TwitterやFacebookなどで企業はどうしたらアンフォローされないか
今や大企業のみならず中小から個人事業主まで、顧客との接触チャンネルとしてソーシャルメディアを使うようになってきています。
しかし多くの場合において、最初にひっかかるポイントは恐らく同じではないかと思うんですね。
それは、「どうやってフォロアー、ファンを増やせばいいのか」
ではないでしょうか。
今回はこれに関しての以下の記事をご紹介したいと思います。
「▼How Marketers Can Keep Brand Fans on Board - eMarketer」
どういったポイントに惹かれて、人々がそのブランド(企業と言い換えてもいいかもしれないですね)をフォローするようになったのか、そしてどういったポイントで興味を失って、アンフォローしてしまったのか、その統計が載った記事です。
決して目新しいことではない
どうしたら、フォローしてもらえるかですが、これはよく考えてみますと、新しいことではなく、昔のメールでのダイレクトマーケティングが主流だった時代における
「どうやったら読者数・配信先数を増やすことができるのか」
と同様の悩みです。
メールの場合は
- WEBサイトをメインにして、地道に読者登録を増やしていく
- 業者からリストを購入する
のどちらかで増やしていくのが一般的でした。
そして、一挙に配信先を増やしたいという場合に横行したのが主に「2」を利用した未承諾広告、いわゆるスパムメールでした。
配信者目線のアクションを心地よく思う人はいない
あえて言い切ってしまいますが、配信者目線で送られてきたアクションを、素直に受け手側が受け入れることはまずありません。
実際のリアルビジネスにおいては、この事が当たり前になっていると思いますが、どうもネットに出るとそれが失われてしまうことが少なくないようです。
特にソーシャルメディアはメールより気軽にアタッチすることが可能なので、その傾向が高いように思います。
また、顧客からのアタッチに対してはきちんと対応をしていかないと、すぐに見限られてしまいます。
そこを表しているのが、先ほどのeMarketerの記事中の
「Response That US Nwe Media Users Stop Following Companies/Brands Online Sep 2010」
というグラフです。
アンフォローされてしまう理由TOP5
このグラフには5種類の理由が載っています。
- 企業が私や他のユーザに対して、いい加減なことをしたのでファンじゃなくなってしまった(58%)
- 企業があまりに頻繁にダイレクトメールを投げてきたり、ツイートしてきたりして、スパムのように感じたから(58%)
- 私に関係のない情報しか提供してこなかったから(53%)
- 会社がコミュニケーションをしてくれない(ほとんどコンテンツは更新されないし、お得な情報を流してくれるわけでもないし…)(36%)
- その企業やブランドに詳しい人が、ブログや発言でネガティブなコメントをしたから(28%)
これはTwitterの例ですが、 DDB Worldwide や Opinionway Researchの調査結果も、このeMarketerの記事では紹介されています。
Facebookの場合は
- その企業に興味が無くなった
- 情報があまりに頻繁に送られてきた
- 興味のない情報と関係のない情報ばかり送られてきた
がTOP3だそうです。
ではどうしらいいのか
基本的には、情報の受け手である消費者はこういったことを気にしていると分かったので、こういったことを行わないことが最善です。
とにかく「消費者の気持ちになってアカウントを運営すること」につきます。
従いまして、フォロアーの増やし方として、むやみやたらにフォローを繰り返して、しばらくしてアンフォローをすると言うようなやり方は無意味です。
どんな情報が来るか、どんな情報の発信者なのかもよく見ずにフォローする人がいるので、このやり方が横行していますが、そこに対してメッセージを送ることは、スパムメールと同じです。
もちろん、向こうが承認したんだからいいわけなんですが、その「向こう」はそうは思いません。
「なんだか、なんとなくフォローした人が凄く迷惑だ、フォローを解除しよう、それにこの会社のサービスを使うことも絶対やめよう」
といった気持ちになります。
ファンを増やすどころか逆に、アンチを量産することにも繋がりますし、運が悪ければ炎上の憂き目に遭う可能性も高くなります。
従って、百害あって一利無しです。
やはりインセンティブは効果的
先ほどのeMarketingの記事にもありますが、ユーザがどこかの企業をフォローしようと思う最大の理由は
「お得な情報やクーポン、無料のものが欲しい!」
です。これは本心からのものでもあるでしょうし、自分を無意識に納得させているからかもしれませんが、一位であることは事実です。
とすれば、こういった情報でまずチャンネルを開いて、その後定期的にフォローをして初回購入、顧客化と進もう、というステップが効果的です。
余談ですが
費用は顧客獲得費用としてきちんと確保しておくべきです。
「リアルでのマーケティングはお金がかかるので、ネットでのマーケに切り替えよう」
そう思っている方は、考え方を変えた方がいいと思います。
ネットでのマーケティング、場合によってはリアル以上にお金がかかることも少なくありません。できることが多い故に、ですね。
また、出版されているソーシャルメディア書籍には、成功事例がたくさん載っています、これを読むことは大事なのですが、その後ちゃんと現状を実際に確認してみて下さい。
そのやり方が今も通用しているのか、それともやり方を変えてしまっているのか、あるいは実はそうでもなかったのか。
ネットの中で今最もトレンドなのがソーシャルメディアなので、とにかく情報は鮮度がすぐ落ちます。
「新しければ新しいものほど、自分の目で確かめ、可能な限り体験する」
これは、「消費者の気持ちになってアカウントを運営すること」にも強く繋がりますので、ぜひやってみてください。
皆様のビジネスが発展することを心から祈っています。
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