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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

日本のコメ・ご飯・おにぎりを欧州で売る(1)

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知人のサイト用に書いた草稿ですが、諸事情ありまして、こちらで公開します。

中小企業のための海外進出(2)
-日本のコメ・ご飯・おにぎりを欧州で売る 第一回-

これから3回に分けて、日本のコメを欧州で売る際に必要になる知識、情報、事業案などを記して行きたい。

筆者は、ハンガリーの首都ブダペストと、イギリスのロンドンとに各1.5ヶ月ずつ、新規事業の準備などのために滞在して、半分程度の食事は、現地でコメやパスタや食材などを買って、自分で調理して食べてきた。現地で食材を買って作って食べることから得られる情報力は格段に大きい。これをお読みの方も、海外進出する際には、様々な観点から現地での自炊をお勧めする。商売に不可欠なモノの価格に関する感覚が大変に研ぎ澄まされる。

まず、大前提として、海外で日本のようにおいしいご飯を食べることに、どのような障害があるかを見て行く。

◎米の炊き方、炊き上がり

日本ではない場所で、米を炊くのは、非常に難しい。なぜ、どのように難しいのか、ここで明らかにしよう。

・そもそも米が違う
外地では、日本と同じ米が得られるとは限らない。というか、ほぼ、すべてのケースにおいて、日本と同じ米は、得られないと思った方が良い。ニューヨークなどの日本食材店がある大都市は例外。

・炊飯器がない
日本では、炊飯器で米を炊く。これが普通。しかし、外地では、普通ではない。炊飯器がないので、昭和の、薪で米を炊いていた頃にまで戻って、調理プロセスを組み立て直す必要がある。

・炊き上がりは芸術品である
日本では普通に「炊き上がる」と言う。銅鍋などの特殊な炊飯器もあるから、ものすごくおいしいご飯が簡単に炊き上がる。「炊き」、かつ、「上がる」。
実は外地では、まず「炊く」ことすら難しい。炊くと言うのは、炊いた結果のご飯において、水分は全部コメが吸った形になって、ご飯全体がほどよい柔らかさになり、水気も自然であり、かつ、ムラなくおいしい状態のこと。これがまずできない。

炊くこと、プラス、「上がる」こと。炊いたものが、より上質なものとして仕上がること。例えば、カニの穴ができているとか。お米が立っているとか。これらはほとんど夢のまた夢です。
「炊き上がる」。日本で普通に言われているこのことが、ものすごく難しい。外地で本当に炊き上げることができたら、それは芸術品です。

・米の種類のばらつき。
同じ白米、短粒種でも、売っている店によってモノが違うのだと言うことが最近わかって来た。

何が違うのか?産地が違う。欧州でもどこかで米を作っているらしい。短粒種を。しかし、気候も違えば育て方も違う。品種も違う。そして決定的なのは、どこまで乾燥させて出荷するか?その考え方が、おそらく、全然違うようなのだ。

ご飯を日常的に食べている人は、それこそ炊き上がりがどのようなものが、おいしいのかを体感的に知っている。よって、出荷する米の乾燥度合いについても、何度か炊いて食べて試してみれば、体で加減がわかる。

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ブダペストのスーパーで売っているリゾット用のコメ500gパック。

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リゾット用のコメの中身。短粒種。普通に調理しても芯が残る。

◎芯があるご飯が標準?

欧州で売っている白米に携わる人たちは、例えば、イタリア料理のリゾットを米のおいしい食べ方だと思っている人たちかも知れない。すると、「コメは、芯があるのがおいしい」と思っていることになる。なぜなら、パスタはアルデンテ、芯がある方がおいしいからである。
パスタと同様に、コメは芯がある方がおいしい。ならば、乾燥度合いはこの程度でよかろう。
そのようにして乾燥された白米が店頭に並ぶ。
よって、そのコメを工夫して炊いても、なぜか芯が残るご飯になってしまう...。
「これはご飯じゃない」と言うようなものになってしまうのである。
とまあ、あれこれあるので、多様な経験ができて、欧州の米事情がわかってくる。

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