IoTの3つの適用領域
私たちの日常は様々な「モノ」に囲まれている。PCやスマートフォン、ウェアラブル・デバイス、家電製品や住宅、自動車や鉄道などの生活に欠かせない設備、道路に設置された機器や気象・環境観測機器、工場で働く産業用ロボットや工作機械などが、私たちの日常を支えている。これらが、いまインターネットにつながろうとしている。
インターネットにつながるモノの数は、2009年時点で25億個あったそうだが、2020年には300億個以上になるとか500億個になるとか言われているが、いずれにしても膨大な数のデバイスやモノが、インターネットにつながろうとしている。
モノに組み込まれたセンサーが、その動きや周辺の状況をデータ化する。つまり私たちの日常生活や社会活動が広範にデータ化され、インターネットを介して、集められようとしている。このような仕組みが、「IoT(Internet of Things)」だ。
膨大な数のデバイスから収集されたデータは、ビッグデータとなり、統計解析や人工知能を使って分析することで、新たな知見やノウハウが導かれ、多くの価値や便益をもたらしてくれる。
とのような価値が生み出されようとしているのかを、3つの領域に分けて、整理してみた。
社会活動・公共活動
- 【データ発生源】建物、公共設備、気象、環境、交通機関、道路など
- 【データ】振動、ゆがみ、交通量、騒音、気温、湿度、風向、水量など
- 【価値や便益】災害時避難誘導・災害に関わる警報や注意・エネルギー需給調整・交通監視・管制・見守りや犯罪の抑止など
日常生活・人間活動
- 【データ発生源】ウェアラブル・デバイス、センサー内蔵のホームスタットや家電製品、自動車、衣服や靴、携帯品など
- 【データ】体温や脈拍、発汗、人の動き、室温や湿度、涙や汗の成分、位置情報、車載機器の状況など
- 【価値や便益】生活・健康の改善指導、生活環境の監視・制御、予防診断、個人の嗜好にあわせた情報提供、安全運転・自動運転など
事業活動・産業活動
- 【データ発生源】工作機械やロボットに組み込まれる様々なセンサーや計測装置など
- 【データ】距離、高度、位置、温度、流量、確度、加速度、加重、光度など
- 【価値や便益】産業機械監視・制御、工場の自動操業、品質や精度の監視と自動調整、最適物流統制、省エネのための機器制御など
すべてが実現されている訳ではないが、もはや目の前の世界だ。昨日のブログでも紹介したが、SIビジネスが取り込むべき次のテーマとして、真剣に考えてみてはどうだろう。
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*更新しました* 今週のブログ
SIビジネス 3つの変化、対処のための3つの要件
「人材が手当てできない言い訳が使えるうちに、優秀な人材を新規事業の取り組みに回したらどうですか?」
先日、SI事業者の社長にこんな話をしてみました。では、それでなにをすればいいのでしょうか。
今週のブログは、こんなテーマを取り上げてみました。
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- 案件の規模は縮小の一途。
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