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講義を「かぶりつき」にする2つのテクニック

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講師を務めるときに意識していることが2つある。

講義に参加することへのモチベーションを高める

講義のプロセスを楽しませる

もちろん内容も大切だが、それが一定の水準にあるとすれば、この2つが講義への評価を大きく左右する。

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私は受講者が「講義に集中できない」や「居眠りをする」のは講師の責任であると考えている。もちろん、100%とは言わないが、大半は講師の力量だ。それは、講義の演出、もっとかっこよく言うとインストラクション・デザインがうまくできていないことにあると思う。

「自分はこんな経験をしてきた」や「こんなことを学んできた」から講師が務まるわけではない。内容を自分が理解できることと、それを相手に分かりやすく伝えられることとは、本質的に違うスキルが必要だ。この違いを理解できないままに、「なんでこんなことが分からないんだ」と言わんばかりに高飛車な講義をされても、分からないから講義に出ているわけであって、冗談じゃないと叫びたくなる。

では、どのようにして上記2つのことを私は実践しているのかをご紹介しよう。

講義に参加することへのモチベーションを高める

事前課題を提供することだ。それもとびきり難しい事前課題をやって来てもらうことだ。参考までに、近々実施する「最新ITトレンド研修」の事前課題を掲載しておこう。

  1. デジタル・トランスフォーメーションという言葉を最近よく聞くようになりました。これはどういう意味でしょうか。また、なぜいまこの言葉が注目されているのでしょうか。説明してください。
  2. 「クラウドはセキュリティが心配だから使えない」。そんな言葉を聞くことがありますが、これは間違えです。それはなぜかを説明して下さい。
  3. ハイパーバイザーによるサーバー仮想化とコンテナの違いについて、説明してください。
  4. NutanixやSimpliVityなどのハイパーコンバージド・システムが普及し始めています。これら製品はこれまでのサーバーと何が違うのでしょうか。説明して下さい。
  5. IoT / Internet of Things / モノのインターネット」により、何がどのように変わるのでしょうか。これまでできなかった何ができるようになるのでしょうか。事例を挙げて説明してください。
  6. 人工知能の限界、つまり人間の知能と決定的に違うところはどういうところでしょうか?説明してください。
  7. アジャイル開発が注目されています。それはどのような理由からでしょうか。ウオーターフォール開発との違いを踏まえて説明して下さい。
  8. 物販や人月積算を前提としたビジネスが、なくなることはありませんが経営的に魅力ある利益を確保することは難しくなるでしょう。その理由を説明して下さい。

そして、次のようなインストラクションを掲載している。

「理解できない」、「分からない」は、仕方のないことです。それを確認することも本課題の目的です。だからといって、「分からない」で済ますのではなく、調べ、そして、必ず答えを書いて下さい。そして、それが、正しいかどうかを講義で確かめて下さい。

また、次のようにも依頼する。

回答は、単語の羅列やメモの箇条書きではなく、必ず文章にしてください。文章にできない、すなわち論理的に説明できない知識は人に伝わりません。人に伝わらない知識は、ビジネスの実践では使えません。それは、知らないと同じことです。

これはもう脅しである。そうやって、事前課題への取り組みを促している。

この事前課題の目的は自分の「知らない」を客観的に確認することにある。正解であるかどうかではなく、正解を出せない自分に気付いてもらうことだ。そうすることで、講義を「他人事」ではなく「自分事」にする効果が期待できる。

また、講義の冒頭で「今日の講義で知りたいこと」を発言してもらい、それをホワイトボードに書き出しておくこともある。なかなか意見が出ないことも多いので、講義の冒頭に相前後する座席で4人ほどのグループを作ってもらい、「知りたいこと」を議論し、考えてもらうこともある。

そして、講義を進めながら、その項目を消してゆくこともひとつの方法だ。自分の出した項目がいつ消えるのかは、モチベーションを高めるひとつの手段となる。

講義のプロセスを楽しませる

「質問を考える時間」を作る。具体的には、席から立ってもらい、会場を移動してランダムに4人くらいのグループを作ってもらい、立ったまま「質問」を考えてもらう。5分くらいで十分だろう。こういう機会を2時間に一回程度作るようにしている。

立って動くこと、人と言葉を交わして議論することで、講義とは違う脳の部位が活性化され、ストレスが解消する。また、何を講義で理解したのか、理解できなかったのかを他人の言葉を通じて客観的に知ることができる。

講義には必ず「よく分かっている」人がいるものだ。そういう人を通じて、自分の知識の不足を補い、これはヤバいと実感し、あらためて講義に参加することのモチベーションを賦活させることができる。

