編集者ならGoogle 日本語入力は様子見で
Googleから日本語入力インプットメソッド「Google 日本語入力」のβ版が公開されました。辞書や統計的言語モデルを構築するのに、MapReduceを駆使しているのがGoogleらしくて素敵です。
64ビット版がまだリリースされていないのは残念ですが、Google 日本語入力を開発しているグーグルの工藤拓氏/小松弘幸氏によってそう遠くない将来にはリリースされそうなので、本格的な利用は先送りにするとして、さくっと使ってみた感じでは、若干レスポンスが気になるところもあるものの、十分に実用レベルで、固有名詞やネット上のスラング的な語句はカチッと変換してくれるので、結構いい感じです。「くろがねの」まで打てば「鉄のラインバレル」と変換してくれますし、「すずみ」まで打てば「涼宮ハルヒの憂鬱」も出てくるなど、その筋の人からすればかなり素敵な変換効率を実現しています。「あいてぃ」で弊社社名が出てくるあたりはありがたいところです。
MS-IMEは言うまでもなく、ATOKすらも場合によっては凌駕する実力を備えていますが、編集的にみると、用字用語などの変換やサジェストの部分でやはりATOKに一日の長があると思ったりします。例えば、上で用いた「凌駕」という単語は、共同通信ハンドブック的にはNGなワードでして、しのぐ/追い越す/上回るなどの言い換えが望ましいのですが、そうしたサジェストはGoogle 日本語入力では行えませんので、この点においてまだ乗り換えはできないなという印象です(機種依存文字などについては教えてくれますが)。手持ちの辞書を食わせてみようと思いましたが、ATOKからの辞書がうまく読み込めませんでした(フォーマットが用意されてないからですかね)。こちらは後で試してみたいと思います。
ただし、一般的な利用においてはGoogle 日本語入力で十分だと思います。中期的にはATOKをニッチな製品にしていきかねない存在です。さぁ、以下のURLからレッツインストール。