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「うちには、これといえる強みがありません」をどう変えてゆけば良いのか(1/3)

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「うちには、これといえる強みがありません・・・」

会食の席で、ある中堅SI事業者の経営者から、嘆息混じり、こんな言葉を聞いた。謙遜のつもりなのかも知れないが、「確かに」とも思えてしまう。ならば、「スキルを磨き、新製品を出して、強みを作ればいい」・・・というわけにもいかない。

では、どうすればこの状況を変えることができるのだろうか。そのための取り組みを三回に分けて紹介してゆく。

1.「お客さまから提供される仕事への関心」ではなく、「お客さまへの関心」へ

お客さまからの要望に確実に応えてゆく。その誠実さと実力を兼ね備えている企業は、お客さまの期待に応え、その信頼も厚い。

しかし、その信頼は、過去の実績の範囲だ。つまり、お客さまの期待は、「この会社はこの業務なら実績があるから大丈夫だろう」と、最初から範囲を限定している。そして、提案する側も、それに併せた内容に絞り込んでしまう。

このような関係を続けていると、結果として、お客さまは、その会社を「何々をやってくれる会社」と見てしまい、たとえそれ以外の実績やスキルがあっても、それを見ようとはしなくなる。つまり、今までの実績から、「彼らができること」を最初から決めてかかり、自分たちの需要を満たしてくれるかどうかだけを値踏みして、仕事を依頼するようになる。営業もそれを疑問に思わない。

以下に心当たりがあれば、まさに、そういう関係と言えるだろう。

  •  担当者は知っているが、その上司や決定権限者とは面識がない。
  •  組織体制とその役割、組織内の人間関係を知らない。
  •  お客さまの事業内容や事業戦略を知らない。

このような状況では、お客様側でやって欲しいことを先ず決めて、「いつからできますか、いくらでできますか」と求められる。そして、価格競争に晒される。

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この状況から脱するには、お客さまから提供される仕事に関心を持ち、それに応えるのではなく、お客さまの経営や業務など、お客さまの置かれている状況、意志決定者の課題やニーズに関心を持ち、それにどう応えるかに、意識を変えなくてはならない。

お客様からの「いくらで、できますか?いつまでにできますか?」に応えるのではなく、お客様の「どうすればいいでしょうか?何をすべきでしょうか?」に応えることへ、自らの役割やお客様との関係を変えてゆくことだ。

つまり、既に作られた仕事に対応するのではなく、自分達の仕事そのものを作ることから関わってゆくことだ。

技術的なスキルを磨く、新しい製品を取り扱うことも必要なことだが、お客様との係わり方や自分達の意識を変えてゆくことも「強み」を築くことになる。このようなことができるようになれば、お客さまとの信頼を一層深めることができ、競合他社に対して、有利な立ち位置を確保できるようになるだろう。

・・・続く


最新ITトレンドとビジネス戦略【2014年10月版】(182ページ)」を公開しました!

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今月は、仮想化とSDIについてプレゼンテーションを一新し、解説文書を追記致しました。

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