SEMで忘れてはいけない、製品紹介ページの重要性
SEOも含めてWEBサイトからの集客を強化する際に、対策を後回しにされがち、あるいは重要視されていないのが商品や製品の紹介ページです。
しかしここには大きなチャンスが控えています。
なぜなら、「B2B、B2Cに関わらず、買い手側が営業マンを通じてでは無く、自分で情報を探すようになった」ためです。
その受け皿になれるかどうか。
今のお客さんのニーズに沿ってコンテンツを提供できるかどうかが、メーカーを中心とした製造業にとって、とてもとても大事です。
この記事では、その根拠となる背景と、実際の改善ポイントなどについて書いていこうと思います。
「製品紹介ページ」の目的は「製品の説明」ではない
まず変えなくてはいけないのは、製品紹介ページに関する考え方です。
製品紹介ページは、その製品専属の営業マン
例えばドライヤーの紹介ページ。ここでドライヤーの消費電力やカラーバリエーション、機能などを羅列すればいいわけではありません。
または、旋盤の部品のページ。部品のサイズや材料、見た目の写真が載っていればいいわけではありません。
イメージとしては、製品紹介ページはその製品を売るために専属でアサインされた、出向営業マンだと考えることをおすすめします。
例えば、○○カメラや○○電機に行ったときのことを思い出してください。
そこで何かの製品について質問をするとき、ただ製品のスペックだけを教えてもらえれば満足でしょうか。
きっと違うと思うんですね。
それよりもむしろ
- 他の製品とどのように違うのか
- 自社の他の製品とどのように違うのか、値段の差はどこからくるのか
- 自分に向いているのはどの製品なのか
なども知りたいのでは無いでしょうか。
また、これは販売員に直接聞くことは無いと思いますが、売り場の隅で携帯電話などを使って
- 価格.comなどのレビューを見て実際の使用感を確認する
- メーカーのWEBサイトを見て、販売員の言葉の裏をとる、追加情報を得る
ことも、多かれ少なかれ行っている・行いたいのではないでしょうか。
それがWEBサイトに集約されていれば
その情報がWEBサイトに集約されていれば、利用者としてはかなりありがたいです。
実際、すみずみまで比較をして製品を買うという人は少数派です。B2Bであってもそうです。
大概がある程度納得できるところまで比較したら、後はフィーリングで決めてしまう。
なぜなら全てを比較検討するなんて大変だからです。手間だからです。判断できないからです。
「いいものを買った」という満足感。これが重要です。
なので、極端な話、
- 売り場であったりカタログで特定の商品に目をつけて
- その型番であったり製品名で検索して
- そこで見つけた情報を読んで
- これなら良さそうだ!と思ったら
- 買う
というマインドフローも十分ありうるんですね。
そこで製品紹介ページがとても重要になる
お客さんはその営業マンの元にいきなりやってくる
昨年11月12月近辺、具体的にはYahoo!が検索エンジンをGoogleにし、実質Googleが検索エンジンのスタンダードになってから、
検索エンジンのページの出し方が変わりました。
それは
「以前はサイトのトップページが強く、サイト内の個別ページはあまり出なかったが、今は個別ページがとても出やすくなった」
という変化です。
細かい理由は省きますが、ここで重要なのは「個別の商品詳細ページに直接来てもらえる可能性が増えた」ということです。
つまり、
- お客さんがある商品について知りたいと思ったとき
- 現場の営業マンや販売員、あるいは電話で問い合わせするのではなく
- ネットで事前に情報を集める
という流れの中で、自社でコントロールできるコンテンツを見せられる確率が飛躍的に高まってきている、ということです。
これは、とても大きな変化では無いでしょうか。
製品紹介ページできっちり魅了する
ではその時、製品紹介ページ2は何があればいいでしょうか。
ただのスペック表だけでは駄目なことは確かです。
ここで一つ海外の検索エンジンマーケティング会社のブログ記事をご紹介します。
▼8 tips for optimising your product pages | Vertical Leap Blog
ここでは8つのポイントが紹介されています。
具体的には
- 製品にユニークなキャッチコピーをつける
- FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアのボタンをつける
- 製品にまつわる追加コンテンツをつける
- descriptionを魅力的にする(スニペット)
- 見出し(h1のこと)をただの製品名では無く、特徴をあらわすものにする
- 画像をたくさん乗せる
- レビューを掲載する
- ビデオを掲載する
です。
できることとできないことが、製品ごとにあるかと思いますが、一つでも多く実行することをおすすめします。
1.製品にユニークなキャッチコピーをつける
4.descriptionを魅力的にする(スニペット)
買う側が悩みがちなのは
- 「同じ会社の製品の中でたくさんのラインナップがあった時、それがどう違うのか分からない」
- 「他社商品と比較した際、どう違うか分からない」
で、これに関してキャッチコピーは有効です。
露骨に他社製品と比較するのは、いろいろと角が立つかもしれませんので、例えば
- どこよりも○○○にこだわった、△△△△な旋盤
- ○○○の実績による△△△△△設計
など、間接的に他とこの辺が違うんだな、ということを伝えられるコピーがおすすめです。
検索エンジンの検索結果にも出したいので<title>タグにも入れます。
例えば以下のようなタイトルとdescriptionが検索結果に出てきたらどうでしょうか。
【A】
[SK-20M]一般向け小型懐中電灯(型式N329PFX-R(H)(N329P....
