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「まだ十分にインタビューできていません」という言い訳

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「その点については、まだ十分にインタビューできていません。」

営業コーチングでのことです。営業さんに担当する案件について、お客様は何を購入の条件と考えているのかを訊いたところ、こんな答えが返ってきました。

「これまでも、そのお客様に何度もお目にかかっているはずだけど、これまでどんなインタビューをしてきたの?」

「いろいろと質問してきたのですが、いまひとつ本心がつかめなくて・・・」

営業研修やコーチングをしているとこんな議論が度々繰り返されます。どうも、「インタビュー」や「質問」には、それなりの準備が必要なことを理解されていないようです。

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「インタビュー」や「質問」は、仮説・検証です。例えば、次のようなやり方です。

「ECビジネスの拡充に積極的に取り組んでいらっしゃる御社ですが、リード開拓にご苦労されているのではないでしょうか。マーケティングオートメーションについて、既に何か取り組まれているのでしょうか?」

また、こんなやり方もあるでしょう。

「私どもなりに御社の業務プロセスを整理してみたのですが、ここに弊社のシステムを組み込むと、このように流れが変わり業務効率は3割ほど改善すると推測しています。ご興味はありますでしょうか?」

ちょっと、強引ですが、こんなやり方もあります。

「御社とよく似た業務をされているお客様で使って頂いたケースですが、作業時間が半減しました。ご検討の価値は、あるんじゃないでしょうか?」

「何か問題はありませんか?」、「何かお困りのことはありませんか?」、「いろいろと教えて下さい。」といった質問に、相手は「何を教えれば良いんだよ」と思うかもしれません。これでは、機微に触れるようなことはなかなか聞き出せません。「自分はこのように考えているが、貴方はどうですか?」と質問し、何に答える必要があるのかを相手に具体的にイメージさせることが必要です。時には、あまり訊いて欲しくないことや言いづらいことにも触れて、相手の心を揺さぶり本音を引き出す事も必要です。例えば、次のようなやり方です。

「競合のA社も同様の提案をしてると思うのですが、いくらでどのような提案をしているのでしょうか。私たちとしては、より魅力的な提案をさせて頂きたいのぜひそのあたりを教えて下さい。」

「XX工程でこのような問題を抱えていると伺いましたが、この点はどうされようとしていますか?」

といった具合です。話しにくいことだからこそ、そこに本音が見えてきます。もし質問しても、競合他社の情報を教えてくれないとしたら、「もうそちらに決められたんですか?」などとぶつけ、さらにたたみかけてみるのもひとつのやり方です。

このような「インタビュー」や「質問」を行うには、「自分なりの正解」を予め用意しておくことです。そのためには、可能な範囲で情報を収集し、自分の考えをまとめておかなければなりません。そのためのチャートや文書を用意しておくことも有効です。

「"これ"についてはどうでしょうか?」の"これ"を予め用意しておくことです。このような準備なくして、相手から核心的な情報を引き出すことはできないと心得ておくべきでしょう

11月21日(土)第3回 「IT×災害」会議に参加されませんか?

ITに関わる人たちが、これからの災害にどんな役割を果たせるのか、そんなことをみんなで一緒に考えようというイベントです。お子さんを連れでのご参加も大歓迎です。

エンジニアばかりでなく、経営者や営業、マーケティング、そしてITに関心を持つ学生も集い、様々な立場から意見出し合います。また、当日は、炊き出し訓練として「芋煮会」を開催します。

定員になり次第締め切りとなりますので、ぜひご関心のある方は、早々のお申し込みをお願い致します。

詳しくはこちらをご覧下さい => 第3回「IT×災害」会議

*** 全て無償にて閲覧頂けます ***

最新版【2015年10月】をリリースいたしました。今回の目玉は、最新ITトレンドを俯瞰するチャートの追加、IoT関連のチャートの追加、ビジネス戦略の内容刷新とSIビジネスを分析したチャートの追加です。

【テクノロジー編】(379ページ)

  • 「デジタル化の歴史」を追加しました。
  • サイバー・フィジカル・システムについて、既存のチャートを修正し、さらに新たなチャートを追加しました。
  • IoTについてのチャートを追加しました。
    • IoTのもたらすパラダイムシフトについてのチャート
    • フォグ・コンピューティングのチャート
    • 「クラウドにつながるとモノはインテリジェンスになる」チャート
  • 人口知能(ティープラーニング)についてチャートを追加しました。

【ビジネス編】(67ページ)

  • 新たに「SIビジネスの現場や課題」の章を立て、8枚のチャートを追加しました。
    • 成長してきたSI産業
    • SI事業のコスト構造
    • SI企業のアドバンテージ・マトリクス分析 など
  • 新たに「SIビジネスのが直面する現実」の章を立て、既存のチャートと4枚の新しいチャートを加えました。
    • シチズンインテグレーターとの競合
    • グローバル競争との対峙・新たな競争原理
    • 異業種との競合 など
  • 新規事業の立ち上げについて、一部内容を見直し、新しいチャートを加えて再構成しました。

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目次

  • 第0章 最新ITトレンドの全体像を把握する
  • 第1章 クラウドコンピューティング
  • 第2章 モバイルとウェアラブル
  • 第3章 ITインフラ
  • 第4章 IoTとビッグデータ
  • 第5章 スマートマシン

>> 詳しくはこちらをご覧下さい。

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