ルールを変えて下さい。それができなければクラウドSIerにはなれません!
先日、「クラウドSIerへの脱皮」を模索する大手SI事業者から、切っ掛けとなるような話をして欲しいとの依頼を請けました。そこで、「クラウドSIer」を実践している企業の方に、自分たちの取り組みをご紹介頂き、その心得を披露してもらいました。彼は、次のような話をしました。
- まずは提案するサービスに精通する
- ここは従来型のSIと変わらない。クラウド・サービスについての各種トレーニングを活用し、全ての内容を知っておくこと
- クラウドベンダーによっては認定資格を設けているところもあるので利用すべし
- 「クラウドができます」だけでは仕事は来ない。自分たちならではの得意や魅力の訴求は不可欠
- 短納期に慣れる
- 通常3ヶ月程度で案件クローズ。短い場合は1ヶ月の場合もある
- 日々の状況整理が重要
- 朝会、夕会、チケットシステム、カンバンなどでできるだけメンバーの負荷軽減を行う。
- アジャイル型のプロジェクト運営に慣れる
- 契約としては(定額)準委任契約が一般的
- ただし書籍にあるようなアジャイルでは返って緩すぎてお客様の不審を招く
- 従来のSIのように定例会、成果物を意識しながら柔軟な要件の変化に対応する
では、どうするかを次のように話されました。
- MS Officeを捨ててください
- 瞬時にドキュメントを共有できるGoogle AppsもしくはOffice 365 を使ってください
- 社内のファイルサーバを捨ててください
- Google Drive/BOX/Dropboxを使ってください
- メールを捨ててください
- Slackを使ってください
- Excel/MS Projectのプロジェクト管理を捨ててください
- Redmine/Atllasian Confluenceを使ってください
- 社内のソースコード管理サーバを捨てて下さい
- GitHub/Bitbucketを使ってください
- 社内検証サーバを捨ててください
- パブリッククラウドを使ってください
- 私用のスマートフォンで"どこでも"仕事をさせてください
- これはオフィスで、といった決まり事はなくしてください
会場からはどよめきが上がりました。彼はすかさず、
「ルールを変えて下さい。それができなければクラウドSIerにはなれません!」
「覚悟を決めてから行動する」は失敗の王道です。まずはやってみること、カタチから入ることです。カタチを作れば、自然と覚悟は決まります。そのカタチさえもできないのなら、クラウドSIerになることはむつかしいかもしれません。
11月改訂版をリリースしました!
ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA
- 「情報セキュリティのジアタマを作る」を新掲載!
- 「アテにされるためにはどうすればいいのか」そんな新しい講演資料も掲載しました。
- 他にも大幅にドキュメントを追加・更新致しました。解説文も増えています。
【講演資料とトピックス】
【新規】ITソリューション塾・特別講義・Security Fundamentals / 情報セキュリティのジアタマを作る
【新規】講演資料・アテにされる/どういうこと?どうすればいいの?
【サービス&アプリケーション・基本編】
【新規】オープンソース・ソフトウェア(OSS) p.74-90
オープンソース・ソフトウェアについて、全17ページの新しい章を作りました。
【サービス&アプリケーション・先端技術編】
【新規】IoTに期待される経済価値 p.10
【更新】IoTの2つの意味 p.16
【新規】IoTの仕組み p.17
【新規】デジタル・トランスフォーメーションの進化 p.18
【新規】IoTの三層構造 p.43
【更新】クラウドから超分散へ p.45
【新規】LPWAネットワークの位置付け p.46
【新規】LPWAネットワーク 通信規格一覧 p.47
【更新】IoTのビジネス・レイヤ p.48
【新規】人工知能の適用領域 p.131
【インフラ&プラットフォーム編】
【新規】クラウド・コンピューティングの起源 p.25
【新規】メインフレーム、クライアントサーバー、クラウド p.107
【更新】ウェアラブル・デバイスの種類と使われ方 p.115
【新規】ユビキタスからアンビエントへ p.116
【新規】2014年以降のMicrosoftの新戦略 p.142
【新規】統合システム(Converged System)の分類 p.191
【新規】ハイパーコンバージドの仕組みと特徴 p.193-194
【更新】コンバージドとハイパーコンバージド p.195-196
【テクノロジー・トピックス編】
【新設+更新】FinTechとブロックチェーンについて新しい章を作り、ブロックチェーンの記述を大幅に増やしました。 p.24-37
【ITの歴史と最新トレンド編】
変更はありません。
【ビジネス戦略編】
追加・変更はありません。ただし、解説文を増やしました。