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新入社員の皆さんへ:「ネットで情報は手に入ります。それでも本を読まなくてはいけないのでしょうか?」への回答

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「本を読むことは嫌いじゃありません。でも、好きな本以外は続きません。やっぱり、勉強のための本も読むべきですよね。」

新入社員研修で、ある女性からこんな質問を頂いた。

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「勉強のための本って、何だろう。試験でいい点数を採るための教科書?就職に有利な資格を取るための参考書?学生時代はそれが勉強のための本だったのかもしれませんね。でも、社会人になったいま、試験に合格することや資格を取ることが、あなたにとっての成功なのでしょうか?」

彼女は少し困惑したような顔をした。

「人生に成功すること。これからはそれを目指してみてはどうでしょう。そう考えれば、全ては勉強です。文学もビジネス本も技術書も、あなたの好きな本も嫌いな本も、そのための知恵を与えてくれますから、それは勉強のための本といえるかもしれません。ただ学生時代とちがうのは、"この本を読んでおきなさい"と言われることはないということです。自分で選ぶしかありません。好きも嫌いも、その時々のあなたの興味関心次第です。自分の興味関心の赴くままに自分で選んだ本を読めばいいのです。」

「本を読むことが大切なわけではありません。自分の人生を自分で作ってゆくわけですから、まずはそのことに興味を持ってはどうでしょう。そうすれば、自ずといまのあなたにとって、読みたい本が見つかるのではないでしょうか。」

彼女の顔がパッと明るくなった。

ある男性からこんな質問もあった。

「私は毎日ブログを書いています。本も何冊か書いています。その実感から言えることは、インターネットの記事と本はまったく別物だと言うことです。」

かれは、いぶかしげに私を見据えた。

「最新の情報を知る、言葉の意味を理解する、多様な意見に接するなど、インターネットでも様々な情報を手に入れることができます。しかし、書籍と決定的に違うのは、コンテクスト、つまり、「脈絡」、「状況」、「前後関係」、「背景」、あるいは全体を貫く思想や物語がないということです。私が毎日ブログを書けるのはそんなことを気にしなくていいからです。しかし、1冊の本を書こうとすると、このコンテクストを徹底的に考えなくてはなりません。」

私は次のように続けた。

「私が始めて本を書こうとしたときは、ブログも書いていたので、そんなものはすぐにできると高をくくっていました。しかし、それは大きな間違えでした。この本を読んでくれる読者に、読み終わったときに何を手に入れて欲しいのかをはっきりと意識しなければなりません。それを手に入れるためには、どのようなコンテクストをどのようなストーリーで届ければいいのかをデザインしなければなりません。それさえできれば、部品はいくらでもあります。しかし、部品を組み付ける前提の設計図がなければ、本はできないのです。そういう苦労から生みだされた本は、情報の断片だけのネットの記事とは明らかに違う価値をもたらしてくれます。いうなれば、作者の人生の追体験ともいえるものです。つまり知ることだけではなく、感じることをも機会として与えてくれるのです。そうすれば、自分のコンテクストに照らし合わせて考えられるようになり、自らの思考は深まります。それが、本の価値だと思います。」

さて、彼に私の思いは伝わっただろうか。

大阪開催決定!新入社員のための最新ITトレンド・1日研修

「お客様の話しに、ついてゆけません。言葉が分からないんです。」

こんな話をする新入社員は少なくありません。もちろん経験のない彼らが仕事をうまくこなせないのは当然のことです。しかし、「言葉が分からない」というのは別の問題です。

IoT、AI、クラウドなどのキーワードは、ビジネスの現場では当たり前に飛び交っています。しかし、新入社員研修ではITの基礎やプログラミングは教えても、このような最新ITトレンドについて教えることなく現場に送り出されてしまいます。そのため、お客様が何を話しているのか分からないままに、曖昧な応対しかできず、自信を無くしてしまう、外に出るのが怖いなどの不安をいだいている新入社員も少なくないようです。

そんな彼らに、ITの最新トレンドを教え、ITがもたらす未来への期待、そこに関わることへの誇りを持てるようにと企画しました。

参加費が1万円なら、懐の寂しくても自腹で参加できるはずです。また、既に新入社員研修の予算を使い切った企業でも、何とかやりくりして頂けるのではないでしょうか。そんな想いで、この金額にしてみました。また、100ページを超えるテキストは、パワーポイントのままでロイヤリティフリーで提供させて頂きます。

