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ヴィジュアル、サウンド、テキスト、コードの間を彷徨いながら、感じたこと考えたことを綴ります。

技術イベント用のスィーツとして最適の焼き菓子を見つけた。~嗅覚センサーを見直そう(1)~

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北海道のお菓子で、技術イベントのおやつに、これいいんでない?、というのを見つけたので、紹介。
自分のデザインを印刷してもらえるクッキーなのだ。
手書きイラスト、ロゴや文章をそのまま印刷してもらえるそうだ。

プログラミング言語名を印刷するのは割とあるあるなので、メソッドやプロパティを印刷したり。
あるいは、技術テーマを何種類か印刷して、ランダムに配って、あたったものについて即興で登壇して3分喋って、とか(えっ)。
キャラの絵を印刷すると、参加者土産や、アプリ販促のノベルティにいいかも。

製造者は、お菓子のふじい
北海道は倶知安町(くっちゃん)、ニセコの老舗菓子店だ。

印刷できるお菓子は、「半月湖」という、同店の人気クッキー。
印刷は試していないのだけど、このクッキー、昨年末に食べた。
「半月湖・緑」は、板状のチョコレートをサンドしたクッキー。チョコと生地の絶妙な柔らかさが、和の半生菓子のような食感だ。第一印象は、超高級カントリーマアム。カントリーマアムをしっとりしっかりさせて、チョコと生地の境界もなくして、最高品質を極めました!!、みたいな感じ。菓子職人からすれば、比べてくれるな、と思うにちがいないが、万人に味を説明するには、この表現、伝わるはず。
「半月湖・白」は、「緑」よりも、もっちりしている。食感が癖になりそうだ。
「ホワイトチョコ入りクッキーに印刷」って書いてあるから、オリジナルの印刷ができるのは「半月湖・白」の方みたいだ。

薄くて大きいけれども、片手で持って、崩れない。軽そうに見えて、食べたらしっかりしていて、セミナーの休憩時のおやつとして、腹持ち具合がちょうどよさそう。

このお店のお菓子、ほかのものも食べてみた(次回、紹介)。どれも、かわいらしくて、上品だ。
一口目のインパクトは、強くはない。後を引くしつこさもない。煩くない、淡々とした、素材本来の、美味しさだ。

特筆すべきは、たまごの臭みがないこと。
ひとくち食べて、気づいた。あれ?たまご臭くない!と。
これは、なかなか、すごいことなのだ。カステラやどら焼きやパウンドケーキなど、たまごを使ったお菓子を、思い出してほしい。
生地から、むせるような、たまごの臭いが漂ってきたことはないだろうか。
銘菓として知られるものであっても、たまご臭を放つものに遭遇することはある。お茶をいれるあいだの期待感が大きいぶん、とても、残念な、気持ちになる。
もし、たまご臭の記憶が残っていないならば、たまごの割合が少ないか、香料が勝っているか、良い素材を使っているか、この3つの、いずれかだ。
「ふじい」のお菓子は、たまごをたっぷり使っているという。にもかかわらず、クセも嫌みもない。近年のたまご臭の苦手なわたしにとっては、うれしいかぎりだ。

本来、たまごは、生臭さも刺激臭も硫黄臭も放ったりはしない。焼けば、まろやかで香ばしい、気分の浮き立つような、楽しい香りが「ほどよく」漂うものなのだ。

ところが、たまごの香りは、昭和40年代後半から数年の間に、変わってしまった。
生産方法に何か大きな変化があったのかもしれないと思うほど、短期間で、変わったのだ。無農薬のヒヨコグサ(はこべ)をつつく鶏を目にすることもなくなった。それ以降のたまごは、臭いが強くなり、味が薄くなった。
もちろん、すべての養鶏場のたまごが、という意味ではない。全国には、変わっていないか、あるいはさらに工夫している生産者も、かなりの数いるだろう。
素材が変わると、料理にも影響が及ぶ。お菓子に限らず、たまごがメインの料理の香りも激変した。温泉卵しかり、オムレツしかり、親子丼しかり。もし、TKG好きが、昭和40年前半にタイムスリップして、当時のTKGを食べたなら、たまごを持ち帰る方法を考え始めるにちがいない。

お菓子を楽しむときは、その見た目や味だけでなく、香りも楽しみたいもの。
嗅覚センサーを研ぎ澄ませたら、ティータイムは、いっそう、心安らぐものとなるだろう。

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