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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

海外起業の適地(2)- シンガポール

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去年の2月中旬から下旬にかけてシンガポールに一週間ほど滞在しました。
シンガポールは、日本にいて考えるほど、滞在費が高い都市ではないと感じました。すなわち、いくつかの条件が合えば、海外起業の適地として、候補の筆頭になりえます。

・まず、日本人にとって、海外で起業する際に、自分が長くいることを考えると、食べ物は大変に大変に重要です。日本人の口に合ったものが、常に、複数の選択肢があり、それらが相応に安く食べられるということは、長く日を送る意味できわめて重要です。私は昨年11月から1月初めにかけてロンドンに計2.5ヶ月いましたが、ロンドンでは日本の寿司持ち帰り・イートイン業態のwasabiや日本料理カジュアルレストランwagamamaなどが展開しているものの、日本人として普通に食べて満足できる内容と価格かと言うと、ちょっと遠い感じです。その点、シンガポールには、中華、インド料理、多様なストリートフードがあり、日本人として大いに満足できる内容でした。セブンイレブンにある弁当的な商品にも満足できるものがありました。

・滞在費は、大手商社等の海外駐在員が住まう物件など、日本人向け居住環境を探すと相応に高くつきますが、現地の人が普通に住んでいる区域で現地の人が普通に暮している物件を探すと、東京よりは安く暮らせる印象を持っています。

・短期滞在では、オーチャードのYotelが手ごろでよかったです。後から知りましたが、ここは世界の主要都市で展開していて、パリなどにもありました。

・UBERはもとより、スマホでその場でレンタルできる自転車サービスなど、交通系のサービスが充実している印象があります。

・シンガポールは英語を話す国ですが、街でカフェや商店などでやりとりする限りは、英語力はそんなでもないと感じました。きちんとした英語を話すのはやはりそれなりの教育を受けた層だと思います。

・旧植民地だということもあり、宗主国に対しては、現在でもある種の尊敬の念を持っているようです。

・国としての人口は560万人とさほど多くないため、内国のマーケットは相応に小さいです。よってシンガポールを拠点として、どの国の市場を攻めるのかという、シンガポール拠点・市場は他国戦略と言いますか、目線をシンガポールから外に向ける必要があります。

・法人の設立費用、維持費などは、関連の法制度などが比較的オープンであるため、日本と同等だと思えばよいでしょう。日本人向けの日本人経営による法務、税務を受け持ってくれる会社が複数あります。シンガポール証券取引市場での上場をにらんだ相談に乗ってくれる日系の会計・法務事務所もあります。

・スタートアップ企業なら、シェアオフィスの選択肢がかなりあるようです。

・シンガポール政府としてスタートアップ企業支援制度を拡充させており、singapore startup hubなどしかるべきキーワードで検索すると、いろいろと出てきます。Youtubeにも政府系の関連動画があります。ただし、支援対象になるには、ある程度の実績がある人(国際特許を複数取得している人、大学教授、医療系の研究者、工学系の研究者など)、ある程度の実績がある経営者、自分のキャリアを証明できる人など、何らかのエビデンスが必要なようです。

・メカトロニクス系の人材が豊富らしく、Dysonがこれから市場に投入する電気自動車の研究拠点・製造拠点をシンガポールに設けることを発表しました。政府はこうした製造業系のスタートアップを歓迎している様子があります。もちろん雇用創出効果があるからです。

・文化的なバックグラウンドが浅いため、クリエイティビティが必要な事業の起業都市には適さないかも知れません。IT人材の蓄積は不明です。

・国際サービスを展開する際に、英語で職務ができる人材を探すには、よい都市なのではないかと思います。日本で探すと人件費が高止まりしますから。

・インドのバンガロールやチェンナイに開発拠点を置き、シンガポールに本社機能を置く、というようなやり方もあると思います。英語人材が豊富なのが魅力的です。一方で、離職率が高い風があるため、対策は必要でしょう。

・法人運営という意味では、英国法の影響を受けている、英語による法律体系なので、法律関係の問題が生じた時に、比較的対処しやすいと思います。(例えばインドネシアでは、正規の契約書は明確な意味が把握しづらい時もあるインドネシア語で作成する必要がある。法律の条文解釈に恣意性が入る可能性がある)

総じて、これからまだまだ成長が見込めるアジアの中心の都市であり、英語人材が豊富で、IT開発の拠点としてバンガロール等を活用できる地の利もあるシンガポールは、起業の適地として、かなり得点は高いと思います。また、日本人の口に合う食べ物がいつでも安価に手に入るということも、大変に好ましいです。

仮に、福岡で、英語人材が豊富に得られるなら、ダントツで福岡なのですが。

また、一つ前の投稿で、ベトナムのビザの問題を書きましたが、同国で就労できるビザを取得すると、出入国は比較的スムーズかも知れません(ビザ有効期間中は商用などで何度でも出入国できる?)。となれば、話は違ってきます。ホーチミンには日本企業向けのオフショア開発を受託する大きな企業があり、実績を築いています。また、ホーチミンには若くて優秀なIT人材がいるようで、東京とホーチミンに拠点を持って勢いよく展開しているAIベンチャーの経営者を知っています。ホーチミンはよろずコストが安いので、ビザの問題さえクリアできれば、よい起業の地となるでしょう。

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