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本物リーダーの生まれ方

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去年、設立5周年パーティで「私は10年以内にアークコミュニケーションズの社長を降ります」と宣言した。
ほとんどの株をもっているので、この会社を私の代で終わる、または世襲するという選択肢もある。
会社が永遠に存続するというのは幻想だが、やっぱりアークコミュニケーションズをさらに育ててくれる適任者に代替わりしたい。会社にも人にもフェーズがあり、一人の人間がずっと一つの会社の成長につきそうには無理があると思っているから。

この話をすると、「じゃぁ、後継者を育成しなきゃね」「サクセションプランは立てた?」というありがたいアドバイスをいただくのだが、あまり乗り気になれない。9年なんてあっという間に来るのはわかっているのだが、今の状態で次期社長のことを考えるなんて、なんだかしっくりこないのだ。

そういう時に、ソフトブレーンを起業した宋 文洲さんのメルマガが目にとまった。

経営アドバイザーをやってきたここ数年、たくさんの後継者選びをみてきましたが、正直成功事例が少ないのです。長年をかけて「後継者を育てる」と豪語した社長に限ってその後継者が冴えないケースが多いのです。
(中略)

リーダーは元リーダーが選ぶものではありません。闘争によってのみ本物リーダーが生まれるのです。その闘争の形が自由選挙か、人心掌握かはともかくとして闘争はリーダーとしての力量を正しく測定する唯一の方法なのです。

リーダーは選ばれるものではなく、混乱や困難を通じて生まれるものだと、力説しているのだ。

闘争によって後継者を選んでいる会社で真っ先に思いつくのは、GEである。

前CEOであるジャック・ウェルチ氏が次期CEOとして候補者を3人まで絞り込み、ジェフリー・イメルト氏を後継者に指名したのは2000年のこと。このような厳しい闘争は経るが、いったん社長になるとその就任期間は長い。
また、闘争に敗れた残りの2人を社内に置いておくこともない。しかしながら、その二人は、米スリーエム(3M)と米ホーム・デポのCEOとなっている。

リーダーが生まれるために前任者が出来ること。それはひたすら「チャンス」を与え続けて、自ら勝ち残る人を生み出すことなのかもしれない。
いや、それすらおこがましくて、何もしなくてもリーダーは生まれてくると宋さんは言っているのかな。

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