ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

2年ちょっと経って読めるようになった機械学習の入門書(お勧め)

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ITに強いビジネスライターの森川です。

自称ですが、「ITに強い」ということで商売をしています。「僭称」かどうかはお客様に判断してもらっています。

ただ「ITに強い」からといって数学に強いわけではなく、文学部出身ということもあって、高校の数Ⅱb(今もこう言うのかな?)まではなんとかついていけたのですが、数Ⅲ以上になると「もうあかん」というレベルです。

数Ⅲというと、分散とか二項定理とか正規分布とか、要するに確率・統計の基礎を習うわけで、そのあたりがすっぽりと抜けているということです。

私は2016年の秋から、AIやアナリティクスに関する原稿を書いて報酬をいただくようになりました。主としてビジネスへの応用について書いているので、この程度の数学力でも大きな問題はありませんでした。

 

私がAI関連の記事を書きたいと思ったのは、2015年の春でした。その頃書籍制作支援をしていた本の取材で、Watsonや「Googleの猫」、そしてディープラーニングという言葉を知り、がぜん興味を持ったのです。

ただ当時は、専門家による専門家のためのテクノロジー解説や学術的な記事がほとんどで、上記のような数学力で、しかもRもPythonも書いたことがないライターの出番はほとんどありませんでした。ビジネスパーソン向け記事のニーズもほとんどなかったと思います。

2015年の秋になり、技術評論社の池本公平さんが、「11月に『ITエンジニアのための機械学習入門』という本を出すので、欲しい人はリクエストください」とのFacebookへの投稿がありました。

これは今読んでおくべき本だと思い、1冊お願いしたのでした。

もちろん書評を書いてほしいということだったのでしょう。私もそのつもりだったのですが、内容以前に全体の構成がなぜこのようになっているのかが理解できずに、途中で投げ出してしまいました。

急いでフォローしておきますが、これは構成が悪いわけではないのです。私がこの本の読者ターゲットではなかったということだったのです。

――このことがつい最近分かりました。

 

私は、AIのビジネス向け応用というテーマで書いていますから、取材相手はユーザー企業・IT企業に関わらず、あまりAIに詳しくない人に説明するのが上手な人が出てきます。なので、私でも書けるわけです。

ですが、やっているうちに段々とテクニカルあるいはスキルフルなテーマも降ってきます。今までブラックボックスでいいと思っていたAI構築の話もある程度分からないとついていけない場面が出てきました。

そこで思い出したのが、2年ちょっと前に読めずに放り出した『ITエンジニアのための機械学習入門』でした。いつか読める日が来るかもしれないと、ブックオフにも売らずに、本棚に入れていたのです。

そうしたら数式は相変わらず分からないのですが、図版と併せて見れば何となくやっていることが分かるのです。この2年ぐらいの取材経験で成長したのだなあと感慨深い気持ちになりました。

それ以上に嬉しかったのは、なぜこの構成になっているのかが理解できたことでした。末席ではありますが、ようやく読者ターゲットの一員になれたわけです。

 

読者ターゲットになれて分かったことは、これは「機械学習」について一通り知りたい人にとって最適な本だということです。

「一通り」というのは「深くはない」ということです。ですが、「木ではなく森を見る」ということでもあります。詳細に拘泥せず全体像を、しかも表面ではなく薄皮1枚はがした中身で見たい――そういう人に最適な本だという意味です。

もしあなたがそういう人であれば、最重要箇所は、第1章の1節と2節です。ここを熟読しましょう。あとはパラパラと雰囲気をつかむぐらいでも十分ではないでしょうか。

これだけでも「差別化」できます。なぜならこの部分が分かっていないのにAI関連の記事を書いてとんちんかんになっている人が、結構な有名人にもいたりするからです(もちろん専門家にはいませんが)。

データサイエンティストを将来の職業選択肢の1つだと考えている、数学に強い高校生や大学教養課程の人にもちょうどいいのではないでしょうか。これらの人は全体的に理解することを目指してください。

書名からそのあたりがメインターゲットだと考えられる、データサイエンティストとコミュニケーションを取らないといけないITエンジニア、あるいはデータサイエンティストに職種替えしたいITエンジニアにももちろんお勧めです。


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