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【図解】コレ1枚でわかるIT DART(情報支援レスキュー隊)

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ITに関わる私たちが、自分たちの経験やスキルを活かせば、災害時に効果的な情報支援活動ができるはず。

2013年10月6日、今から二年ほど前、「IT×災害」会議が、東京大学・駒場キャンパスで、開催されました。この会議は、東日本大震災にボランティアとして関わったIT関係者が一堂に集い、自分ちの取り組みを振り返り、反省と共に来たるべき次の災害に備え、何ができるかを考えようというものでした。冒頭の言葉は、そのときの意見のひとつです。

これがきっかけとなり、30回を越えるディスカッション、2回の実証訓練、他団体との打ち合わせなどを経て、「一般社団法人・情報支援レスキュー隊(IT DART:IT Disaster Assistance and Response Team)」が発足、2015年8月8日に設立総会が開催され、50人ほどの方々にご参加頂きました。

*設立総会の記事を下記に掲載頂きました。

具体的な取り組みとしては、災害の初期段階で被災地に隊員を派遣して、自治体や避難所などの状況や支援ニーズを収集・把握し、それを適切に発信し、支援者や自治体、企業につなげ、効果的な支援活動が行えるようにしようというものです。その手段として、私たちの専門とするテクノロジーやプロジェクト管理、要件定義と言ったノウハウを活かしてゆこうというものです。

IT_DART2.png

*詳しくは、こちらをご覧下さい。

設立趣意書には、次のように書かれています。

現代社会では、私たちの生活は情報サービスやネットワークなどの情報活用の仕組みなくしては成り立ちません。しかし、大規模な災害が起きると情報ネットワークが十分に機能せず、「情報の空白地帯」が発生します。それによって緊急支援が滞り、被災者はきわめて不自由な生活を余儀なくされることが、阪神・淡路大震災や東日本大震災などの経験からわかってきました。

日本全国で地震・津波・水害・噴火などの災害の発生が想定される今、災害時に人々の生命・財産・安全を守り、一日も早い復旧・復興に向かうためには、被害の状況や被災者のニーズに関する正確な情報を迅速に収集・発信することが必要となります。この課題に対処するためには、災害時に自発的に活動する有志をあらかじめ組織し、トレーニングを行い、連携体制を整え、緊急時に被災地からの情報発信・収集を最大限に可能とする取り組みを平時から進めておく必要があると考えます。

こうした考えに基づき、私たちは自らの情報技術(IT)に関する専門知識と技能、経験、資源を持ち寄り、「一般社団法人情報支援レスキュー隊(IT DART)」を設立いたします。

崇高な理念を掲げてはいますが、企業人、経営者、大学の研究者、プログラマー、システム・エンジニア、自治体関係者と、それぞれに本業を抱えるボランティアたちの集まりです。立場も違えばできることも違う、そんな人たちが、この活動を実効あるものにしてゆくというのは、並大抵のことではありません。事実、1年半にわたる議論は、まさに紆余曲折、拡散と収縮の繰り返しでした。しかし、「ITで何かできる、やるべきだ」という想いだけは、一貫して共有していたように思います。

「カタチをつくろう」

そんな想いのなかで、災害を想定したシミュレーション訓練(2014.12@石巻)、国連防災世界会議(2015.3@仙台)を経て、この度の法人化となりました。

この設立総会にご参加頂いた岩手県陸前高田市役所の大和田智広さんは、被災地でのIT支援の重要性について次のような話をしてくれました。

「災害直後は、刻々と変わる避難所の正確な情報をなかなか把握できませんでした。また、避難者の1人が「靴が足りない」とツイートしただけで、テント一張り分の靴が届けられたり、調味料が足りないと発言したら、調味料だけが延々と送りと届けられたりと、被災地での適切で正確な情報発信の重要性を痛感しました。」

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設立総会に続くワークショップでは、「自治体との連携」、「活動に必要なITシステム」、「被災地で効果的かつ安全に活動するための対策」、「活動を開始するタイミングやそのための備え」といった4つのテーマで議論が行われました。どれも短時間で結論が出る議論ではなかったのですが、それぞれに新たな気付きを頂くことができました。また、良いアイデアについては「私がやります」宣言もあり、こういう自発性こそこの取り組みを支える原動力なのだと、改めて実感しました。

法人化という節目は、自分たちが作った約束を世の中に公言することです。そこに関わるものとして、その責任を改めて感じています。

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「何ができるか」ではなく、「何をすべきか」を考え実行せよ

事業開発の研修講師やコンサルティングを生業にする私自身が、お客様にいつも伝えている言葉です。改めて、自分自身への言葉として、受け止めなければなりません。

*IT DARTでは、正会員や賛助会員、隊員を募集しています。ぜひ、多くの皆さんのご参加、ご協力をお願い致します

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目次

  • 第0章 最新ITトレンドの全体像を把握する
  • 第1章 クラウドコンピューティング
  • 第2章 モバイルとウェアラブル
  • 第3章 ITインフラ
  • 第4章 IoTとビッグデータ
  • 第5章 スマートマシン

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