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ITの技術や方向性考え方について別の選択肢を追求します

地球温暖化 - ITにも責任がある!

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8月16日、岐阜県多治見市、埼玉県熊谷市で、最高気温が史上最高の40.9℃を記録した事は、記憶に新しいと思います。地球全体の異常気象、地球温暖化の影響か、と、サウナ風呂の中のような焦げ付く暑さの中で、「ぞーっ」としませんでしたか。

実は、こんなにムチャクチャに暑くなるのは、「フェーン現象」のせいであって、直接的には地球温暖化とは関係ないらしい。しかし、地球温暖化は急激に、着実に起こっています。たとえば、今年は北極の氷面積が、観測史上最小になっています。北極が融けているのです。日本の周辺の海では平均水温が上昇して、沖縄などでは珊瑚の白化が重大な問題になっています。

地球温暖化は、我々が今直面している重大な危機ですから、これに対して人類は、緊急に、多くの対応をしていかなければなりません。地球温暖化の原因は特定のひとつではなさそうですが、そのひとつには「温室効果ガス説」があります(詳細は、Wikipediaへどうぞ)

温室効果ガス説で、基準値として良く使われているのが二酸化炭素ですが、二酸化炭素だけでなく、多くの排出ガスや水蒸気が温室効果をもたらしています。しかし、これらのガスや水蒸気を出す行為は、同時に二酸化炭素も排出するので、二酸化炭素を目安としています。

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さて、ITにどんな責任があるのか、という点がこのブログの論点です。ITは電気しか使わない、クリーンな産業だ、と考えるのは間違いです。ITが使用する電気量の多さがたいへん大きな問題になっています。

データセンターには、発電所・変電所から電気が送られてきます。送電や変電では電力損失が起こります。データセンターに来た電気はデータセンターの空調に使われる分もあり、たとえば、サンの米国コロラド州ブルームフィールドのデータセンターでは、コンピュータに使用される電気の量は、変電所が出した電気の52%しか使われません。

 

Bloomfield サンの米国コロラド州にあるブルームフィールド・データセンターでの電力消費配分

 
 
 
 
 
 
  

さてそれでは、全世界のデータセンターが一年(2006年)で使用した電力量とそのために排出された二酸化炭素量はどうか、というと、次のようになります。

 

Electric_power_consumption01
ITにより、年間2億トンの二酸化炭素排出







 

化石燃料を使っての発電では、必ず二酸化炭素が発生します。たとえば日本の発電の現状では、 

 

Japan_2004_figures     









このように、日本では半分以上の発電は化石燃料に頼っています。つまり、ITが使用する電気量を減らすことは、地球温暖化に対応するために必須のことになって来ています。

すでに、ハードウェアを開発・販売しているIT企業ではこの点を大きく憂慮し、さまざまな対策を実施しようとしています。さて、弊社、サン・マイクロシステムズでは、エコについて何をするか、どうするか、ですが、ちょうどサンでは、8月21日(昨日)エコ・イノベーション・イニシアチブと題して、サンがどのように責任を果たしていくかを発表しました。この発表はネットワークを使って、世界同時に発表し、Webイベントとしてホームページに掲載しています。まず、こちらをご覧下さい。

サンのエコ・イノベーション・イニシアチブの日本語抄訳

英語のWebイベントサイト (Sun's new Eco Inovation Initiative)

英語の方にはWebcastがあり、ビデオで弊社のエコ・レスポンシビリティ担当副社長のデービッド・ダグラスなどの講演が掲載されています。ネイティブの普通のスピードで話していますので、ヒヤリングの練習とお考えいただいて、ご覧下さい。

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