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IT業界につとめる「雑貨屋(なんでも屋)」が、業界の事、情報セキュリティの事、趣味や日々雑感を綴っていきます。お暇な方はおつきあい下さい。

093.給料が上がらない理由って何のこと?

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 佐藤@IT雑貨屋です。

 この「春の闘い」で、皆さんはどれだけ給料のベアとなりましたか?

 以前の記事に書きましたが、僕の様なフリーランスに近い形で派遣社員という事で仕事をしていると、給料のベースアップとは基本的にチャージ(時間単価)が上がらない事には、望むべくもない事でもあります。

 若いエンジニアで、チャージが安い金額から始まっていれば、チャージ・アップもまだ可能な範囲ですが、基本的に派遣社員とは会社のコスト削減で雇うので、自ずから単価の上限、いわゆる「上げ止まり」というのがあり、そこまで行くと基本、収入のベアを望む事は難しくなる事も良くある話です。

 そんな事もあってか、僕の場合には基本的に春闘だとかベアとは、縁の薄い関係になっています。まあ、少しでもベースアップが成ってくれたら嬉しいんですけどね。

 さて、前置きはここ迄にして、今回の記事の本題に移りたいと思います。

 先日、ダイヤモンド・オンラインに以下の記事が掲載されていました。

給料が増えない真因は零細から大中企業へ供給された「低賃金労働力」
https://diamond.jp/articles/-/198124?display=b

 この記事によれば、中小・零細企業が経営難である事から、人員削減が行われ、その安い労働力が大企業に供給された事により、大企業の賃金上昇が抑えられたというのです。

 なかなか興味深い記事ですね。
 この記事では様々な分析が加えられていましたので、それはそれで私自身も新しい知見を得たという感じもしますが、給料が上がらない理由というタイトルとは、少し内容がそぐわないと思いました。

 ここで言う「給料」とは大企業として従業員に支払う平均支給額を呼んでいます。単純にこのタイトルだけみれば、如何にも大企業の従業員の給料も上がらないという感じにも読み取れますが、実際には大企業の従業員の給与は、このアベノミクスと言われる実感なき景気対策の元でも上昇傾向にありますので、そういう意味で「給料が上がらない」という言葉には当てはまりません。

 実際には大企業に元から働いていた従業員の給料は上がっていますが、その大企業の中でもリストラが進み、その開いた部分の労働力として雇用した非正規社員や派遣社員に対して相応の給与、ここで相応というのは「正社員同等」の給与を支払っていないという事を指摘しています。つまり中小企業でリストラされた人材が、非正規雇用や派遣社員という形で大企業に流入し、この中小企業の低賃金労働力の流入により大企業の組織全体としての給料が下がっているという事を、この記事では言っているのでしょう。

しかし一方、中小企業の従業員というのは、元々大企業の正社員ほど貰っていない場合も多いので、そういう観点からみれば、従業員自身の収入というのも劇的に減ったという実感は、実は少ないのではないかと思います。

 ただしここで考えなければならないのが、中小企業の安い労働力が大企業に流入する陰で、大企業内で行われたリストラにより職を失った人、またリストラによる転職で、中小企業に移った人達の収入は、確実に下がっていますし、その観点から考えると、日本全体の労働者の収入総体は減収したという事であり、引いてはそれにより日本の内需は縮小しているという事にもなるのかもしれませんね。

 日本の働く人たちの状況というのは、確実に格差が広がっていっていますよね。
 こんな時代に、どうやって生き残っていくのか、真剣に考えなければならない時代になっている事を、改めて感じてしまう記事だと思いました。

 ここまで読んでいただきありがとうございます。
 IT雑貨屋をこれからもよろしくお願いします。

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