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技術で勝って、商売で負けていませんか?

広がる多様な働き方

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worker.jpg働き方のスタイルは、その時代時代を反映していて、世相と密接に関係しているように思えます。

2000年前後くらいからでしょうか、フレックスタイム制(コアタイム、フレキシブルタイム)など、従来までの決まりである全員一律の定時出社の定時退社、というスタイルから逸脱した働き方が少しずつ増えてきました。

当時私が務めていた某通信キャリア系企業では、そのような柔軟な働き方が提示されていませんでしたので、導入が進んでいた他社に勤める友人の姿が羨ましかったことを今でも覚えています。

その後、こういった柔軟な働き方は国内企業の全社に広がると思いきや、今度は逆に昔からのスタイルである定時出社の良さ、つまり従業員が毎日一堂に揃ってこそ、会社としての組織力が発揮されるのであって、在宅勤務どころか、時差出勤でさえ、もっての他、という空気が復活してきたのです。

実は、どちらの働き方がより企業にメリットを持たらすのか?といった問題に対する答えは出てきていません。

両者ともに一長一短があるからです。

それでも時代は、立ち止まってはくれません。
常に揺り戻しがあるのです。

そして再び、働き方に一石を投じる動きを示す米企業が現れてきました。
アジア初上陸の地として、今秋(9月)にサービスを日本で開始する"ネットフリックス"の事例です。黒船襲来とも言われている話題の企業のことです。

同社の従業員は、無限の休暇を取得することができる権利を付与されるという事例が出てきたのです。

一見するともの凄く大盤振る舞いをする企業だと思えます。
ところが、よくよく考えてみると、仕事の成果も出さずに制度を悪用して休暇ばかりを取得していると自分のデスクが無くなる危険性を感じます。

休みを取得すればするほど、それだけ自分にプレッシャーが重くのしかかってくるという、意外にも従業員のためというより企業側にとって実によく考えられた制度だということに気付いてしまったのです。




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