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IT業界につとめる「雑貨屋(なんでも屋)」が、業界の事、情報セキュリティの事、趣味や日々雑感を綴っていきます。お暇な方はおつきあい下さい。

098.「三人よれば」何とやら

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 佐藤@IT雑貨屋です。
 ゴールデン・ウィークは皆さん、如何過ごされましたか?
 私は「安近短」で過ごしていて、何処かへ行ったという事も特になく、今年のゴールデン・ウィークを終えました。
 今日から仕事ですが、さすがに十連休も取ってましたので、リハビリには時間が必要な感じがします。

 さて、日本には様々な「諺(ことわざ)」がありますが、その中には似て非なるものがあったりします。例えばその一つとして、今回のお題にしてますが以下のものがあります。

 「三人寄れば文殊の智慧」
 「三人寄ればイワシの頭」

 これは会議や打ち合わせの模様を表した諺ですが、皆さんの中でもこの言葉を耳にした事がある人は、結構多いのではないでしょうか。

 「三人寄れば文殊の智慧」とは、問題や課題に対して人々が頭を突き合わせ、意見を出し合う事で、まるで仏教の智慧の神様である文殊菩薩の様な智慧を出す事が出来て、問題や課題を解決する事ができるという事を言います。

 一方、「三人寄ればイワシの頭」とは、同じ様に問題や課題に対して人々が頭を突き合わせ、意見を出し合いますが、智慧を出すどころか、問題や課題を解決する事もできずにイワシの様に右往左往する様を言います。

 ここで「三人寄れば」という様に、人が集まり頭を寄せ合い話し合いをしますが、そこにどうして「文殊の智慧」という様に解決する智慧を出すという場合と、「イワシの頭」と言うように右往左往する場合があるのでしょうか。

 ここからは私の持論ですが、この事について私自身、思う処を記事にしたいと思います。

◆人の思考について
 私は人の思考というのは「ベクトル」の様なものであると考えています。このベクトルとは学生時代に耳にした人も多くいると思いますが、力の大きさと共に方向性がある事を云います。それと同じ様に、人の思考についても、例えば「思慮深さ」という様に思考の量という事もありますが、それと同時にその思考には方向性というものが存在すると思うのです。

 一人で思考する場合には特にこういった事については意識をする必要もないと思いますが、チームで打合せをする場合、問題や課題に対する解決をする為に打合せをしますが、その際にチームの人達の思考の方向性というのがとても大事になってきます。

 問題や課題に対して、同じ立脚点、そして同じ方向性でチーム全体が思考できれば、それは「文殊の智慧」ともいうべき解決策を見出す事が出来ますが、それが異なると「イワシの頭」の様に問題や課題の本質に対してまったく別な思考となり、解決するという事とは程遠いい議論に終始してしまいます。

◆ファシリテーターの重要性
 同じ打合せをするのであれば、極力、有用な打ち合わせであるべきです。

 私がシステム開発をしていた時、会議や打ち合わせはあまり好きではありませんでした。そもそも当時、システム開発ではお客様との打ち合わせで基本的な仕様は既に決まっており、その仕様に基づいてシステムを開発するのは仕事でしたので、会議や打ち合わせと言っても、どちらかといえば工程の進捗チェックやシステムのレビュー等が中心になっていました。

 しかし私が今取り組んでいる仕事というのは、企画系の仕事なのですが、ここでは部門間や事業部間にまたがる課題の洗い出し、また発生している問題の対処などが多く、仕事の多くの部分で「意識合わせ」「意見調整」が必要となり、最終的な「合意形成」をする為にも会議や打ち合わせの場を持つ事が多くあります。その事からこの「三人寄れば~」という事を常に意識をする必要があります。

 同じ会議や打ち合わせをするにしても、「イワシの頭」としてしまっては、それは関係者の稼働を無駄にしてしまいます。ですから「文殊の智慧」となる様にする為に何が必要なのか、常に考えてきましたが、そこで大事なのは「ファシリテータ」の存在です。

 ファシリテーターとは、議事進行やセッティングなどを担当しますが、会議中に自分の意見を述べたり自ら意思決定をすることはない立場だと言われています。しかし大事な事は会議や打ち合わせの参加者の思考のベクトルをしっかり合わせるという役割を負っている事なのです。

 会議や打ち合わせの目的は何か。課題や問題点にはどの様な事があるのか。そして会議や打ち合わせのゴールはどこなのかを、参加者に対してしっかりと提示をして、議事進行にしても脱線しない様に誘導していく役割が、このファシリテーターにはあるのです。

 会議や打合せが「文殊の智慧」を生み出すものになるのか、「イワシの頭」となってしまうのか、その会議や打ち合わせのファシリテーター次第であると言っても良いでしょう。ファシリテーターがこの事を意識して、打合せの準備に余念なく務める事が出来れば、その打合せは「イワシの頭」になる可能性を極力低く抑える事が出来るのです。

 皆さんの中でも、仕事で会議や打ち合わせをする方が多いと思いますが、打合せの場には、そもそもファシリテーターが存在しない場合も多く見受けられます。その場合、その打合せは「イワシの頭」の打合せになってしまう可能性が高く、別名「小田原評定」ともいうべき無意味な時間が過ぎてしまいます。

 会議や打ち合わせを行う際、この事について少しでも意識して頂けたら幸いです。

 ここまで読んで頂きありがとうございます。
 IT雑貨屋をこれからもよろしくお願いします。

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