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この先歯科医院が生き残っていくためのWEB活用とは

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今回は、近年激戦になっている「歯科医」という分野について、どうやったらネットをうまく活用して、集客に活用できるかという内容をお話したいと思います。

現在歯科医院業界は激戦区になりつつある

If only he'd open this wide for the dentist.歯科は、保険診療としては圧倒的に子供の客が多いのですが、以前は歯科医の数も少なく、看板さえ掲げて親切に治療をしていれば、地域の人が勝手に集まってくるような状態でした。

それが、歯科医の増加と少子化の影響で競争状態になっているようです。実際少し大きな駅前には歯科が立ち並んでいます。

つまり、限られたマーケットに対して、同業者が増えて食いあいが起こっている状況です。
  少子化といった国内要因や、過剰が目に見えてきても歯学部の定員を減らさなかったことも拍車をかけています。
マーケット自体がどんどん縮小してるんですね。

なので、保険診療というマーケットに見切りをつけて、インプラントなどの方面に特化して、利益を上げようとしている歯科医院が増えてきています。

ただし、インプラントなどは設備投資や技術習得など、ハードルがあるものなので、本当にキュウキュウの歯科医院が手を出せるかというと難しいですし、みながそこに行ってしまえば、同じ状況が再発するだけです。

ですので、新たなマーケットを創造していくことが必要になります。

生き残っていくための策:同業者と比較されて勝つ

歯科医というか「はいしゃさん」は、一般人的には「怖い・痛い・行きたくない」という場所です。
なので、必ず情報収集をして、一番気持ち的に楽そうな所に行きます。

その時に登場するのがWEBサイトです。
経験則として、多い人で10程度、少なくとも3~4は比較検討しているようでした。

ですので

  • WEBサイトを持っているのは当たり前
  • WEBサイト上で、ほかの競合歯科医と比較された際に勝てるように

という2点が重要になります。

『まずは集客しないといけない~SEO~』

歯科医は地域商圏です。みなさん、もし歯科医を探そうと思ったときに、どのようなキーワードを検索エンジンに入れられますか?

  「歯科医 腕のいい」

などでしょうか。いえ、それよりはやはり

  「歯科医 練馬駅」

などではないかと思います。歯科治療は基本的に嫌がられるものなので、ほかの医院よりは遠くから来院してもらえる可能性は高いと思いますが、それでも最寄駅前後1~2駅が限界だと思います。

キーワードは、単純に地名か、ランドマークか、駅名あたりですね。
この辺りは周辺住民の方に、ヒアリングしてみるのもいいかもしれません。

また、基本的に意思決定者は旦那さんと言うよりは主婦ですよね。
なので、デバイスとしてはパソコンと言うよりは携帯端末がメインです。

ですので、まとめますと

携帯端末上で、「地域名 + 歯科」といったキーワードで上位表示されるようになるように、一般的なSEO対策をする

ことが何よりも大事です(SEO対策についてはここでは省略します。強いて言えば、GoogleMapに出るように、ローカルビジネスセンターには登録することをお勧めします)

ちなみにSEOはお金が余りかからない反面時間がかかるので、すぐにアクセスは集まりません。
急ぎの場合は、お金はかかりますが、リスティング広告を使うしかありません。

 

『来てくれた人をどう来院までつなげるか』

そうして、仮にホームページに集客できたとします。

では、どうやって勝つかですが、これは言葉上では単純です。見込み客が不安に思っていることを、どんどんWEBサイト上で打ち消していってあげればいいんです。

例えば親知らずを抜こうとする再は「抜歯する際に、いったいどんなことをやって、どの位いたくて、どの位安静にしていなくてはいけなくて、ご飯はどうなって、会社は…後は定期的に通う必要は…」など、色々な不安や疑問を持っています。

それを、全部WEB上で答えてしまうんですね。

また、ここが重要ですがその際に、ほかの医院がやっていないことがあったら絡めて宣伝することです。

例えば

「当院では一般的な麻酔とは違い○○○という方法で麻酔を行いますので、いつ打ったか分からないほど痛くないんです。もちろん、麻酔が効けば抜歯もまったく痛みはありません」

ですとか

「当院では、歯の状況や治療の方針などをきちんとファイリングしてお渡ししますので、会社の上司に報告する際に、気が楽かと思います」

ですとか…(苦笑)

もしまだ、そういったものがないのであれば、無理やりで良いので作ってしまうことです。
見込み客のニーズやウォンツをもとに、強みを作るんです。

「泣く子が多いから、診察台の上にTVを埋め込んで、アンパンマンを流し続けよう」

というのも、ありだと思います。

また、小学生くらいですと自分の意思がすでにありますから、

「子供用にかみくだいたページを別途用意したりして、子供恐怖心を少しでも減らす」

のも有効です。

親としては、言い方は悪いですが、治療がどうであろうと、子供の虫歯が治ればいいのです。

そして、医者に連れて行くときに楽な方が良いので、子供が「ここだったらじゃあ行く…」というようなところがあれば、そこはかなり魅力的でしょう。

お子様が歯医者に行きたがらず困っている方へ」といったようなコンテンツをWEBサイトに載せるということですね。


生き残っていくための策2:潜在的顧客がいそうな所とコラボレーションする

または「自分から歯医者に来る」という層とは別に、「話せば来てくれるようになる」という層を探しにいくのも、効果的な方法です。

歯科医は子供が主な顧客だと考えれば、新米ママが通っているような場所、例えばABCの料理教室などと提携して「子供の歯をきれいに保つスクールを最後の5分を使って一緒に開く」ですとか。

保育園や学校はすでに固定の地元医がいるでしょうが、こういったところはまだまだ大丈夫ではないでしょうか。
あるいは、最近増えている認可外保育園も、ニーズがあると思います。

こういった新しいアイディア≒商品は、説明してもすぐに分かってもらいづらいので、ここでもWEBサイトを使うことをお勧めします。

WEBサイトに「業務提携のご案内」ですとか、そういったコンテンツをつくり、FAX-DMなどのダイレクトマーケティングの手法で興味を持ってもらい、WEBサイトに誘導する、という流れがいいかと思います。

FAX-DMのオファーは「このサイトにさらに詳しい保育園経営の満足度アップ策があります!」などはどうでしょうか。

顧客化も視野に

また、これは来院してもらい、顧客化した後の話ですが

 ・定期的に検診に来ることの重要性を説く

を訴えることがリピーター獲得として重要です。

そのためには、例えば診療カードにQRコードを印刷して、そこに空メールを送れば1週間に1回歯の健康に関する情報がメールで送られてくる、ですとか、次のチェック日が近づいてきたらアラーとメールが来るですとか、そういったものが効果的かと思います。

海外での事例やノウハウもチェックが必要

この現象、実は米国でも同じ状況に少し前からなっています。

たとえば、2009年の8月のThe Wall Street Journal誌をご覧ください。

 ▼Dentists Step Up Marketing as Patients Skip Their Visits - WSJ.com

米国での歯科医師も、マーケティングを真剣にやらないと経営が厳しい時代に突入している、という記事です。

なので、海外で歯科医がどんなマーケティングを行っているのかというのは、ぜひウォッチした方が良いかと思います。

おわりに

このように、歯科医、そしてこれからさまざまな資格系業界が同じような状況に陥ると予想されます。
書士業・士業さんはさきがけてそうですね。歯科以外の医者もいずれ同様になると思います。

早め早めに手を打っておくことをお勧めいたします。

歯石取り行くのいやだなぁ…

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