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松下のYouTube対応TVで進む放送・通信の融合、そして放送メディアとCGMの歩み寄り

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18日の日経新聞の一面に「松下、グーグルと開発 ~ユーチューブ動画薄型画面で」という記事が掲載されていました。


1月7日(米国時間)、世界最大の家電ショー「2008 International CES」(以下CES)では、
松下は、VIERA CASTを展示し、Bloomber
g NewsやWeather Newsといった情報取得の他、Youtubeの動画を直接テレビで視聴したり、Googleが提供するオンラインアルバム「Picasa Web Album」の画像を参照するといったことが可能になるようです。さらに、ワイヤレスLAN対応デジタルカメラなら、ホットスポットからPicasa Web Albumに直接アップできる」ということです。(ITmedia 関連記事)。


松下が目指す「Digital Hearth(デジタル囲炉裏)」

松下今回の展示のコンセプトは、松下の「2008 International CESにおける基調講演の概要」に紹介されています。薄型ハイビジョン・テレビを”Digital Hearth(デジタル囲炉裏)”と位置づけ、居間の中心としてのテレビであり、家族の娯楽を超えたテレビであり、「つながる暮らし」を目指しています。


特に私自身が興味をもったのが、YouTubeの動画が見られることです。
放送メディアだけでなく、個人が発信する動画コンテンツをリビング端末としてお茶の間で楽しむことができるようになります。

 

今後のキーワードはIPTV

同様に、CESでは、ソニーが米三大ネット局のCBSと提携し、名作ドラマなどをいつでもテレビで視聴できるサービスを開始するとしています。これらのテレビ視聴は、今まではVOD(Video On Demand)と呼ばれるケースが多かったのですが、今後はIPTVというキーワードが一般的になり、競争と技術が進めば、魅力のあるコンテンツを見ることができるようになるでしょう。

 

苦戦する現行のIPTV

しかしながら、現行のIPTVサービスは苦戦を強いられています。「オンデマンドTV」が2007年9月時点で10万人そして、「4th Media」や「OCNシアター」、そして「BBTV」等をあわせても100万には届かない加入者であろうと推測されます。また、NTTコミュニケーションズは、20071221日、「NTT Comグループにおける今後のTV向け映像配信事業運営形態について」を発表し、31日にOCNシアター」および「オンデマンドTV」のぷららへの事業譲渡し、サービスの強化を図っていくこととしています。

 
次世代のIPTVCTAVと比べてもそれほど大差はなく、日経コミュニケーションの2007.11.15IPTVの特集記事にもあるように、真の次世代IPTVとは、IP再送信で“見逃したコンテンツだけ視聴”できるだけでなく、“番組のレコメンド”、“携帯電話のその他のサービスとの連携”、“見たいときに見たいシーンを呼び出して視聴できる”等のIPTVならではの利便性を向上していかなければ市場として立ち上がらない危険もはらんでいると言えるでしょう。

 

そしてテレビへのCGMの参入
2007216日、はてなは、YouTubeの人気動画をテレビのように見られる動画サービス「Rimo」(リィモ)を公開しました(関連記事)。Wiiブラウザでテレビのように見られるようになり、当時話題となりました。そして、今回の松下のケースのように薄型テレビでYouTubeを視聴できるようになれば、同じリビング端末のテレビ上で、放送メディアとCGMが流れることになる時代が今すぐそこまできています。

 
佐々木俊尚氏がITmediaに「マスメディアとインターネットの対立関係は、どこへ向かうのか」の記事を書かれましたが、その一部を引用します。

YouTubeはテレビ番組コンテンツのオープン化を一気に推し進めた。これまで放送局がコントロールし、リビングルームで観られるものだった番組コンテンツを放送局の管理から解き放ち、自分のパソコンでいつでも好きなときに観られるスタイルを生み出したのである。(中略)日本でも日本の市場規模や市場の特異性に沿ったかたちでインターネット業界とテレビ局、新聞社が何らかの補完関係を形成しなければならない時期に来ている。


佐々木氏は自分のパソコンと書いていますが、これがテレビでもYouTubeを見られるようなれば、さらに時代は大きく変化するでしょう。今後同じテレビ上で、放送メディアのテレビ局とCGMがお茶の間の争いを繰り広げることも考えられますが、相互に補完し、歩み寄る関係を築いていくことがまさに必要になってきている時期であると言えるでしょう。

 

 

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