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紙とWEBでは書き方が違う:日経ビジネスオンライン副編集長の講演から

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日本パブリックリレーションズ協会において、日経ビジネスオンライン副編集長の瀬川氏による講演会を聞いた。

私は日経ビジネスオンラインの読者である。記事もなかなか興味深いものが多い。
最近、紙面の日経ビジネスにかける時間は大変短かいのだが(=タイトルを拾い読みするだけで、ひとひとつの記事を丁寧に読むことが少ない)、オンラインの方は読むのに時間が結構かかるのが難点だと思っていた。雑誌と違って斜め読みしづらく、オンラインの記事も雑誌に掲載してくれたらいいのに、とよく思う。

しかも、毎日のようにメールで新着のお知らせが来るので(毎日10~15本記事をアップしているそう)、後で読もうとして未処理フォルダーに山のようにメールがたまるのがプレッシャーだ。

私って記事を読むのが遅いのかなぁ・・・と思っていたのだが、なんと、読者の平均滞在率は8分55秒だそうだ!(150万人いる読者は皆ちゃんと記事を読んでいるということだ。それを思えば私の滞在時間は短いぞ)

講演のタイトルは「震災後に見えてきたネットメディアの位置づけと役割」だが、私が一番興味を覚えたのは「紙とWEBでは書き方が違う」という下り。

擬態語で表現すると、紙は「カチカチ」、WEBは「だら~」

WEBのほうが情緒的で、パーソナル感が満載。読者は雑誌より、書き手に対して近しい気持ちで読んでいるとのこと。よって、WEBで人気がある記事だからと言って、紙面にそのまま転載しても読むのには堪えられないそうだ。

反面、紙面よりWEBの方が複雑なロジックを組みづらいそうだ。字を読むスピードの違いのせいか、一度に目に入る分量の違いのせいなのか・・・

また、ネットの住人は興味のある記事しか読まないので、紙面に比べて専門性が高い方が人気があるとのこと。紙面で行う、誰でもわかるように専門用語を排除するなどの表現の考慮が裏目に出るそうだ。

言われてみれば私もネット上の読み物はキーワード(それも業界用語だったりする)に引っかかったものを読む傾向にある。なるほど。

WEBの読者のほうが専門性を求めると言うこともあり、原稿の執筆もその分野のプロに頼むことが多く、結果、メディアに記事を書くのは初めてという書き手もいるそうだ。

文章に関しては編集者がサポート可能だし、何より、読者に読まれているかどうかはすぐ計測できるので、コンテンツ方針に迷いが出にくい模様。

「常にテストマーケティングをしている感覚」というコメントが、アクセス分析から読者からのフィードバックを得るのが早いWEBならではの特長を凝縮していた。

個人的には・・・紙媒体のほうが好きなのだが、こう書くと「旧世代」と言われそう(^_^;)

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