グローバル化する中で日本人はどのようにサバイバルすればよいのか。子ども×ICT教育×発達心理をキーワードに考えます。

村上福之さんのブログを文体解析した結果とは

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はじめに

ある日、私はひらめきました。「村上総裁のブログは文学的かもしれない」と。村上さんがギークとか天才プログラマーとか呼ばれて技術者から尊敬されているらしい事は以前から存じ上げていました。

ギークな村上総裁を記事にさせていただくなんて恐れ多いにもほどがあります。ですが、ふつつか者ながらブログ記事を考察させていただこうと思い立った次第です。
注:ご本人に了解を取りました。

ちなみに私は日本文学専攻だったので「村上」といえば「春樹」か「龍」だったですが、今、「日本三大村上は誰? 」と100人に聞かれましたら、3番目を「総裁」と答えようかフィギュアスケートの村上佳菜子 選手と答えようか迷うくらい村上総裁のブログのファンです。

注:村上佳菜子 選手が16歳になったばかりの時にスケート場で花束を渡して会話したことがあります。キュートでシャイではにかんでいらして非常に可愛かったです。

「総裁」

初めて総裁のブログを見た際、ITmediaオルタナティブ・ブログの村上総裁のプロフィール写真の下に掲載されている

が目を引きました。日本で総裁は日銀総裁と自民党総裁だけかと思っていましたが、ITmediaにも総裁がいらっしゃっいました。

「総裁」を辞書で調べますと、

そう‐さい【総裁】

    1 政党・銀行・公社などの長として、全体を取りまとめる職務。また、その人。「―選挙」「日銀―」

2 慶応3年12月9日(1868年1月3日)王政復古の大号令発布の際に設置された明治新政府の最高官職。議定(ぎじょう)・参与とともに三職の一。同4年廃止。
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/128539/m0u/%E7%B7%8F%E8%A3%81/   より引用

普通は政治家や銀行のトップが利用する肩書きのようなのですが、あえて「総裁」を名乗る村上さん。

なぜなのか気になり「村上総裁 理由」で検索しましたが、村上総裁のブログの他、「村上ファンドと福井総裁」の話題や「村上葬祭」が引っかっかってしまい、総裁を名乗られた理由がわかりませんでした。

そこで村上総裁のインタビュー記事「オルタナティブな生き方」を確認しました。

そうこうするうちに、他社でボツになった動画配信システムで経済産業省のビジネスプランコンテスト「DREAM GATE GRAND PRIX 2007」 に応募したところ、2位に入賞した(1位はナノ粒子の量産プラン)。そのとき審査員だったGMOインターネットの熊谷社長に誘われ、上京することになる。 「金はいらないから愛が欲しい。それと場所が欲しい」と訴えたところ、社長室の横の場所(渋谷のGoolgeのビルの上の階)を貸してもらえた。

 ちなみに、村上さんが“総裁”と名乗るようになったのは、このときからである。同じく審査員だったタリーズコーヒージャパンの松田公太さん(当時)が、「代表取締役社長チーフバリスタ」と名乗っていて、「ああ、役職って何を名乗ってもいいんだな」と思ったからだという。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1202/21/news005_3.html より引用

そのものズバリの文章がありました。とはいえ、なぜ、いろいろな肩書きがある中で総裁が良かったのでしょうか。

しばらく日本で過ごしてからオーストラリアに戻ったのだが、在籍していたコースもボランティアのプログラムも帰国中にすべて終了してしまい、彼には することがなかった。またしてもヒマを持て余す村上さん。そこで周りの人に「ワーキングホリデーって、何やったら1番エラいかなあ?」と聞いてみた。

 「この国の永住権取ったらエラいんじゃない?」

 なるほどなあと調べてみたところ、どうやらそうそう無理な話ではなさそうだということが分かってきた。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1202/21/news005_2.html より引用

