SI業界の民族大移動がすすんでいる
「転職しました!」
9月になって、そんな記事がFacebookのタイムラインに度々登場するようになった。転職に昔のような後ろめたさはなく、キャリアのひとつとして、受け入れるようになった証しでもあろう。
特にIT界隈ではそんな受け取り方をする人も少なくないだろう。いや、むしろ、この業界では、ひとつのブームとして、民族大移動が始まりつつあるのではないか。
ガートナーが、情報システムを、その特性応じて「モード1」と「モード2」に分類している。
- モード1:変化が少なく、確実性、安定性を重視する領域のシステム。効率化によるコスト削減を目指す場合が多く、人事や会計、生産管理などの基幹系業務が中心
- モード2:開発・改善のスピードや「使いやすさ」などを重視するシステ。差別化による競争力強化と収益の拡大を目指す場合が多く、ITと一体化したデジタル・ビジネスや顧客とのコミュニケーションが必要なサービスが中心
詳しくはこちらをご覧頂きたい。
ITへの需要がモード1からモード2へ移りつつある中、モード2の人材の需要は拡大傾向にある。そんな中で、「志のある人たち」、あるいは「できる人たち」がモード1主体の企業からモード2主体の企業へと転職する人が増えてきているように感じている。そんな人たちの中には、モード1型大企業からモード2型ベンチャーへ転職した人たちもいるだろう。
統計的な裏付けがあるわけではなく、あくまで感覚的なことでしかないが、モード1主体の業務から転換できない企業に見切りを付けて、自分の可能性をモード2主体の企業に求めてみようという気運が高まりつつあるのではないかと思う。
モバイルやWebのシステム開発の研修を手がける友人から、自腹で研修を受講するモード1型企業のエンジニアたちが増えているという話しを聞いた。現場は経営者以上に「モード1型企業はヤバいぞ」と感じているのかもしれない。
産業統計でSI業界全体を見れば、必ずしもその規模が萎縮しているわけではない。しかし、その数字には、モード1型企業とモード2型企業が含まれており、それらをひっくるめての数字だ。そんな数字には見えてはこないが、モード1型からモード2型へ「できる人間の民族大移動」が始まっているのかもしれない。
Facebookの「転職報告」を見ながら、そんなことを考えてしまった。
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今回は全資料について、ノートへの解説を追加しています。また、更新履歴が増えすぎたことで、ダウンロードボタンが押しにくいというご指摘をいだき、過去の履歴を別ファイルに集約して、すっきりさせました。
【インフラ&プラットフォーム編】(295ページ)
内容的に古くなったページを削除し、新たなページを追加、ノートの解説も増やしました。
【新規】「セキュリティが不安でパブリック・クラウドは使えない」は本当か? p.79
【新規】サーバー利用形態の歴史的変遷 p.160
【新規】SDIの求められる必然性 p.162
【新規】サーバー仮想化の3つのメリット p.188
【アプリケーション&サービス編】(256ページ)
人工知能関連のチャートを大幅に追加、解説(文章)付きスライドも増やしています。内容の古いチャートは削除しました。
【新規】「自動化」から「自律化」への進化 p.139
【新規】人工知能・機械学習・ディープラーニングの関係 p.147
【新規】「記号処理」から「パターン認識」へ p.152-153
【更新】ディープラーニングの画像認識能力 p.160
【新規】シンギュラリティの意味 p.184-185
【新規】システム資産・運用の歴史的変遷 p.232
【新規】汎用目的技術 p.254
【新規】PC誕生の歴史 p.255
【ビジネス戦略編】(94ページ)
記載内容が古いチャートを削除し、解説文付きのチャートを増やしました。
【新規】デジタル・トランスフォーメーションの意味 p.4
【新規】テクノロジーが変える社会基盤 p.8
【新規】"uberlist"になるための実践ステップ p.12
【新規】バイモーダルITと人材のあり方 p.73
【新規】求められるスキルの転換 p.74
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