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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

海外起業の適地(4)- ボストン

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昨年の2月に新しい仮想通貨の構想ができあがり、その実現のために、才能と資金とを求めて、世界行脚を始めたわけです。前半はシンガポール、テルアビブ、ボストン、サンノゼがメイン。後半はブエノスアイレス...で完了するはずが、あてがはずれて、さまよいつつ、ハンガリーの首都ブダペストとロンドンに長逗留する展開となりました。

現在は東京の浅草界隈のシェアハウスに滞在しながら、ブダペストで巡り合った優秀なプログラマーとともに、Instagramでフォロワーをたくさん持っている人がマネタイズできるようにするRewardszzというサービスの開発をしています。開発は遅れており、3月中旬開業の予定が4月いっぱいでの開業となりそうです。

テルアビブで偶然会うことができた旧知の米国人起業家ジェリー・サンダースからは、マサチューセッツ工科大学(MIT)の大物教授であるN. E.という方を紹介してもらいました。仮想通貨の新規事業で協力してくれるだろうということで。
これが昨年2月下旬から3月上旬のこと。

テルアビブでの滞在は大いに楽しめました。あの都市には、ヨーロッパの大都会にある開放的な雰囲気と、中東の歴史ある街に残るオリエンタルな雰囲気とが並存しており、歩いていって別な地区に入ると、欧州から中東へいきなり迷い込んだかのような驚きを感じることもあります。

テルアビブ滞在を終えて、N.E.先生とのコンタクトを取るべく努力しながら、ロンドン経由でいったんシンガポールへ戻り、そこで仕事関係のミーティングをひとつ持たせていただいて、それから福岡を経て、東京に帰りました。福岡に4日程度滞在したのは、同地で起業ができるかどうか、つまり、人材が得られ、スタートアップがやっていけるかどうかを見るためでした。当時は、ワインを売り買いする商売も同時に立ち上げることを念頭に置いており、そこがネックであると判断して、福岡を後にしました。今となってはおろかしいですが、ワイン商売もかなり本気で考えていたのです。
テルアビブでも手ごろな価格のワインを色々と試し、日本に輸入した際の売価を試算したりしていました。

東京にいたのは2日程度で、すぐに米国に発ちました。雪でデルタ航空の便が欠航となり、同航空の拠点であるミネアポリスで一泊してボストンに向かいました。ボストンにはMITがあり、N.E.教授とコミュニケーションをするのによいと考えたからです。できればお会いして、仮想通貨事業の構想を伝え、協力を得ようと思いました。

ボストンではBooking.comで見つけたシェアルーム式の宿に初めて泊まりました。米国の部屋数の多い一軒家の中に複数の宿泊客が泊まるタイプの宿です。キッチン、バスルームなどは共用。ベッドがある部屋はカギがかかるようになっている、という宿です。長期滞在者もいました。東洋人の男女のカップルが一つ部屋で寝泊まりしていてびっくりしたこともありました。
ハーバード大学医学部に通っている研究者の女性と言葉を交わすようになり、この種の宿のよさを理解し始めました。

ボストンには、MIT、ハーバード大学、ボストン大学のほか、バークレー音楽大学もあり、それぞれが近接しています。従って、これらがあるエリアに行ってカフェに入ると、お客のほとんどが学生か教職者で、全員が何らかの勉強をしているという状況によく出くわしました。
特に宿のあったボストン大学近くでは、スターバックスが朝の4時ぐらいから営業をしており、朝早くPC仕事をしようと思って店に行くと、朝の6時台なのにほとんどのお客が教科書を開いているという風でした。

ボストン大学のカフェテリアはすばらしかったです!朝食からビジターでも11ドル程度で食べることができ、昼食になると、複数の肉料理、メキシコ料理、スープ、サラダ、オーダーで作るサンドイッチ、レストラン並みのデザートなど、すごいと言われているGoogle本社の社食にも負けないのではないかと思われるほどの品揃えでした。ビジターで17ドル程度だったか。どれも取り放題、食べ放題です。

ボストンに滞在していた3月中旬は、ユダヤの暦では、過ぎ越しの祭り(Pass Over)に当たっており、ユダヤ人であるN.E.先生はカナダの家族のところに集まって、日本で言えば年末年始の祝いをしているということでした。彼とはWhatsAppでやりとりをしつつ、新規事業の説明をする機会を窺っていました。

この頃、私が資金調達を相談していた人の口から、「誰か大物を口説いて、支援者になってもらうことができれば、自分も投資家を説得できる」と言われていました。今から思えば、多少おろかしい考え方でした。当時の私は、ひたすら大物を口説く、大物を口説くという頭があり、このようにしてボストンに滞在して、MITのN.E.教授を口説くことを試みていたのです。

今から振り返ると、そんなまだるっこしいことはせずに、欧米の投資家が納得するだけの事業構想を持っているのだったら、話ができると思われるベンチャーキャピタル(VC)が多く集まっている都市に行き、何の伝手がないとしても、そこに1か月なり、シェアハウス式のドミトリーに泊まることから始めれば、道は開けると思います。
大物の支援があろうがなかろうが、投資家はそんなことはまったく意に介しません。

何の人脈もなく、伝手もないとしても、その事業が本物であるのならば、出会う人と議論をしているうちに、自然と資金筋につながって行きます。また、スタートアップのミーティングが各所で開かれていますから、そうした集まりに積極的に顔を出していると、必ず、誰かとつながります。

起業は人のつながりによって可能になるものなので、人とつながりやすいスタイルで動いていれば、何とかなる、というのが今の考えです。

もっとも、「そういう人とつながりやすい都市」、「そういう人とつながりやすい宿」というのはあります。そういう都市や宿をかぎ分ける勘というのも、ありそうです。誤解を恐れずに言えば、「そういう『人種』をかぎ分けていく嗅覚」でしょうか。自分の新規事業を理解しやすい『人種』がどういう人たちであるか。自分と共通言語で話せる人たちはどこにいるのか。
そういうものを探しながら、昨年はずっと移動を続けていたように思います。

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