照射範囲50mで赤色と緑色は高輝度LEDライトを使用しています...△△製作所が
販売しています。→ [画像や仕様を確認して購入する] ...計画停電用に懐中電灯
型●全光束(lm):11●外径× ...
【B】
携帯性にこだわった小型懐中電灯[SK-20M]:△△制作所
何が起こるか不安だから小さなライトくらい持ち歩きたいけれど、かさばるし無骨
なものを鞄に入れるのも…それに他のものを傷つけたら…そんな方に人気のある
カジュアルで携帯性を追求した懐中電灯[SK-20M]の商品紹介ページ。
たぶん、Bの方がクリックしたくなるんじゃ無いでしょうか。Aはクリックされないと思います。
リンク先に何が書いてあるのか分からないので。
この検索結果に出る部分、検索する人のニーズに合わせてきちんと書くことで、検索結果からの誘導率は格段に上がります。
キーワードとして型番を入れること!
また、ここで忘れてはいけないのが、型番をタイトルにもキーワードにも入れることです。
先ほどの量販店の話もありますが、それ以外でも通販サイトで見つけた商品を、その型番で探してより詳細な情報を得ようとする人は多いんです。
その時にきちんと上位表示させるためには型番が大事です。
その製品を販売供給しているメーカーさんであれば、型番をこの辺に入れておけば、大概そう難しくなく上位になります。
代理店がたくさん同じ商品を扱っているときは、難しいかもしれません。
その場合は、代理店のページからリンクを張ってもらうか、あるいは代理店の方にコンテンツ提供をしてしまった方がいいですね。
2.FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアのボタンをつける
これは、日本で効果があるかというと、正直微妙だと思っています。
ですが、ユニークな商品を扱っていたり、あるいはコンテンツに何か仕掛けをしているなら、バイラルなコンテンツになる可能性があるのでぜひつけてみてください。
それ以外の項目
それ以外の項目いくつかありますが、まとめて一言で言うと「このページを見たら買いたくなるようなページにする」ことです。
しかし、決して売り込んではいけない。
なぜなら、売り込まれるのがいやだから自分で検索して情報を探して、そしてあなたのホームページにたどり着いたからです。
ここでも売り込まれたら、別のページに行ってしまいます。
商品紹介のページにたどり着いた人の気持ちになってみてください。イマイチ分からないなぁという方は、全然違う業界の商品を実際に比較検討してみると、きっと何か思いつくと思います。
売り込まないけれども魅了する。
そのために
- 魅力的なキャッチコピーを入れる(しかもイメージ広告的なものでは無く、もっと具体的な)
- 使用者のレビューを、白昼夢を見させるくらいのリアリティで掲載する
- 製品そのものでは無く、製品を使うことによる生活の変化や、業務の変化を伝える
- イメージしやすいように、写真や動画を実際のシチュエーションに合わせた形で載せる
といったことが効果的です。
他にもいろいろとあるはずです。
「もし、みなさんがある商品を買うとして、どんな情報が欲しいか?」
「今まで買った商品は、どんな基準で選んだか?」
そのあたりを思い出してもらうと、もっとアイディアがでてくるのではないでしょうか。
終わりに
くりかえしになりますが「製品紹介ページは、その製品専属の営業マン」です。
彼らに以下に雄弁に魅力的なことを語らせるか。その観点で、ぜひ製品紹介ページを見直してみてください。
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