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検索結果に地図が出ることのインパクトと重要性

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Google Maps = danger検索エンジン界隈について、最近はYahoo!のGoogle化の話が盛り上がっていますが、その中で並行して進んでいると思われるのが、ユニバーサル検索です。

今回は、そのユニバーサル検索の流れの中で、検索結果に地図が出ることの重要性との掲載の勧めについてお話しできればと思います。

そもそもユニバーサル検索の流れとは?

ユニバーサル検索とは、検索エンジンで検索した際の検索結果ページに、従来のようなサイトの羅列だけではなく、地図やショッピングや画像検索結果を表示することです。

また、従来の検索結果の中でも、一般的ではない語句に関してはWikipediaなどの辞書的なサイトを上位に表示するなど、ランキングによる単純なリストアップではない検索結果を返すことを言います。

と言うように、「ユニバーサル検索」とは、返ってくる検索結果ページにいろいろなものを入れましたよ、ということです。Universalには「あらゆる目的に使える」といっった意味もあるので、そういうニュアンスではないかと思います。何か特殊な検索方法に聞こえますが、そうではないんですね。

 #“Universal”の検索結果(641 件):英辞郎 on the Web:スペースアルク

そしてこの中で、かなり重要度を増しているのが「地図」です。

Googleがまだ「ローカルビジネスセンター」という名前で、今のGoogleプレイス を運営していた頃に比べて出現頻度がかなり上がっています。

地図はとても重要・登録は必須

「地図・マップ」は、ビジネスをやる上では見逃せないものです。なぜなら

  • 多くのご商売は、多かれ少なかれエリアターゲティングをしている
  • 地図自体がキャッチーな存在なので、ユーザの目を引きやすい
  • 多くの場合、検索結果の上の目立つところに表示される
  • 検索エンジンの地図に載っていると言うだけで、なんとなく信頼感がある。ちゃんとした会社だという印象を与えられる

ためです。Googleでは「Googleプレイス(旧:ローカルビジネスセンター)」Yahooでは「Yahoo!地図(掲載サービスとしては「Yahoo!地域情報」)」というサービスです。

意識しているにせよしないにせよ、ネット以外で店舗を持ってご商売をしている場合、対応エリアというものがありますよね。
また、現実的な立地の問題でこの地域の方しかターゲットになり得ないということもあります。

ユーザの立場としても、地域は重要です。重要な場面としては大きく二つあります。

  1. 単純に近さが重要な場合。手軽軸が重要なもの(コンビニエンスストアやスーパー、ドラッグストアやクリーニング屋にビザ屋など、品質がそれほどばらけないもの)
  2. どこでもいいというわけではないが、訪問が必要などの理由で近い方が便利なもの(司法書士や税理士、あるいはマッサージや病院など)

近さが最も大きな選択要因であるものと、まず大きく近さでふるいにかけて、その中で選定をしていくという2つです。

そのため、地域名を入れてフレーズ検索をする人がどんどん増えています。「マッサージ 豊島区」などの検索です。

ユーザは地図が出た場合、まずそこに載っているものを比較検討しようとする傾向があります。
地図に載っていと信頼感がある事、検索結果の最初に出てくるので「まずはここから調べてみよう」という気持ちになりやすい事が大きいようです。 。人によっては、地図以外の選択肢があるのに気づかない人もいます。

ですので地図はとてもキャッチーで重要です。極端な話、エリアターゲティングをしていなくても、地図への登録は、信頼性という面を考えると、信頼性を上げるという面で全ての起業が登録必須とも言えます。

地図が出る場合と出ない場合がある

これが悩ましいところです。

地図が出る検索結果と地図が出ない検索結果があります。これは、「キーワード」をメインにして出す出さないを決めていると考えて良いかと思います。

これは仮説ですが経験則として、検索エンジン側が

  • 地域での絞り込みをユーザが望んでいるであろうキーワードに対しては地図を表示するようにしている
  • ただ、その地図に載せるサイトが少ない場合は、時期尚早として出さない
  • 逆に多すぎる場合は、サイドバーなどに載せるだけにしてメインには載せない(その場合地域を絞ることでマップが出現する場合があります。東京→台東区など)

といった判断を行っているのではないか、と思っています。

地図を出すべきか出さないべきかの判断は発展途上

しかし悩ましいのが、この「出すべきか出さないべきか」の判断が、まだ検索エンジンの方でも煮詰まっていないような印象を受けることです。

例えばこの表をご覧下さい。これは、総務省の業種リストを見ながら、

  • それが地域名と一緒に検索されているか(ユーザーのニーズがあるか):月間検索数で判断
  • 地図が検索結果に表示されているか(検索エンジンが、地域ターゲティングをすべきだと判断しているか):表示の有無で判断

を比較したものです。

地域名は「東京」にしていますが、これは母集団を増やすためで、実際にここまで大きなエリアを考えているユーザはいません。なので調査用サンプルと位置づけて頂ければと思います。(東京駅を暗黙に指している場合もあるようでしたが)距離の重要度というのは、検索ユーザが距離をどれくらい重要視しているかでこれは私の経験則です。○が重要視している、×が別に気にしていない、にあたります。

 

