グローバル化する中で日本人はどのようにサバイバルすればよいのか。子ども×ICT教育×発達心理をキーワードに考えます。

発達の凸凹があるひとたちに特化した企画編集制作オフィス「ひらけGOMA オープンセサミ  プロジェクト」

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はじめに

私の知り合いのグラフィックデザイナー・阿部祥子さんが非常に興味深いプロジェクトを立ち上げられています。発達障がいに特化した企画編集制作オフィス「ひらけGOMA オープンセサミ プロジェクト」です。

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https://www.facebook.com/hirakegoma.open

時間がかかる取り組みだけど気長に応援したいと思っておりました。そうしましたらプロジェクトを始められて数ヶ月目でビジネスコンテスト入賞。youtubeに阿部さんの受賞プレゼンが公開されていました。

私がこの取組で惹かれた点を列挙します。

  1. 福祉関係者が始めたものではない
  2. 外部へのPRが上手
    (活動が東京新聞で紹介されている。アプリはAppBank等で取り上げられている)
  3. iPadアプリの制作から事業を開始
  4. 「発達障害」に特化している
  5. 「予算」「時間」などコストの意識を持って活動している

今は「ひらけ! GOMA~open! sesame」で制作された絵カードのイラスト展が開催中とのことです。ご多忙のご様子でしたので、プロジェクトの代表者・阿部祥子さんにアンケート形式で取材をさせていただきました。

※イラスト展の詳細情報については私の個人ブログに書いた「発達障害のお子様にも役立つかも? スワンベーカリーでiPadアプリ「おたすけごまっち いちにち組み立て絵本」&絵カードのイラスト展」をご参照くださいませ。

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以下、インタビューです。

代表者・阿部祥子さんへのインタビュー

-「ひらけごまプロジェクト」とはどんなプロジェクトですか?

阿部:「ひらけ! GOMA~open! sesame.」は大田区内設立のプロジェクトです。「発達障がいに特化した企画編集制作オフィス」であることが特徴です。代表の阿部祥子(グラフィックデザイナー)を中心に活動しています。

ひらけ!GOMA オフィスが、ごまっち(発達障がい者)の生活に役立つモノ作りや提案・アプリ開発、ごまっち関連の書籍を編集しながら、ごまっちたちを就労にむけて養成します。

研修後のごまっちクリエイターは、在宅しながらオフィスの企画制作に参加、自立の一歩をふみだせる、SOHO 支援の核となるプロジェクトです。昨年、大田区ビジネスプランコンテストにおいて、さわやか信用金庫さまから、「さわやか賞」もいただき、本年度より事業 を始動いたしました。

「発達障害者の雇用就労の現状を少しでも改善したい!! 」
「自立にむけたの架け橋となりたい! 」
という、おおきな夢と熱意を持って活動しております。

-阿部さんがひらけごまプロジェクトを始めようと思ったきっかけを教えて下さい

阿部:結婚出産後、子育ての相談をきっかけに大田・品川を拠点に活動している「青少年育成・自立支援の会 NPO法人 パルレ」に入会、現在も発達障がいの子どもたちの支援活動を続けながら、グラフィックデザイナーとしてデザイン企画制作業を営んでおります。

日々の子育てやNPO法人 パルレでの活動で学んだ発達障がい支援ノウハウを生かし、企画デザインや編集制作のスキルが合体したベストマッチング・WIN-WIN を実現したいと考えつきました。

-iPadアプリ「おたすごまっち いちにち組み立てえほん」を作られたきっかけを教えて下さい。

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↑iPadアプリ・無料版

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↑iPadアプリ・有料版

阿部:こどもたちの「発達障がい者の自立支援」を行おうと考えたのがきっかけです。

「発達障がい児」の推定数は、人口の約6.3%(IQ80 以上の知的をともなわない通常級在籍児童)(平成19 年文部科学省調査)います。学校の1クラス中でだいたい1~3人の割合です。

発達障がいとは主に、
・広汎性発達障がい、
・自閉症スペクトラム(高機能自閉症、アスペルガー症候群 等を含む)
・ADHD
・学習障害
等の障がいにわかれます。定義はさまざまです。

この子どもたちに共通していることは、全体的な遅れはあまり少なく一見普通に見えることもあり「見えにくい障がい」と言われていることです。
「ちょっとちがうな、この子」「どうして?なぜできないの?」と、保護者や学校の先生はとまどいます。

