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「防災・減災ハッカソン」これは凄いと大感動

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東日本大震災をきっかけにして、防災や減災に大きな注目が集まるようになった。しかし、雪害や水害、噴火など、災害は後を絶たず、防災・減災を意識させられる機会も増えている。

そのような中で、今後も起こりえうる災害に備え、ITで何ができるのかを考え、実際にアプリやサービスを作ってみようというイベント「防災・減災ハッカソン」が、昨日、東京駒場の東京大学リサーチキャンパスで行われた。

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ベテラン65歳から中学3年生のハッカー達30名に混じって、「ハッカソン」なるものを体験してみようと、私も参加させて頂いた。

自慢ではないが、プログラムは書けない。しかし、これは凄いと大いに感動し、楽しませて頂いた。

そもそも、ハッカソンとは、Hack と Marathon を合成した造語で、プログラマー達が集まり、テーマを決めて協力、役割分担しながらして限られた時間の内にプログラムを書き上げてしまうイベントだ。短時間で集中してグループコーディングを行うため、スキルの向上だけではなく、大きな充実感と達成感を得ることができる。例えば、Facebookの「いいね!」も同社内のハッカソンから生まれた機能だ。

昨日のハッカソンでは、「防災・減災に役立つプログラムを作る」ことがテーマだった。

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午前中は、全員でのアイデア出し。こんなモノを作りたい、こんなコトができないだろうか、そこをこうしたらどうだろう・・・そんな議論を重ねながら、いくつかのテーマに絞り込まれて行く。福島県の会津会場ともオンラインでつなぎ、大学一年の学生達も参加した。

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例えば、アプリを起動させずスマホのウイジェットをタッチするだけで自分の居場所を即座にTwitterに通報できるアプリ。災害時に孤立し、音声回線が使えないとき簡単・即座に居場所を地図情報と連動させて通報し、救助を求めることができる。

「パーソナル・イエローページ」というアイデアもあった。かかりつけの病院や親戚、友人、保険会社や職場などの連絡先を登録しておけば、いざというときにどこにどのような順序で電話すれば良いかをアプリが順を追って示してくれ、クリックすれば電話ができる。

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災害発生時、Twitterに流れている給水や炊き出し、被害に関する情報などをリアルタイムで自動収集し、その内容を解析して仕訳して、必要な人に整理して届けようというアプリも登場した。

会津会場からは、大学生のための防災情報提供のしくみ作りについての提案があった。

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また、政府機関や地方自治体の公式Twitterを自動で収集し、仕訳して整理してくれるアプリやそういう情報をインフォグラフィクスでわかりやすく表示してくれるなど、「これは使える!」と唸らせてくれるアプリのアイデアが提案された。

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それを午後の数時間で作り上げてしまうのだから凄い!もちろんプロトタイプ的なものも多いのだが、これはちょっと手を加えればそのまま使えるじゃないか、と思えるものもいくつかあった。短時間といえどもすばらしい完成度だ。

午後は、午前中のワイガヤとうって変わって、全員が静かにキーボードを叩き、コードを仕上げて行く。声をかけるにははばかれる集中度。ディスプレイは、コードで埋め尽くされている。

そんな傍らで、コードを書けない私は、「災害時の情報収集・発信」に関する3つのプロジェクトをプロデュースさせて頂いた。そして、ハッカー達がコードと向き合っている横で、彼らが作っているプログラムが、災害時の情報収集・発信の全体スキームの中で、どのように位置付けられ、どのような機能を提供してくれるかなどの資料を整理していた。

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なるほど、コードを書けない自分でもこういうことができるのかと、自分の役割を見つけることができ、おかげで多いに楽しませていだいた。

プログラミングのスキルを磨くには、実に効果的な取り組みではないかとも思った。与えられた仕様に従いだだ黙々と「生産」するのではなく、自らが自発的にやるべきことを決め、そして楽しみながらプログラムを「創り」、スキルを磨く。しかも、そこには「防災・減災」という利他的な目的がある。

日常の仕事の現場で、このような機会はなかなか得られない。しかし、たまにはこのような機会に自ら参加し、まわりに触発されながら、技量を高め合うことの価値は大いにありそうだ。

Webやモバイルアプリの需要が高まり、アジャイル開発やDevOpsが当たり前の時代になるだろう。そういう時代のためのスキルを磨く手段としても、ハッカソンは役に立ちそうだ。事実、Googleでは、社内研修の一環として、実施しているという。

とても貴重な経験だった。そして、多いに楽しんだ。そして、このような志を持つプログラマー達との出逢いも嬉しかった。改めて、ITの可能性を実感する時間だった。

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