就職戦線!内々定時期の企業と学生のWeb2.0活用を考える
このような現象は90年代のバブル就職戦線を思い出しますが、一点大きく違うところは、学生側が「デジタル・ネイティブ」と呼ばれるように、ネットを自由に使いこなす世代という点です。
まず企業(採用担当)側の立場で考えてみます。
内定者のフォローアップツールに内定者向けSNSを利用する
学生の多くはmixi等のSNSを使い、学生間でコミュニケーションをする世代です。企業向けSNSのソリューションを提供しているベンダの話を聞くと、内定者向けのSNSを導入している採用担当者は辞退者がゼロになったケースもあり、企業向けSNSの中でも効果の高い利用事例になっているようです。
効果の高い理由として、
・内定した同じ仲間とコミュニケーションをとることによって、入社してからの安心感が生まれる
・企業の疑問や不安を解消することができる (若手社員等がフォローアップできる)
・SNSの滞在時間が長くなれば、企業への親近感が沸きやすい
等が考えられます。
社員ブログで市場や学生と対話する
企業の採用ページを見ると、若手社員の仕事の1日や職場等がよく掲載されています。しかし、一部の紹介ページだけでは社員の生の声を学生が拾うことはなかなか難しいように感じています。そこで、営業部や開発分門等に所属している社員が、情報公開のルールとポリシーを決めた上で、仕事の内容を積極的にブログで発信し、市場や学生と対話する機会を増やしていくという方法も考えられます。
学生は就職先を決める上で、多くの判断材料があれば、より早く進路を決定することができるでしょう。学生は、「みんなの就職活動日記」等の就職活動向けのコミュニティはよく活用していると思いますが、もっと幅広く情報収集をしてみることも必要です。
ブログからクチコミ好感度を計算する「BuzzTunes」というサイトがあります。例えば「ソニー」という企業名で検索すると計算結果(5/7現在)は、ポジティブブログが636件でネガティブブログが193件でクチコミ高感度は7.7となっています。つまり、企業名をいれて検索することによって、企業の好感度を把握することができます。
ソーシャルブックマークで「はてな」というサイトの活用も考えてみましょう。例えばNTTのタグを検索し、「タグ【NTT】を含む注目エントリー」を見てみると、今NTTグループでどんなサービスを提供し、どのようなことがトレンドになっているということが理解できると思います。
その他の方法は
他にもmixi等のSNSの企業別コミュニティに参加したり、googleの「ニュースアラート」に内々定の企業名をキーワード登録してみるのも良いでしょう。ずぼらな人であれば、希望の企業や業界を「google
mix」を使い、【ウェブ】【ブログ】【教えて!goo】【画像】【動画】情報を一発検索してみると、また違った視点で企業・業界を見ることができるでしょう。
まとめ
学生が新卒で入社するのは人生に一度しかありません。企業側から提供する情報だけでなく、様々な角度から情報を収集し、その企業が自分に本当に合うものなのかじっくり考えてみる必要があると思います。幸いにもWeb2.0時代の就職活動はより多くの判断材料を集めることができます。一方企業側も学生の流れに飲み込まれないよう、企業側も企業側が提供するツールでしっかりと囲い込んでおく必要があるかもしれません。