%以上の運用コスト削減の見込み

富士通   
施設予約や電子調達をクラウドサービスとして提供。兵庫県などが先行導入し、2010年中に新たに4自治体が利用を開始する見込み

日本ユニシス   
自治体クラウドの開発実証の佐賀県の事業に参画。日本ユニシスが県内のデータセンターに構築したシステムを武雄市や鹿児島市などの6市町村が共有する

IDCジャパンの調査によると、自治体のIT投資は約832億円で2013年には924億円に達する見通しであるとしています。全国では、約1800の自治体が個別のシステムを運用しており、多くの市町村は財政難に苦しんでおり、自治体クラウドは運用コストを3割~4割程度削減できということで、注目を集めています。

参考ですが、総務省の自治体クラウドの開発実証の採択関連のページです。

しかしながら、これまで個々で利用した各々のシステムを共通化していくのは、かなりハードルが高く、条例などにおいて県外に情報を出すというのに制約のある自治体もあるでしょう。霞が関クラウドは2015年の稼働を目指していますが、自治体クラウドはそれ以上の時間を要すことになるのではないでしょうか。自治体クラウドの普及は、自治体の財政難を解決する救世主的な存在として見えるかもしれませんが、実現には要件定義から、業務の見直しや教育も含めて相当の時間を要すことになるでしょう。

e-Japan戦略などこれまで様々な行政の電子化の政策が展開されてきましたが、果たして大手ITベンダの参入によって自治体クラウドの共通プラットフォームが構築されるのか、個別バラバラのままなのか、今後数年の動きが特に注目されるところです。

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