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ITに強いビジネスライターとして、企業システムの開発・運用に関する記事や、ITベンダーの導入事例・顧客向けコラム等を多数書いてきた筆者が、仕事を通じて得た知見をシェアいたします。

とにかく貯めておきたいというニーズ

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なるほど。クラウドのおかげですね、という話。


ITに強いビジネスライターの森川滋之です。取材や調査で得た知見を、差し障りのある固有名詞は匿した上でお伝えしています。

「ビッグデータ」と言っても、解析の目的や種類によってはそれほどデータ量が要らない場合もあるようですが、ことAIの学習用データとなるとペタバイト級のデータが必要になることもあるようです。

ただAIにどんな学習をさせるかというようなことを先に決めるのは難しい。そこで、とりあえずデータを貯めておきたいというニーズがあるんですね。

特に製造業では、センサーデータをとりあえず貯めておきたいという切実なニーズがあるようです。

仮に、来年度からいろいろと学習させるため、今年度はとりあえず1ペタバイトの生データを貯めることにしたとしましょう(まあ、そこまで必要なことは少ないとは思うんですが)。

データ量はリニアに増えていくとします。つまり毎月1/12ペタバイトずつ増えるという試算です。

これがオンプレミスなら、毎月1/12ペタバイト分ずつ買い足していってもあまりメリットはありません。むしろ資産管理その他が面倒なので、とりあえず購入かリースで1ペタバイトのディスクを用意することになるでしょう。

ネットで調べたら、一番安そうなディスク装置でも2000万円はするようです。

一方クラウドならいくらになるでしょうか。

貯めておくだけなので、S3のGlacierでいいでしょう。毎月1/12ペタバイトずつ増えていくとして、為替リスクなどは考量せず、ざっくり計算したところ1年間で380万円ぐらいで済みそうです。

ちょっと前ならもっとディスクが高かったので、泣く泣く捨てることになっていたデータですが(テープなどのコールドストレージにとりあえずおいておくとしても、時間もかかるし、場所も取るしで運用サイドがいやがるのではないでしょうか)、今はクラウドのおかげで置いておけるんですね。

AIにクラウドが必須という話を聞いてもあまり実感がなかったのですが、こういう話を何人もの人から聞いて、自分で簡単な試算をしてみて、ようやく実感が湧きました。


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◆立ち読みはこちらで → http://s-morikawa.jp/etc/galley.pdf
 97ページ分(全体の44%)読めますので、お暇ならどうぞ。
 ただ電車で読むのはお勧めできません。


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