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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

農林水産業ICT利活用プラン(仮称)

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総務省が6月1日に公表した「ICTビジョン懇談会(第5回)」の中において、医療・教育・農林水産業部門等の情報化が重点分野としてあげられていました。医療・教育はIT戦略本部の新デジタル戦略においてとりあげられていたのですが、総務省は農林水産業も重点分野として位置づけています。

農林水産業においては、従事者の減少と高齢化、そして耕作放棄地の増加等が深刻化し、農山漁村の活力再生が大きな課題となっています。そして食の安全という観点から、食料自給率もあげていかなければなりません。これらの課題への対応の一つとして農林水産省と総務省が中心となって、ICTの利活用を進めていこうとしています。

例として

  • センサーや携帯電話網を活用した、ほ場・ハウスの管理・監視や農作業記録の自動化(ふるさとケータイ事業)
  • 電子地図や衛星を活用した産地ぐるみの栽培管理等
  • インターネットによる直販、生産者と小売業者・飲食店との情報連携、農作物市況の把握等

などがあげられています。

取組み方針として、これらのプロジェクトを全国100箇所程度の展開をすすめるべきであるとしています。全国100箇所となると、少なくとも各県で2プロジェクト進めていくということになり、かなり大々的なプロジェクトになることが予想されます。

経済の低迷や食の安全への意識の高まりにより、農林水産業に従事する人も増えています。また、農業にゼネコンが参入し向上の中で生産管理するなど、異業種参入見られるようになりました。

農林水産業でICTを活用することにより、農作業記録の自動化、農作業の省力化、食品の販路拡大と流通の合理化など効果が期待されているようですが、このプロジェクトがどの程度の成果があげられるのか注目されるところです。

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