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バイクとIT

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車にITが採用されて久しいですが、バイクの例を僕の愛車、BMW R1200RTを元に紹介しましょう。ところで、BMWでバイク? と思われた方! BMWの出発は飛行機のエンジン製造で、その後バイクに参入し、続いて車です。

インジェクション(燃料噴射)とキャタライザー(排気ガスの触媒)等を組み合わせたエンジン制御は、以前から多くのメーカーがバイクでも採用しています。細かい制御がされているのでしょう、300kg近い1,200ccのバイクにも関わらず、街中でない限り20km/l以上で走れます。
また、キーに組み込まれたチップと認証することで、キーの偽造等を防ぐイモビライザーも多くのメーカーが採用しています。
さらにアンチロックブレーキ(ABS)とトラクションコントロール。

おそらくBMWが先行しているのは、CANバスの採用です。車では常識ですが、BMWはバイクでは非常に早い方のはずです。CANバスの採用により、ワイヤーの取り回しが大幅に少なくなっています。

ちょっとおもしろいのが電流監視。コンピューターが電流を監視していて、規定値をオーバーしたら該当回路をカットします。そのため、ヒューズがありません。
でも、新たに機器を追加する場合はコンピューターに教え込まないと、回路をカットされてしまいます...

メーターパネルは、タコメーターとスピードメーター以外は、液晶ディスプレイです。見かけはアナログなメーターも電子的に駆動されていて、薄いパーツです。
液晶には、現在のギヤ、油温(R1200RTは空冷のため)、ガソリンの残量、時刻、外気温(暑い・寒いは見なくても十分わかりますが)などが表示されます。また、各種の不具合通知がされ、例えばライトが切れたとか表示されます。
昨年秋に発表された新しいK1600LT等は、メーターパネルが全面カラー液晶で、ナビも表示されます。

車と同じく、ディーラーでは専用のコンピューターと接続し、不具合履歴を取得します。必要に応じて、バイクのコンピューターのファームウェアを更新します。

このようにバイクもIT化で便利・安全・エコ(環境、経済的にも)になりましたが、素人がいじれる部分はとても少なくなってしまいました。また、壊れたり、不具合が出たりすると、どうしようもなくなります。例えば、BMWの別のバイクのあるロットは突然エンジンがかからなくなる不具合がイモビライザーにありました。
基本的にはいい方向への進化と考えていますが、ちょっと怖いですね。

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