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IT、特にコンサルに携わる方々を癒すメッセージを、ついでに趣味のダーツ話も交えて・・

経営コンサルタントって、どんな職業なの?(子供向け)

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30年コンサルタント業をやってきた私には、(勝手ながら)尊敬する上司が4人います。

その一人があるときこう言いました。

「コンサルタントってどんな職業なの?」って聞かれたら、「チリ紙交換」だ。・・・って。(苦笑)

何でも、「流用・再生可能なものをいただいて」「それになんとなく見合う、使えるものをお返しする」だとさ。

私なりに意訳すると、

「社内アセット化できるクライアント情報をいただいて」「期待を少しだけ上回るアウトプットを創出する」

ってことですかね。やれやれなんとも・・・(笑)。

試しに次男(当時8歳)にこの「チリ紙交換」の例えで説明してみましたが、「ちっともわかんない~」と一蹴されました(汗)。

さて、というわけで、経営コンサルタント業について、子供にでもわかる説明文を今日は自分なりに考えてみました。。

 

経営コンサルティングとは、(クライアント)企業にとっての、「お医者さん」であります。

その企業が悩んでいる病気(難題)を、症状診断し、どう解決すればいいかの「処方箋」を与える仕事です。

本物のお医者さんでいう、「聴診器」「注射器」「メス」みたいな「道具」を駆使して、診断や治療をします。

実際には、道具とは、「現状ドキュメント分析やヒアリング」「問題課題に対する解決策提示」「推進・再建の支援」ということになります。

  

(クライアント)企業が「患者さん」だとしたら、「医者にかかっている」ことは、積極的には周囲に言わないことが普通です。状況次第ではありますが、基本、恥ずかしいですものね。企業経営者の立場で言えば、コンサルタントに企業経営の手助けを頼んでいる=経営者として無能なのか?との問いをかけられかねない、わけですから、一般的には、コンサルタントを雇っていること=お医者さんにかかっていること、は対外的に秘密にしておくことが多いわけです。

よって、我々コンサルタントは、どこのクライアント先でどんな仕事をしているか、「秘密の商売」になっているわけです。

  

で、具体的にどんな仕事内容かの例を挙げてみます。

  

ある会社(クライアント)では、ジュースやビールの缶やペットボトルを作っています。

缶製造は、長年培ってきた経験から、コスト削減を突き詰めてあるので、必ず利益が出る仕組みになっている反面、最近は「缶」飲料は年々出荷量が減ってきているので、たくさん儲けることができません。

ペットボトルは、長年というほど突き詰めてないため、あまり大きな利益は出せませんが、たくさん出荷したら利益の量は大きくすることはできます。昨今は、飲料類は基本ペットボトルへ志向しているので、思いっきりたくさん出荷できれば、結果として儲けることが可能です。

昔から缶を製造するラインにいる従業員たちは、ペットボトルの製造ラインには不慣れですが、年々缶の製造依頼量は減っていきます。なので、缶の製造ラインの人達は、ペットボトルの製造ラインの応援に回らざるを得ません。そこで、ペットボトルの製造ラインは、できるだけ人間の「人手」を介さずに済むような、「機械化」「自動化」を推進していくことになります。自動化とは、子供達が遊ぶ「ゲーム機」のように、ソフトウェアが人間の作業を手伝ってあげて、不慣れな人でもペットボトルを製造できるようにアシストしてあげる仕組みです。我々コンサルタントは、その自動化の仕組みを、設計・構築を支援し、現場の従業員に「使い方」をレクチャーしてあげます。

同時に、缶の製造依頼量ができるだけ減らないように、ペットボトルの製造依頼量ができるだけ多くないように、どのように営業したらいいかも、アドバイスします。例えば、かっこいい缶やペットボトルが作れたら、飲料メーカーは製造依頼量をできる限り多くしてくれるでしょう。それが他社より安くできたら、さらにもっと多く依頼してくれるでしょう。そのためにどういう効率的な営業をしたらいいか、現在の行動パターンを分析しつつ、もっと効率的に動けるように、アドバイスをします。メールや電話の活用はもちろん、営業先へ出歩くスケジュールを、できるだけ移動時間が短くできるように工夫し、且つできるだけ確実に依頼をたくさんもらえる営業先へ優先的に出向くことができるように、スケジュール調整や営業プレゼン戦略をお手伝いします。

こうすることで、その企業に勤める従業員の稼働を最大限活用した上で、儲かるラインの作業にできるだけ多くの人員をシフトし、並行して営業側も、できるだけ多くの依頼量をもらえる営業先により早く出かけていって、いち早くたくさんの依頼をとりつけてくる活動に注力していただきます。

誰でも、今「慣れ親しんだ作業」についついこだわってしまいがちですが、そこをなんとか、新しい作業にシフトしてもらって、できるだけ儲かるラインに人員を集め、且つ不慣れな人達でも作業できるように、作業をアシストする仕組みを提供してあげるのです。

結果として、その企業は、ペットボトル傾注の事業へシフトすることによって、営業利益を大幅に上げることに成功しました。自社だけだと、「現在のやり方を変えたくない」というアレルギーがなかなか払拭できないところを、我々コンサルタントが客観的目線で入って「大変ですよねー、でも一緒に頑張りましょう」と、一緒に変えていく働きかけで、新しいやり方で企業がより儲かる形に変貌していくことができるのです。

  

・・・うーーーーーん、これ、子供向けの作文じゃないな(泣)。やっぱり説明難しいデス(笑)。

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