「エラい」という単語が引っかかります。「総裁」= すごい人っぽい印象・響きだからということなのでしょうか。ご本人に確認したい点です。

文体診断ロゴーン

本当は「ネタ感 重要」ということで突っ込みどころ満載で笑いを取りに行かないといけないところなのですが、「練った感 重要」で頑張りたいと思います。

村上総裁に敬意を払いたいので、「ガラスの仮面」シリーズとは違う切り口で深読みしたいと思います。今回は「文体診断ロゴーン」というサイトを利用します。

学生時代、日本文学を学んでいたときは書き手の癖を調べるためにどんな単語を頻繁に使っているのか、目視で数えてワープロに入力していました。
※今なら本を自炊してPDF化し、さらにテキストに変換して検索で単語数を把握とかするかな。Excelで集計するでしょう。

本当はこっそり村上総裁の語彙について調べてみようかと思っていました。しかし私が人力で調べるには時間が足りません。そこでITの力を借りることにしました。

参考:文体診断λόγων(ロゴーン)
http://logoon.org/

文体診断ロゴーンはテキストボックスに文章を貼り付けると類似の名文と比較してくれるサービスです。文体診断ロゴーンは、Yahoo!デベロッパーネットワーク提供の日本語形態素解析Webサービスを利用されているそうです。※どのように解析しているかについては「このサイトについて」で説明されています。

まず村上さんの「なぜTwitterで何万人にフォローされていても一万人以上フォローしている人は カッコ悪い人なのか?」の冒頭部分で解析しました。

Sousai_twitter001

以下、診断結果です。

Sousai_twitter002

文体が似ているのは

  1. 石原莞爾
  2. 岩波茂雄
  3. 浅田次郎

とのこと。

文体が似ていないのは

  1. 川端康成
  2. 新美南吉
  3. 井上靖

とのことでした。

似ている指数が高い石原莞爾さんは陸軍中将で「最終戦争論・戦争史大観」を発表された方でした。

石原 莞爾(いしわら かんじ[1]明治22年(1889年1月18日戸籍の上では17日)- 昭和24年(1949年8月15日)は、昭和陸軍軍人、最終階級は陸軍中将栄典勲一等功三級。「世界最終戦論」など軍事思想家としても知られる。(中略) 明治35年(1902年)に仙台陸軍地方幼年学校に受験して合格し、入学した。ここで石原は総員51名の中で一番の成績を維持した。特にドイツ語数学、国漢文などの学科の成績が良かった。一方で器械体操剣術などの術科は不得意であった。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%8E%9F%E8%8E%9E%E7%88%BE より引用
※太字は原文ママ

頭脳派の方のようです。

岩波茂雄さんはWikipediaによりますと

岩波 茂雄(いわなみ しげお、1881年8月27日 - 1946年4月25日)は、日本出版人、岩波書店創業者。貴族院多額納税者議員

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E8%8C%82%E9%9B%84 より引用
※太字は原文ママ

とのことでした。セレブな知的水準の高い男性だったのでしょうか。

浅田次郎さんはWikipediaによりますと

浅田 次郎(あさだ じろう、1951年12月13日 - )は、日本小説家。本名、岩戸 康次郎(いわと こうじろう)。血液型はA型。

自衛隊に入隊、除隊後はアパレル業界など様々な職につきながら投稿生活を続け、1991年、『とられてたまるか!』でデビュー悪漢小説作品を経て、『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、『鉄道員』で直木賞を受賞。時代小説の他に『蒼穹の昴』、『中原の虹』などの朝末期の歴史小説も含め、映画化、テレビ化された作品も多い。エッセイも多く、日本の大衆小説の伝統を受け継ぐ代表的な小説家といえる。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%85%E7%94%B0%E6%AC%A1%E9%83%8E より引用
※太字は原文ママ

とのことでした。私が村上総裁の文学性と感じたものと文体が似ていらっしゃるのでしょうか。

文体診断ロゴーンによるなぜTwitterで何万人にフォローされていても一万人以上フォローしている人は カッコ悪い人なのか?」の冒頭部分の文章評価は以下のとおりでした。