もちろん、ここに紹介した以外にもいろいろと秘密のノウハウはある。もしそれを知りたいのであれば、ぜひ私の講義にご参加下さいm(_ _)m

【募集開始】新入社員ための最新ITトレンド研修

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IoT、AI、クラウドなどのキーワードは、ビジネスの現場では当たり前に飛び交っています。デジタル・トランスフォーメーションの到来は、これからのITビジネスの未来を大きく変えてしまうでしょう。

しかし、新入社員研修ではITの基礎やプログラミングは教えても、このような最新ITトレンドについて教えることはありません。

そんな彼らに「ITトレンドの最新の常識」と「ITビジネスに関わることの意義や楽しさ」についてわかりやすく伝え、これから取り組む自分の仕事に自信とやり甲斐を持ってもらおうと「新入社員ための最新ITトレンド研修」を昨年よりスタートさせました。今年も7月17日(火)と8月20日(月)に開催することにしました。

参加費も1日研修で1万円に設定しました。この金額ならば、会社が費用を出してくれなくても、志さえあれば自腹で支払えるだろうと考えたからです。

社会人として、あるいはIT業界人として、厳しいことや頑張らなくちゃいけないことも伝えなくてはなりません。でも「ITは楽しい」と思えてこそ、困難を乗り越える力が生まれてくるのではないでしょうか。

  • ITって凄い
  • ITの仕事はこんなにも可能性があるんだ
  • この業界に入って本当に良かった

この研修を終えて、受講者にそう思ってもらえることが目標です。

よろしければ、御社の新入社員にもご参加いただければと願っております。

詳しくは、こちらをご覧下さい。

SI事業者/ITベンダーのためのデジタル・トランスフォーメーションの教科書

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デジタル・トランスフォーメーションとは何か、SI事業者やITベンダーはこの変化にどう向きあえばいいのかを1冊の書籍にまとめました。これが「SI事業者/ITベンダーのためのデジタル・トランスフォーメーションの教科書」です。PDF/A4版・109ページのデジタル出版です。紙の書籍にすると200ページくらいのボリュームにはなると思います。もちろん、前著同様に掲載したチャートは全てロイヤリティ・フリーでダウンロードできるようにしています。

いまと未来を冷静に見つめ、SIビジネスのデジタル・トランスフォーメーションにどう向きあえばいいのかを考えるきっかけになればと願っています。

内容は以下の通りです。

  • デジタル・トランスフォーメーションとは何か
  • デジタル・トランスフォーメーションの定義
  • デジタル・トランスフォーメーションを支えるテクノロジー
  • SIビジネスのデジタル・トランスフォーメーション
  • デジタル・トランスフォーメーション時代に求められる人材

ITビジネスの未来は大いに開けています。ITは私たちの日常や社会活動にこれまでにも増して深く関わり、アンビエント(環境や周囲に溶け込む)になっていくでしょう。そこには新たなビジネスチャンスが待っています。しかし、そのチャンスを見つけるためには、視線を変えなければなりません。もはやこれまでのSIビジネスの視線の向こうには、新しいビジネスチャンスはないのです。

じゃあどうすれば良いのでしょうか。本書で、そのための戦略と施策を考えるきっかけを見つけていただければと願っています。

ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA

LiBRA 5月度版リリース====================

  • SI事業者/ITベンダーのための「デジタル・トランスフォーメーションの教科書」をリリース
  • 「ITソリューション塾・第27期」の最新コンテンツ
  • その他、コンテンツを追加

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【新規掲載】SI事業者/ITベンダーのためのデジタル・トランスフォーメーションの教科書

  • 教科書 全109ページ 
  • PDF版
  • プレゼンテーション 全38ページ ロイヤリティフリー

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「ITソリューション塾・第27期」の最新コンテンツを追加
メインテーマ

 ITトレンドの読み解き方とクラウドの本質
 ソフトウェア化するインフラと仮想化
 クラウド時代のモバイルデバイスとクライアント
 IoT(モノのインターネット)
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 データベース
 ストレージ
 これからのアプリケーション開発と運用
 これからのビジネス戦略【新規】
知っておきたいトレンド
 ブロックチェーン
 量子コンピュータ

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サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
【新規】伝統的なやり方とIoTの違い p.19
サービス&アプリケーション・先進技術編/人工知能とロボット
【新規】人間にしかできないコト・機械にもできること p.100
インフラ&プラットフォーム編
【新規】仮想化とは何か p.68
【新規】仮想化の役割 p.70
【新規】サイバー・セキュリティ対策とは何か p.125
【新規】脆弱性対策 p.127
クラウド・コンピューティング編
【新規】コンピューターの構成と種類 p.6
【新規】「クラウド・コンピューティング」という名前の由来 p.17
【新規】クラウドがもたらすビジネス価値 p.26

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