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営業最強の武器:「らしさ」×「顧客価値」

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「マクドナルド8月売り上げ 最大の落ち込み」

・全店売上高前年対比25.7%減、客数16.9%減
・上海福喜食品が期限切れの鶏肉を加工した問題が原因

NHKニュースでこんな記事を見た。

しかし、マクドナルドの財務レポートを見ると、売り上げと客数の減少は、ここ数年ずっと続いている。確かに、7月に起きた「上海福喜食品」問題が、急激な業績の悪化のきっかけにはなったのだろうが、問題の本質は、もっと別のところにあるのではないか。 

個人的な体験ではあるが、ここ数年、待ち合わせ場所に困ってマクドナルドに入ることはあっても、それ以外に積極的に入ることはなくなった。入ってもコーヒーを呑む程度だ。味の嗜好が合わなくなったということもあるが、窮屈で座り心地の悪い椅子、安っぽい空間、そんな印象がどこかにある。

ハンバーガーは、漫画「ポパイ」でしかしらなかった子どもの頃、吉祥寺にできた、はじめてのマクドナルドに行ったとき「これがハンバーガーか!」と感激したことを覚えている。

時代が変われば、顧客の求める価値観は変わる。しかし、売り上げや利益を求める余り、徹底した合理化や低価格食材によるコスト削減、季節限定のメニューの多様化による目新しさの演出、安売りキャンペーンなど、様々な手を打ってきたマクドナルドだが、このような結果となってしまった。

本当に顧客が求める価値は何かという大切なところを追求できなかった結果なのかも知れない。

ここに一枚のチャートがある。

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業績の低迷に苦しんでいる「ドリームコーヒー」という企業が、業績を立て直すために模索する中、自社の価値「ドリームコーヒーらしさ」を追求し書き表したものだ。この一枚を書き上げることに、もがき苦しんだ若手社員“新町さくら”が、会社を大きく飛躍させる新規事業に係わり、成長してゆく物語が、永井孝尚氏の新著『戦略は「一杯のコーヒー」から学べ!』に描かれている。

「問われているのは、その能力を活かして顧客にどんな価値を提供するかだ」

他社にはない自分達ならではの「らしさ」を追求し、それを顧客が「本当に手に入れたいこと」に仕立て上げることが商品作りであるという基本を、あるべき論や精神論ではなく、実践の手順として紹介されている。

かつて、私がIBMに入社し新入社員研修を受けていたとき、何度も問われていたのが「Why IBM?」という言葉だった。今でも、しっかりと耳に残っている。そして、いつも正解はなかった。

お客様が変わり、時代が変わり、テクノロジーが変われば、「Why IBM?」は、その都度変わる。だから、それを問い続けることが、営業の仕事だと教え込まれた。本書の根底にも同じ想いが貫かれているように感じた。

ではどう実践すればいいのか。この本にはその答えが示されている。

『100円のコーラを1000円で売る方法』の著者が、楽しい物語のカタチで、実践論を語る本書は、営業やマーケティング、あるいは新規事業に取り組まれている方に一読をお勧めしたい。「売る」ということ、「事業をする」ということの本質を、見事にそしてわかりやすく描かれた本書は、スッと脳みそに染み込んでくる。

 

 


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Comment(1)

コメント

斎藤さん、
素晴らしい書評をいただき感謝です。思い返せば、"Why IBM"は私も在職中ずっと考え続けておりました。斎藤さんのブログを拝読し、思い出しました。ありがとうございます。

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