Sousai_twitter003

村上総裁の文章評価は

  1. 文章の読みやすさ:E 一文が長い
  2. 文章の硬さ:D 文章が硬い
  3. 文章の表現力:A とても表現力豊か
  4. 文章の個性:A とても個性的

となりました。

第三者のことばかりを論じているのは申し訳ないので私も同じ事を行いました。拙論の「子どものロジカルシンキングを育てる アルゴリズム体験ゲーム「アルゴロジック」」の冒頭部分で解析です。

Kataoka_algo001

以下、診断結果です。

Kataoka_algo002_2

文体が似ているのは

  1. 岩波茂雄
  2. 橋本龍太郎
  3. 吉田茂

とのこと。

文体が似ていないのは

  1. 新美南吉
  2. 森鴎外
  3. 宮沢賢治

とのことでした。

私は政治家の文体に類似しているという結果が出ました。私は予想に反して「総裁」向きかもしれない文体のようです。

筆者の文章評価は

  1. 文章の読みやすさ:E 一文が長い
  2. 文章の硬さ:E 文章が硬い
  3. 文章の表現力:A とても表現力豊か
  4. 文章の個性:A とても個性的

となりました。

Kataoka_algo002

村上総裁と私

普段は「ガラスの仮面」シリーズのようにオタクのような深読みで読解しているのですが、総裁のギークさに敬意を払って理系の人のように数値で文体を確認してみます。

●平均文長(素点/偏差値)

  • 村上総裁:52.17/50
  • 片岡:62.5/54

●平均句読点間隔(素点/偏差値)

  • 村上総裁:28.45/79
  • 片岡:35.71/98

●特殊語出現率(素点/偏差値)

  • 村上総裁:11.7/50
  • 片岡:18.06/73

●名詞出現率(素点/偏差値)

  • 村上総裁:28.07/49
  • 片岡:25.69/42

●動詞出現率(素点/偏差値)

  • 村上総裁:8.19/39
  • 片岡:9.72/50

●助詞出現率(素点/偏差値)

  • 村上総裁:25.15/26
  • 片岡:24.31/22

●助動詞出現率(素点/偏差値)

  • 村上総裁:16.96/74
  • 片岡:11.11/45

●ひらがな出現率(素点/偏差値)

  • 村上総裁:49.12/39
  • 片岡:45.83/32

●カタカタ出現率(素点/偏差値)

  • 村上総裁:9.36/137
  • 片岡:3.47/77

●異なり形態素子(素点/偏差値)

  • 村上総裁:56.73/109
  • 片岡:64.58/123

解析結果で興味深いのが「カタカナ出現率」の差です。偏差値で60も差があるということに驚きました。

村上総裁の文体を真似たい場合はカタカナを多めに使うと似ている印象を与えられるのかもしれません。ひらがな出現率は私と総裁で素点の差が少ないのですが、ふたりとも偏差値30代なのが気になるところです。

助動詞出現率の偏差値が30違うのも目立つ特徴です。

助動詞はすっかり忘れていましたが昔に使役とか受身・尊敬・可能などの意味で使わる品詞で、未然形・連用形・終止形・連体形・仮定形・命令形で活用が変わって、「たり」とか「たら」「れば」など覚えたものでした。

村上総裁と私では「もしも○○だったら」という内容の文章を書こうとしても、文章表現は大きくちがうのかもしれません。

句読点も打ち方が結構、異なるようです。私のほうがより句読点を打たないで長いのかもしれません。全体的に筆者の方が硬質な文体のようです。

長くなったので第2章に続く

村上総裁のブログは文学的だと感じた理由を色々書きたかったのですが、前置きだけですでに長い……。第2章へと続けます。

>> 「AKB48指原莉乃さんと村上総裁の意外な? 文学性」に続く

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編集履歴:村上総裁と私の所で類似している?など記載していましたが、2012.5.14に削除しました。 2012.12.3 0:35  題名を「[パクリ? の日本文学] 第1章 片岡麻実の「ネットと村上総裁とわたくし」」から「村上福之さんのブログを文体解析した結果とは」に変えました。

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