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「会社を批判するということ」に思う

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最近、「批判」に関するエントリーをしたこともあり、大木氏の「会社を批判するということ」という記事に目が行きました。

この記事を私は「こんな時代、会社を批判している暇があったら、前向きに努力するべきだ!だいたい、100点の会社なんてあるわけないし・・・。そんなことじゃうまくいかないよ!」という内容と解釈しました。

ごもっともです。が・・・、

私は、こんな時代だからこそ、「会社を批判するということ」のもっと本質的な意味を追求してほしいとも思いました。

ということで、私なりの勝手な補足というか解釈を・・・・

「会社を批判してはいけません」

どうして?

「それは、会社に嫌われるから」

です。そして、

会社に嫌われた人は出世できません。

出世できないくらいならまだいいのですが、リストラ候補にもなりかねません。

「嫌われようが、俺は営業成績がいいので問題ないけど、何か?」

まあ、こういう考えがあることも承知しております。が、考えてみてください。

あなたの成績を評価する上司は、一人で会社を立ち上げて、あなたを雇えるまでに大きくした、あるいは、厳しい出世競争を勝ち抜いた人です。その人たちから、あなたの成績を見た場合、「何を言っても無罪放免」ほどの価値があるでしょうか?

また、その成績を退職まで維持できるでしょうか?

いや、その前に、

あなたが上司だとして、自分を公然と批判する人材を評価しますか?

もちろん正当な内容による批判です。

人は、本当のことを批判されると、本当に腹が立つものです。

でも、安心してください。「批判するあなた」が評価される望みが無いわけではありません。上司は多くの場合「批判するあなた」よりずっと倫理的で大人です。

多くの上司は人事評価に際してこう思います。

「あいつは、俺を批判する。むかつく。でも成績はまあまあだ。じゃあ「A」かな。でも、評価するのも胸糞がわるい。でも、そんな私情で、人事を決めるなんて、俺は上司としての資格があるのか?」

と。でも、

「でも、成績が良いからと言って人を批判したり、ルールを無視したりするやつを組織として評価すべきか?「C」でしかるべきだ」

とも思います。

その結果、あなたの評価は・・・・・

「B」

となるわけです。そして、ちょっと良い成績で、批判をしない人が「A」です。

これが会社。あるいは世の中の仕組みです。

私は1000人くらいは社長や経営者の知り合いがいると思うのですが、おそらく全員が同意してくれると思います。「玉木君、それをいっちゃあおしめえよ」と思うでしょう。

「俺は違う!」って人がいたら連絡ください。後日談で修正コメント出しますので・・・(自分で書くのもなんですが、私はそうではりませんでしたが、最近、私は、好き嫌いをある程度評価に反映する方が会社や組織にとっては良いのでは?と思い始めました)。

私が言いたいのは、会社の批判はせずに、おべっかを使えということではありません。

冒頭に「こんな時代だからこそもっと本質的な意味を・・・」と書いた意味は、

景気が後退し(たぶんこれ以上よくはならないでしょう)、きれいごとを言っていられない時代、ビジネスマンとしてどうだとか、経営者としてどうだとかということより、「人間としてどう思うか?」に立ち返りいろいろと考える方がいろいろとメリットが大きいのでは?ということです。

これは、社内の出世ルールとしてはもちろん、対外的なマーケティングにおいても当てはまる傾向ではないかと感じております。

「批判するやつは嫌われる」

それが、ビジネスのルールをオーバーライドする人間としてのルールです。

そこに理屈は存在しません。会社を批判すると、あなたに給料を払い、評価をする権限のある組織(個人)に嫌われるわけですから、絶望的です。

あなたは、こう言いたくなるでしょう、、、

「じゃあ、なにもせずにおべっかを使ってる方が出世するのか?」

私は、勇気をもって答えます(本当は、経営者を引退してから言いたかったのですが、当面引退できそうにないので・・・・)、

「はい。その通りです」

あなたの周りにもそういう人がいるでしょう。

でも、もっといい方法があります。

「おべっかを言う+成績が良いこと」

これが最高です。

なんか、元も子もない話なので、少々、まじめな話をすると、

もし、あなたが、自分の実力を正当に会社に評価させたいのであれば、能力をスムーズに上司に伝えるコミュニケーションスキルとして「おべっかを使うという高度なスキル」を身につけるべきです。「成績が良いだけで評価してれ!というのは、ビジネスマンとして、かなり稚拙な考え方」だということを知るべきです。世の中には、実力があることは当然で、それ以上のものをもっている人が大勢います。

さらに付け加えるなら

「社長、○○君が、この会社は、××が悪いと文句を言っていたので、私の方で、××を改善しておきました。あっ、でも、社長、○○君を悪く思わないでください。会社の欠点を指摘してくれたのですから・・・」

なんてことができたら超最高出世コースです。

ただ、同僚には嫌われますが。

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