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あるいはファシリテーションが得意なコンサルタントによるノウハウとか失敗とか教訓とか

災害支援3日目 あるいは避難所での1日

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★1日のざっくりした流れ(朝)
漁師町だから朝は早い。5時には起きる。身支度したら女衆と朝ごはんの支度か、男衆のゴミ焼きに付き合いながらおしゃべり。7時にはご飯。
食事が終わると男衆は出かけて行く。とはいっても普段通りの仕事ができる人はごく一握りだから、漁を再開する第一歩として海の瓦礫を何とかする仕事など。

9時過ぎにボランティアセンターから、僕らが依頼したボランティアさんが10人ほど来るので、今日のタスク説明と現地案内。

★1日のざっくりした流れ(昼)
昼にはどこかの団体が炊き出しに来てくれることが多い(ゴールデンウィーク中は特に)。
焼きそば豚汁といった定番から、マレーシアラーメンという変わり種(留学生が沢山来た)、焼肉お刺身といった豪華版まで。被災者に喜んでもらおうと、皆さん工夫を凝らしている。
僕らボランティアもおこぼれを頂く。三陸の物凄い被災地にボランティアに来ているのに、宮崎地鶏をウマイウマイ言って食べているのは不思議な感じだ。

午後も外の仕事を継続。もっとも、僕自身はアレンジ役+避難所内の仕事で結構忙しいので直接手を出すことは少ない。
4時、5時ごろに外の仕事は終了。その日来てくれたボランティアさんにお礼し、次の日も来れるか打診(継続の方が効率がいいので)。

★1日のざっくりした流れ(夜)
夜の炊き出しがない場合は、晩御飯作りの手伝い。野菜が沢山あったから、大量に切って浅漬けを作るとか。もちろん塩加減は避難者のおばあちゃんに頼む。自慢の味を褒められて嬉しそうなおばあちゃん。

ちなみに栄養状態は良好。ちょっと太って帰るかも。ゴールデンウィーク明けの自転車ロングライド(600km)が心配。

晩御飯の後はTV見ながら(電気が来てるっていいですね)、子供達と話したり、どこからか出てきた日本酒をご馳走になったり。風呂はなし。(最近手作り風呂が出来たので、避難者の方々はたまに行っている)

★外での仕事
初日に頼まれて、翌日以降に僕らがボランティアさんをアレンジした仕事は比較的順調だ。
一つは井戸の覆い作り。断水(給水車は来るが)の中、昔から使って来た井戸が見直されている。その井戸に砂などが入らない様に、拾ってきたベニヤ板で覆いを作る仕事。自分でもやれないことはないけど(小学校時代は工作部だったし)、もっと器用な人を探したら、ドンピシャの方に来ていただけた。
そのボランティアさんとしても、自分の得意技を活かしたいと大工道具を一式持って来ていたのだが、今回始めてこういう仕事にめぐり会ったと喜んでくれた。仕上がりは完璧。

もう一つは瓦礫の中から、撤去の対象外となる布団などを集める仕事。こちらも10人位のラグビー青年達が来てくれて、僕の予想をかなり上回るペースでこなして行く。

プロジェクトワークでも、ボランティアでも、大事なのは適材適所。ニーズを掘り起こすこと自体も重要。

こういったコーディネート役というか、ファシリテーターは非常に重要で有効なのだが、難しいのはある程度長期でないと出来ないこと。

ボランティアセンターにうちの社員を長期派遣しているのもそれが理由だし、僕らも一週間住み込みだから、継続したコーディネートができる。

予想より成果が上がったためか、避難所の代表の方も非常に喜んで下さったし、僕らの事を信頼してより便宜を図ってくださるようになった。この調子でお役に立てるといいのだが。

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