まだまだ不一致が多いので、ひとまず登録をお勧め

これを見ると、例えば以下のようなことが分かります。

  • 「リフォーム 東京」は月間検索数も多くニーズがあると考えられるが地図が出ない
  • 「ドラッグストア 東京」は月間検索数も多くニーズがあると考えられるが地図が出ない
  • 「コンビニ 東京」「ATM 東京」は月間検索数がなく、検索する人はいないと思われるが、地図が出ている
  • 「カラオケ 東京」は地図が出ないが「カラオケボックス 東京」だと地図が出る

検索エンジンは、地図を出すべき出さないべきの判断を、おそらくキーワードを最も重視して行っていると思いますが、まだまだユーザのニーズと合致していない局面が多いようです。

ですので、みなさんのご商売では、必要か不必要かはさておき、「Googleプレイス」「と「yahoo地域情報」への登録はやっておくことをオススメします。

Googleプレイスは無料です。ただ、Yahoo地域情報は有料で安くても毎月6000円ほど必要です。悩ましいところですが、SEO対策をするよりは今はマップ対策をした方が効果は高いと思います。

登録先は以下です。

Yahoo!の地図は、有料の地域情報からでも掲載申請を行うことはできます。(掲載依頼フォーム)ですが掲載は確実ではありません。私としては有料プランをおすすめ致します。

「うちの業種は別に地図に載る必要は無いよ…」と考えずに、信頼性と今後の検索エンジンのトレンドという面からぜひ登録してみて下さい。

いつか、厳密に「地図に載ることが有用な業種」と「地図に載ることが有用ではない業種」をきちんと検索エンジンが判別できるようになるまでは、お金をかけても登録をおすすめします。

また、店舗情報の充実や、何よりもレビューが大事

ただ掲載されているだけでなく、掲載する店舗情報やレビューの数は重要です。

この辺りは対応方針まで含めて、以前に記事でまとめましたので、是非こちらをご覧下さい。

 ▼ローカルビジネスセンターはもう少し見直されるべき - 『WEB戦略らうんどなっぷ』 

特に口コミは重要です。

それはユーザの立場という意味もありますが、検索エンジンも重要視しています。

その傍証として「東京 口コミ」でも地図が出てしまう事が上げられます。口コミというテーマと、地図というテーマは、地域商圏という意味でシステム的にもかなり関連性が高くなっていることを伺わせます。

ですので、先ほどの記事にもありますが、とにかく「レビュー・レビュー・レビュー!」です。

早くマッチングさせて欲しい

私が、検索エンジンに対して、地図の有無をユーザのニーズとなるべくマッチさせるようにして欲しい理由は、それがユーザの判断基準を惑わせることがありうるからです。

業種によって、近さが重要なものもあれば、近さではなく信頼度やサービスの質などが最重要な場合もあります。しかし現状そういったものも、地図が大きく出てしまうことが少なくありません。

地図というのは、「ある地点からある地点までの距離や位置関係」を示すためにあります。なので、それ以外が重要なものに関しては、控えめに出すくらいにするのが、ユーザとしてもうれしいはずです。

極端な話「文京区 結婚式場」で検索して地図が出ても、別にうれしくないのではないでしょうか。それより結婚式場なら「価格」「評判」「サービス」「雰囲気」などが重要なはずです。「税理士」「弁護士」「歯医者」なども、いい先生なら多少遠くたって行きたい、それが一般人の心理ですよね。

しかしマップが最上部に出ることでどうしてもユーザは近い順に見てしまうことになります。それは立地が微妙ながらもいいサービスを提供している所に対しての、あまりいい扱いとは思えません。

いわゆる「手軽軸」と言われるような「どこでも品質がそれほど変わらず、便利で手軽に変える物」を提供しているサービスは地図が有用ですが、逆に「密着軸」「品質軸」で攻めているサービスでは地図は控えめに出す方がユーザにとっていいのではないかと。

地図はインパクトがあるものなので、そこの見極めというものを検索エンジンには期待したいと思っています。

終わりに

正直、まだまだ地域検索とマップについては、ユーザのニーズと検索エンジンのアウトプットがかみ合っていない印象があります。

しかし、これからはこの制度がどんどん上がってくることは確実です。なぜならユーザにとって有用だからです。

ですので、少なくとも無料のGoogleプレイスは登録してみて下さい。簡単です。意外とアクセスも来ます。

Yahoo!も、Googleに検索エンジンを変えてからも自社サービス系はそのまま継続して検索結果に出す方針なので、やはり来れも登録をお勧めします。特にYahooは掲載順位おいて登録順という噂もありますので、早めの登録がおすすめです。

検索エンジンはどんどん進化しています。できるだけ新しい情報をきちんと拾っていかないとな、と身を引き締める思いです。

また、余談ですが特定の検索結果については、公式サイトが最上部に出て、その下にマップが出ることもあります。
この間の PubconがらみでもGoogleのマットカッツ氏がおっしゃっていましたが、Googleは「ブランド」を重視する流れのようで,それを受けているのではないかと。

この点に関しては海外SEOの鈴木さんのこの記事をオススメします。「Googleのアンカーテキスト評価に異変あり?、「“ブランド名”リンクを重視する」 at PubCon | 海外SEO情報ブログ・メルマガ

ブランドというのは決して「ルイヴィトン」「カルティエ」などだけではありません。例えば「マクドナルド 東京」ではマクドナルドの公式サイトが地図を押しのけて1人だけ一番上に表示されています。

これはとても興味深いことだと思います。

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