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営業センスがないと、お嘆きの貴方へ

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「営業センスが、ないんです。」

そんな愚痴を聞かされることがある。

  • これまでエンジニアとして頑張ってきて、次年度からは、「営業にさせられ」て、さてどうしようかとブルーになっている方
  • 営業という仕事を長年やってきたが、いまひとつ自分の性に合っていないと考えている方
  • 営業センスを持てと言われるが、何をどう持てばいいのか悩んでいる方

そんな方から、ため息交じりにこんな言葉を聞かされることがある。しかし、そもそも「営業センス」とは何か?今更育てて、育てられるものなのだろうか?今日は、そんな「営業センス」について考えてみた。

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「センスとは、つながりを想像できる能力」

私は、そう考えている。例えば、同僚が、暗い顔をしていたとしょう。彼は、先日社長から新規事業の企画を任され、来週報告するように指示されたと話していた。彼にとってはこれまでやったことのない仕事だ。いろいろと資料を調べていたことや、これまで出たことのなかったセミナーにも頻繁に出かるようになった。貴方は、そのことを間近に見て知っている。ならば、「暗い顔 = 企画がまとまらない」というつながりが想像できるはずだ。

こういうことは、日常の彼を見ていれば、自然に気付くことだ。貴方は友人として彼に関心を持っていれば、彼の状況を想像できるはずだ。こういうことが、「彼を理解するセンスがある」ということになる。

営業の仕事に置き換えて、考えてみよう。

担当するお客様の売上に占める輸出の比率は70%を超えている。これまでは円高で、韓国や中国の製品に押され利益も出ない状況が続いていたが、円安が進み息を吹き返してきた。もともと高い技術力を持っている会社だ。価格が下がれば需要は改善する。しかも、円高対策で積み重ねた改善がコストパフォーマンスを一層高める結果となっている。円安と圧倒的なコストパフォーマンスで他社の追従を許さない。そうなると、工場はフル稼働になるはずだ。

厳しい経営状況の中、将来に備えて検討してきた次期システムも、この状況に対応するためにも実施の凍結が解かれる可能性がある。きっと、IT部門長も社長にそのことを具申するはずだ。現場も事業の拡大に対応するためには不可欠と考えているはずだから、直ちに了解は得られるだろう。

誰がプロジェクト・メンバーかは分かっている。そろそろ先手を打って、プロジェクトについての情報収集をしっかりとしておいた方が良さそうだ。あるいは、先行して、こちらのアイデアをインプットしておいた方がいいかもしれない。競合他社の動きも無視できない。ならば、我が社のトップ・コンサルタントをこのプロジェクトのオーナーである専務と実行責任者であるIT部門長に、早々に引き合わせておいた方が良さそうだ。

「円安 = プロジェクト実施 = トップ・アプローチ」

このつながりを想像できる力が「営業センス」ということになる。

「営業センス」は、生まれ持った能力と考える必要はない。お客様について関心を持ち、お客様に係わり、お客様に関係する情報を集めていれば、自然と身につく能力だ。そして、想像力を発揮して、つながりの物語を紡ぎ出す。

ただ、ひとつ注意しなくてはならないことがある。それは、「お客様の課題を解決するために」、「お客様の企業価値を高めるために」、「お客様のニーズを満たすために」といった、お客様のためにどうすればいいかという視点を持ち続けることだろう。それがなければ、お客様への関心は持てず、関心がなければ、情報は集まらず、結果として「営業センス」は働かない。

必ずしも特定のお客様である必要はない。業界、製品分野、技術分野といった区分で同様の視点を持ちづけることでも、「営業センス」は発揮される。

徹底した情報収集、お客様との会話、継続的な勉強が、「営業センス」を磨く。それは生まれながらに備わった能力などではなく、自分の意志と努力の結果だ。

ところで、プレゼンテーションやドキュメンテーション、コミュニケーションなどの能力も「営業センス」なのだろうか。わたしは、それらを「営業スキル」として、分けて考えている。「営業スキル」もまた必要な能力だ。ただ、ひとまとめにして考える必要はない。

「営業センス」は、お客様への関心の深さと比例する。関心があれば、もっと知ろうと思うはずだ。それが結果として、あなたの「営業センス」を磨くことになる

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目次

  • 第0章 最新ITトレンドの全体像を把握する
  • 第1章 クラウドコンピューティング
  • 第2章 モバイルとウェアラブル
  • 第3章 ITインフラ
  • 第4章 IoTとビッグデータ
  • 第5章 スマートマシン

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