*大阪での開催のご希望が多数寄せられたこともあり、大阪でも開催させて頂くこととなりました。

実施内容

  • 日時:下記日程のいずれか1日間(どちらも同じ内容です)
    • 【東京・第1回】8月28日(月)10:00〜17:00
    • 【東京・第2回】9月04日(月)10:00〜17:00
    • 【大阪】 9月07日(木)10:00〜17:00
      • *昼休み1時間、休憩随時
  • 東京会場:株式会社アシスト・本社1階セミナールーム/市ヶ谷
  • 大阪会場:株式会社アシスト・大阪セミナールーム/グランフロントタワーA
  • 定員:50名/回
  • 費用:1万円(税込10,800円)
    • 新入社員以外(例えば、他業界からIT業界に転職された方や人材開発・研修担当の方)で参加されたい場合は、3万8千円(税込 41,040円)でご参加いただけます。
  • 内容:
    • ITビジネスの歴史と最新トレンド
    • クラウド・コンピューティング
    • ITインフラと仮想化
    • サイバーセキュリティ
    • IoT
    • AIとロボット
    • アジャイル開発とDevOps
    • これからのITとITビジネス

詳しくはこちらをご覧下さい。

【図解】コレ一枚でわかる最新ITトレンド 増強改訂版

スクリーンショット 2017-04-24 12.36.16.png

  • 何ができるようになるのか?
  • どのような価値を生みだすのか?
  • なぜ注目されているのか?

「知っている」から「説明できる」へ
実践で「使える」知識を手に入れる

  • IoT とインダストリー4.0
  • AR とVR
  • 人工知能と機械学習とディープラーニング
  • サーバ仮想化とコンテナ
  • ネットワーク仮想化とSD-WAN
  • アジャイル開発とDevOps
  • マイクロサービスとサーバレス

キーワードは耳にするけど、
それが何なのか、何ができるようになるのか、
なぜそんなに注目されているのか理解できてなかったりしませんか?

最新版(7月度)をリリースしました!

ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA

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最新版【8月版】を更改しました!
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大きな変更はありませんが講演資料を2本追加しました
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ビジネス戦略編 116ページ
【新規】デジタル・トランスフォーメーションの実際 p.8

サービス&アプリケーション・先進技術編/人工知能とロボット 127ページ 
【更新】コレ1枚でわかる人工知能とロボット p.10
【更新】人工知能の3つの役割と人間の進化 p.11
【新規】自動化と自律化の領域 p.15
【新規】人工知能が奪っていくのは、労働ではなく定年かもしれない p.93

サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT  105ページ
【新規】Wi-SUN p.56

サービス&アプリケーション・開発・運用編 70ページ
【更新】ウォーターフォール開発とアジャイル開発(2) p.17

サービス&アプリケーション・基本編  52ページ
変更はありません

クラウド・コンピューティング編 119ページ
【新規】クラウド・コンピューティング 3つの誤解 p.24〜28
  誤解1:調達の手段が変わるだけ?
  誤解2:ガバナンスが効かない?
  誤解3:コストは下がらない?
【新規】クラウドの見積り方(1) 訂正版 p.85

インフラ&プラットフォーム編 228ページ
【最新】セキュリティ対策対象の変化 p.112

トピックス編 60ページ
変更はありません

ITの歴史と最新トレンド編 15ページ
変更はありません

【講演資料】まだ自前でシステムを持ち続けるのですか? クラウドにまつわる3つの誤解と新しい常識
 ITベンダー・クラウド利用促進イベントでの講演資料
 実施日: 2017年7月06日
 実施時間: 60分
 対象者:中堅・中小企業 CIO/情報システム部門長

【講演資料】最強の営業とは
 全営業(約200名)を対象とした社内イベントでの講演資料
 実施日: 2017年6月29日
 実施時間: 60分
 対象者:某SIerの営業

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新刊書籍のご紹介

未来を味方にする技術

これからのビジネスを創るITの基礎の基礎

  • ITの専門家ではない経営者や事業部門の皆さんに、ITの役割や価値、ITとの付き合い方を伝えたい!
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人工知能、IoT、FinTech(フィンテック)、シェアリングエコノミ― 、bot(ボット)、農業IT、マーケティングオートメーション・・・ そんな先端事例から"あたらしい常識" の作り方が見えてくる。2017年1月6日発売
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