私は子どもに一日の見通しを教える時に今までは紙に手書きで絵を書いて説明していました。しかし保護者や学校の先生が毎回、手書きで一日の見通しを書いて説明するのは大変ではないかと考えました。

毎回、一日の見通しを紙に書かなくてもiPadアプリを活用して説明することができれば負担が減るのではないかと考えました。

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無料版のiPadアプリのキャプチャ

しかもiPadアプリだとタイマー機能をつけることができます。ごまっちの中には時間の間隔をうまく持てない子供もいます。そのため今行なっていることの残り時間が視覚的にわかりやすいように工夫をしました。

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プロ版のiPadアプリのキャプチャ

「ひらけGOMAプロジェクト」を多くの方に知っていただき、広めていくためにはまず作品を作り実際に形にすることが必要だと考えました。協力者にiPhoneアプリの開発者がおりましたので、アプリを最初に制作しました。

-絵カードの販売を始められた理由とカードを作る際にこだわったポイントを教えてください。

阿部:iPadをお持ちでないお母様方から絵カードの要望があったからです。そして問題点を克服したいという想いもありました。

●まだまだ、iPad(タブレット端末)の需要が支援現場や家庭では少ない。
●絵カード変更やアップロードやiPhoneへの移行に多額の費用がかかる。
●子どもたちに機器を落とされたり、水をかけられたりする心配がない。~安価にて購入可能
●支援に必要な子どもの特徴にあわせ、数枚をポケットに入れ指示できる。

シンプルさ、可愛らしさ、わかりやすさを意識してイラストを制作しました。ITに苦手意識がある方にも使っていただけるように心がけました。

2012年7月にはスワンベーカリー赤坂店で絵カードのイラスト展を行いました。官庁が多い場所のせいか平日でも多くの方にご来場していただくことができました。

「おたすけごまっち!いちにち絵カード」は、おかげさまで「さわやか信用金庫」さまより松原忠義大田区長へ120セット贈呈されました。
大田区の発達障がい児の学校生活において、少しでも役立つことができることを本当にうれしく思います。

-今後、発達障害の人の 在宅ワークや就労支援を行うとありますが、どのような取り組みか教えてください。

阿部:「ひらけ! GOMA プロジェクト(発達障がいに特化した企画編集制作オフィス)」は、
発達障がい者と支援家族の多くのネットワークメンバーの熱い思いとともに生まれました。

今後、行う予定の取り組みの柱は以下のとおりです。

1)在宅ワーク・就労サポート事業
 ※ごまっちクリエイターに仕事を発注
2)アプリ開発 商品企画・提案事業
 ※ごまっち家族やごまっちクリエイターが制作や提案に参加
3)書籍出版・WEBサイト事業
 ※ごまっち家族やごまっちクリエイターが制作や提案に参加

このプロジェクトを実施すると以下のようなメリットがあります。

・発達障がい者の雇用就労の手助け ジョブコーチの雇用創出、(在宅ワーク/ 就労サポート)
・発達障がい者の必要な情報、作品や自己アピールを発信(書籍/ WEB)
・発達障がい者や家族の生活が 便利で楽しくなるグッズやアプリをル企業と共同開発(商品企画・提案)
・就労問題を地域・ネットワークのみなさんとともに考える(啓発アドバイス)

質問は以上です。お忙しい中、ご回答をありがとうございました。

今回紹介したアプリ

おたすけごまっち いちにち組み立てえほん Free版 1.0.7(無料)App
カテゴリ: 教育, 仕事効率化
販売元: Hirake Goma Open Sesame Project - shoko kubomura(サイズ: 6.9 MB)
全てのバージョンの評価: (24件の評価)
GameCenter対応


おたすけごまっち いちにち組み立てえほん Pro版 1.0.5(¥600)App
カテゴリ: 教育, 仕事効率化
販売元: Hirake Goma Open Sesame Project - shoko kubomura(サイズ: 7.1 MB)
全てのバージョンの評価: (12件の評価)

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編集履歴:2016.2.4 17:20 関連記事に「アプリのレビューは、(中略)ご参照くださいね。」を移動。関連記事の文章に、「おたすけごまっち いちにち組み立て絵本」を追加。本文の最後から「--」「(iPhone&iPadアプリナビ)」を削除。

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